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カザルス四重奏団によるボッケリーニ

2011年8月5日 (金)

カザルス四重奏団による最新盤はボッケリーニ!
有名なメヌエットのえもいわれぬ愉悦の響き


ボッケリーニといえば、あのメヌエット(弦楽五重奏曲第6番の第3楽章)がなんといっても有名ですが、このディスクに収録されている他の楽曲を聴けば、彼がいかに天才のきらめきに満ちた音楽を遺したか、ということをあらためて実感できるでしょう。ギター五重奏曲の終楽章「ファンダンゴ」でのカスタネットの巧みな使用、弦楽四重奏曲のエレガントなウィーン様式など、多様なスタイルには圧倒されます。また、弦楽五重奏曲ハ長調『マドリッドの夜の音楽』は、描写音楽。町の教会がアヴェ・マリアを奏でる情景から始まり、盲人の乞食のメヌエット(この描写場面では、チェロ奏者は楽器をギターのようにかまえ、指で弦をかきならすことが要求されます)、さらには真摯な祈りなど、人々が行き交う通りで繰り広げられる様々なドラマが巧みに描かれており、ボッケリーニの腕が冴えます。
 1997年にマドリッドで結成されたカザルス四重奏団のメンバーによる、スペインの血の通ったエネルギー溢れる演奏は見事。アルテミス四重奏団の創設者でありチェロ奏者、ゲスト奏者のルンゲが参加しての、弦楽五重奏曲は感動的です。ギターのカールス・トレパットは、世界的なコンクールで優勝した実力者で、フラメンコ・アーティストとの共演も多く、また、マリナーらクラシックの大御所との共演経験もるなど、幅広く世界的に活躍しています。ボッケリーニの作品の魅力、独特のスペインの薫りが実に生き生きと引き出された秀逸の1枚。(キングインターナショナル)

【収録情報】 
ボッケリーニ:
1. 弦楽五重奏曲ハ長調 G.324、op.30-6『マドリッドの夜の音楽』
2. 弦楽五重奏曲第6番ホ長調 G.275、op.11-5
3. 弦楽四重奏曲ト短調 G.205、op.32-5
4. ギター五重奏曲第6番ニ長調 G.448

 カザルス四重奏団
  アベル・トマス・レアルプ(ヴァイオリン)
  ヴェラ・マルティナス・メーナー(ヴァイオリン)
  ジョナサン・ブラウン(ヴィオラ)
  アルノー・トーマス・レアルプ(第1チェロ:1、第2チェロ:2)

 エッカルト・ルンゲ(第2チェロ:1、第1チェロ:2)
 カールス・トレパット(ギター)
 ダニエル・トゥンマー(カスタネット)

 録音時期:2010年4月
 録音方式:デジタル
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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