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『ピュ〜ぴる』 松永大司監督×ピュ〜ぴる 対談!

2011年10月19日 (水)

interview
松永大司監督×ピュ〜ぴる


15カ所以上の海外の映画祭に招待され、受賞。口伝で大きな広がりが生まれている『ピュ〜ぴる』。松永大司監督にピュ〜ぴるさんが「私の生き様を撮って欲しい」と発した一言から始まった本作は、2001年から2008年の8年間に渡り(テープにすると約600本!)記録された膨大な映像を93分に丁寧に掬い上げられたドキュメンタリー。現在も撮影は続いており、続編の完成も何年後かに・・・という『ピュ〜ぴる』はアート好きな方、ドキュメンタリー好きな方、苦境に立って苦しんでいる方、何かを創造している方・・・に今、ぜひ観て頂きたい作品。ピュ〜ぴるさんの8年間に劇場の大きなスクリーンで立ち会って頂けたらうれしいです。 INTERVIEW and TEXT and PHOTO: 長澤玲美

今はもう自分で自分の価値観を見つけていかなきゃいけない時代ですよね。『ピュ〜ぴる』を観て「自分は自分でいいんだ」って思ってもらえて、それぞれの価値観で自分を信じて生きてもらえるようになって頂けたらうれしいですね。


--- 本日はよろしくお願いします。

松永大司(以下、松永)&ピュ〜ぴる よろしくお願いします。

--- 『ピュ〜ぴる』がポレポレ東中野で7月9日から3週間限定で東京凱旋ロードショーが決まりましたが、海外の映画祭に招待され、受賞などもしている海外のこのような広がりはどういったところからだったんですか?

松永 元々は日本での公開が決まっていない状態で様々な方に観てもらったんですけど、「映画祭に出してみたら?」っていうアドバイスを貰ったところから始まったんですよね。最初に上映が決まったのが去年の4月でそこからいろんな映画祭に出していった結果、たくさんの方が観てくれるように広まっていきましたね。

--- つい先日はイスラエルで行われたテル・アヴィヴ国際LGBT映画祭に招待されたそうですが、このテル・アヴィヴ映画祭も含めるといくつくらいの映画祭に参加されたんですか?

松永 15カ所以上の映画祭に参加させて頂きましたね。

--- ぜひ、イスラエルでの現地の様子などもお聞かせ下さい。

ピュ〜ぴる 凄くおもしろかったですね。LGBTって、レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーの略なんですけど、そういう映画祭だったので海外のゲイ、レズビアンの方でなおかつ映画だったり、パフォーマンスだったり、バンドだったりっていう何かしらの手法で表現している人達が大勢招待されて来てましたね。しかも、ドイツやフランス、ノルウェイ、日本・・・っていうように皆それぞれ違う場所からこの映画祭の為に集まっていて。夜は彼ら彼女らと一緒にホテルの屋上とかでワインを飲みながら、あれやこれやとお喋りもしていて、そういう時間が凄く楽しかったし、新鮮でしたね。パワーがあるし、私自身もエネルギーを貰えたなあって思いましたね。(松永監督に向かって)あとは受賞したりね?(特別賞を受賞)

松永 そうですね。受賞も大きかったですけど、Q&Aが凄い白熱したよね?(笑)。

ピュ〜ぴる Q&Aね(笑)。上映後に2人で登壇したんですけど、映画祭の司会の方が進行する質問コーナーみたいなのがあったんですけど、その時にテルアビブ在住の日本人の通訳の方がちょっと間違えて、私の事を「he」って言ったんですね(笑)。

松永 そしたら、客席から「she―!!!」ってね(笑)。

ピュ〜ぴる すっごい大きい声で「she―!!!」って怒ってね(笑)。

松永 「間違えるな!」みたいな感じで(笑)。あとはこの映画の最初、僕はピュ〜ぴるの事を「he」って使い方で英字幕を付けてたんですけど、「なぜ、「he」なんだ?」っていう質問をされて。ピュ〜ぴるは今は性別適合手術をしているので女性ですけど、その当時は戸籍も男性だし、この映画の中では「女性に変わっていった」っていう事を描いてないんですよね。だから、「見え方がどうであれ、僕の中では「he」なんです」って返したら、イスラエル人でトランスジェンダーの「レジェンド」って呼ばれてるおばさんがいたんですけど・・・(笑)。

--- レジェンド(笑)。

ピュ〜ぴる おそらく60〜70歳くらいの方だよね。

松永 スターウォーズのジャバ・ザ・ハットみたいな人がいて(笑)。

ピュ〜ぴる 彼女は男性から女性になってイスラエルではトランスジェンダーの大御所って感じの方なんですけど、「そんな下らない質問をするんじゃない!」みたいな感じで質問した人に怒ったりとかして(笑)。客席でもお客さん同士で凄い大きな声で討論したりしてるんですよね。LGBT映画祭なので、活動家(アクティビスト)の方も多いし、特に今、世界的にも政治問題とされている事がある中で自分達で闘ってきた歴史もあるし、日本のセクシャルマイノリティー達よりもずっとスタンドアップの歴史が長いというか。あとは世界中で6月は「Gay month」って呼ばれていて、プライドパレードが世界中で行われてる最中の映画祭だったし、テルアビブのプライドパレードも終わったばかりだし、人の発言の一言一言を絶対に聞き逃さないし、自分の意見を主張する感じが誇りを持って生きてるなあって感じたし、凄く今後の私にとっても良い経験でしたね。

--- とても真剣に誇りを持って生きているという事ですよね?

