ここ10年ほどのブラジル音楽家は非常に個性的かつマルチの才能を発揮するアーティストが多いのですが、彼もその中のひとり。様々な楽器を一人で操り独特の世界観を醸し出しています。加えて素晴らしいのが深くハスキーな歌声。彼の人柄さえ伝わってきます。

Etch the Line / Correatown
カリフォルニア出身Angela Correa率いるこのバンドは、ドラマ「Ugly Betty」の挿入歌に使用されたことで話題になりました。シルキーな女性ボーカルの歌声とドリーミーなアレンジが心地よいことこの上なし。最近のリズム偏向の風潮からひとつ距離をおいた感じがグッド。

アムステルダム在住の女性シンガーソングライター。歌の伸びやかさが素晴らしく、高音の輝きも気持ち良い。楽曲やアレンジも凝った作りをしており、どの曲でも耳をハッとさせてくれる。本人とも最近twitterで知り合ったので、コラボデュエットとか出来たらいいな。

最近では珍しい大所帯ファンクバンド。ミルウォーキーの名門中古レコードショップのオーナーがプロデュースしたとあって、音質やグルーヴなども一聴して「分かってるな」と膝を叩きたくなります。こういう音楽はえてして懐古趣味に陥りがちですが、現代にもきちんと通じるポップさを兼ね備えていて好感が持てます。

結成10年を迎え、新たなバンドメンバーも加えた彼らの最新作。ジャケットからも推察できるとおり電子音が若干多めになっているのも時代なのでしょうか。バンドを続けるための安定と破壊の妥協点。良い意味でも悪い意味でも、長く続くバンドのエッセンスが詰まった作品になっています。