ビジネス書でベストセラーを連発する、本田直之さんの新刊。本書のテーマは、思考を改善すること。わるい思考のくせを減らし、よい思考のくせを増やしていき、仕事をスムーズにすすめ、人生を豊かにしようというものです。
例えば、
・景気が悪いなんて思ったり、日常的に口にしていませんか?
・時間がなくて、できない
景気が悪いのは業界ごとに差はあるでしょうが、景気が悪いときには、みんな景気が悪いものです。時間がないのも同様で、個々人により差がありますが、たいていの人は時間がないものです。しかし、そこで思考停止をしてしまったり、行動しないことや結果が出ない事を、外部のせいにしてしまっては、同じ結果が出るだけです。
そして、また相変わらず「いやー景気が悪くて」、「忙しくて、時間が無い」を連発することになります。
本書では、そのような思考のくせを直し、ストレスなく潜在能力を発揮し、成長する方法を身につけます。
続きます
本書のタイトルにもある、改善すべき「3つのくせ」は
- 外部要因思考 → 内部要因思考
- 言い訳思考 → 工夫行動思考
- 思考停止 → 思考発展
外部要因思考でありがちなのは「会社が悪い」、「天気が悪い」でしょうか。会社が悪くたって在籍している以上は、そこで結果を出さなきゃ無いですし、天気が悪くたって、営業やジョギングに出かける人は出かけるわけですから、自分がそこでなにができるかを考えなきゃないですね。
内部要因思考を身につけるコツを
問題の原因は自分の中にあると考えて、それを解決する具体策を見つけるとシンプルに本田さんは表現しています。
生きていると本当にひどい会社があったり、本当にどしゃ降りの日もあるわけで、そういう事に自分で罪の意識を感じる必要はまったく無いと思いますが、そういう中でも、なにか改善策や解決策を見つけようという意識は重要だと思います。
2番目の「言い訳思考」というのもありがち。読んでいて、自分自身を振り返ってイタかった。「今日は調子が悪い」、「なんとなくやる気が出ない」、「生まれつき苦手だ」などなど。ありがちですね。こういうのを改善するには、小さな事で脳にやる気や充実感を与えると良いみたいですよ。靴をそろえる。机の上をかたづける。といった、小さな事ではずみをつけると、苦手意識があることにも勢いがついて、やりやるくなるみたいです。
3番目は「思考停止」。典型的な言葉は「もう無理」、「疲れた」、「限界」。自分の事は棚に上げて、あれですが、本当に限界まで頑張って仕事している人だと、充実感でいっぱいで、安易に「疲れた」とか言わないイメージ。わざわざそんなアピールをする必要もないでしょうし。
以上の3つのくせを改善する方法が、本書には書かれていますが、本書の後半部分は書き込み式のワークブックになっています。「21日間の思考改善トレーニング」です。
序盤に「今日言ってしまった言葉のチェックリスト」があります。
- あなたのせい
- 先生が悪い
- 親が悪い
- 取引先が無茶を言う
- 天気が悪かったから
- 予想外だった
- 直前に言われたから
- みんなやっているし
- どうしてできないの
- 言っても通じない
- 誰かがやると思った
- 問題ばかりだよ
- 環境が変わったから
- 相性が合わない
- 聞いてないよ
- 知らなかったし
どれも職場で聞かない日はない。というような言葉ばかりです。そういえば「急にボールが来たので」と言ったサッカー選手もいましたね。
こういう言葉は、自分自身の成長を阻害するだけでなく、それを聞いた人にも良い影響は与えないでしょうから、気をつけたいですね。
逆に、良い言葉を使う人とは、そばにいて仕事をしたいと思う人は多いと思います。
悪い言葉や悪い思考のスパイラルから抜け出して、ストレスフリーな人生を送りたいものです。
(聖幸)