ピュ〜ぴる そうですね。自分がゲイとかレズビアンとかトランスジェンダーとかそういうアイデンティティーに対しての卑下みたいなところが全くなくて、凄く自身に誇りを持って生きていますから、自分と違う意見を言う人に対してはそれが客席であろうと言い合ったりしていたので、私達の方が傍観者みたいな感じに一瞬なっちゃったりして(笑)。

松永 凄く感情を出すんですよね。通訳の人はかわいそうだったなあ。ちょっと間違えた事を客席からばーって言われちゃうから(笑)。

ピュ〜ぴる 凄くセンシティブな事として捉えている人が特にいっぱい集まって来ていた映画祭でしたからね。



ピュ〜ぴる
© Photo by Masayuki Yoshinaga


--- 映画『ピュ〜ぴる』に対しての反応はいかがでしたか?

松永 凄く評判がよかったし、評価も高かったと思いますね。上映の時もほぼ満席でしたし。普通の映画祭は2回とか3回くらい上映しますけど、あの映画祭は上映が1回しかなくて。それでも本当にたくさんの人が観てくれて。この映画祭がきっかけでいろいろ声がかかったりもしたので、この後もどこで上映が決まるか凄く楽しみですね。あとはやっぱり、ピュ〜ぴるっていう現代アーティストの存在に対する驚きが凄く大きかったですね。「ヨーロッパでも活躍出来るアーティストなんじゃないか?」っていうような事を興味を持って、非常に好意的に受け入れてくれて。ピュ〜ぴるが個展をやっててもそうなんですけど、映画を上映する前は監督と被写体(現代アーティスト)って事は分かっていても、「僕達が何者なのか」って最初は誰も分からないじゃないですか?でも、映画が終わると人の対応が明らかに変わるんですよね。「僕達が何者なのか」が分かって、ピュ〜ぴるに凄く興味を持ってくれて、声をかけて話を聞こうとする人が増えるんですよね。

ピュ〜ぴる 私が海外の映画祭に招待されたのはオランダのロッテルダム国際映画祭と今回のテル・アヴィヴ国際LGBT映画祭だけなんですけど、その時に感じたのは世界でもゲイの方は人数が多いじゃないですか?でも、いわゆる最終的な性別適合手術をして、戸籍とかパスポートとかも変更したトランスセクシャルで、尚かつアジア人って存在が彼らにとっては凄く珍しいと思うんですけど、そういう人間がさらに現代美術をやっているという。だから、最初はさっきの話みたいに私達が何者か分からないんですけど、パフォーマンスとか作品の展示とか映画なりが流れた後は、「あ、そういう人なんだ」っていう色んなバックボーンとか創り手っていう事が分かって、本当に対応が変わるのですよね。世界的にも私はまだまだ無名だからこそ、今はそういう場所に行って何かをやったりすると感じる事も沢山あって、そういう時間はとても貴重だなって思いますね。やっぱりね、トランスセクシャルの人って全体数でみたら少ないのですよ。日本でも海外でも一般生活の中ではそういう人にはなかなか会わないと思うし。だから、「いろんなプラスαのこの人何者?」っていうのがあって、レセプションとか映画祭のオープニングパーティーとかに行くとフラッシュが私に凄い集まるのですよ。ヴィジュアル的にもアジア人の割に身長が高いとかっていうのもあってちょっとミステリアスなのだと思う(笑)。だから、取材でも現地の有力新聞とかに二面で大きく取り上げて貰ったりもするので、「俯瞰的にはオプションメリット的なモノもあるのかな?」(笑)っていうのは感じますよね。

松永 例えば、トランスセクシャルの人が海外に行って、仮に一見見た目で分かったとしても、そこから先には進まないじゃないですか?でも、ピュ〜ぴるみたいにそういう生き方もアートになっていて、こういう風に記録されてるとピュ〜ぴるの人生の一部をかなり深いところまで観れるわけですよね?ピュ〜ぴるはセクシャリティーに関してもカミングアウトしているし、作家でもあるっていういろんな要素を持ってるので、人の興味が凄く増幅しますよね。イスラエルはセクシャリティーに関して非常にポジティブで勇気があるというか。エルサレムみたいなところがある国でタブーであるというような場所が近くにあるにも関わらず、そういう人もたくさんいて。だから、トランスセクシャルにプラスして物を創っていて、それが凄くリンクしてるっていうこともあって、リスペクトされてたなって感じはしますよね。世界でもね、ヨーロッパ人じゃなくてアジア人っていうのも含めて、なかなかいない存在だと思いますよ。

ピュ〜ぴる 海外に行くと自分がアジア人で日本人っていう事を感じたりするってあると思うんですけど、それプラス私の場合はジェンダーの問題も抱えてきたとかそういう色々な要素があって、何と言うか、目立つ感?はすごいあるなあ(笑)。

松永 テルアビブはアジア人がほとんどいなかったですからね。最初は僕の事も韓国人か中国人か・・・何人かも分からなかったみたいですけど。

ピュ〜ぴる 「コップクン・クラップ」(タイ語でありがとうの意味)って言われてたよね?(笑)。

松永 そう(笑)。街歩いてたらね。

--- タイ人に見えたんですね?(笑)。

ピュ〜ぴる マニアックだよねえ(笑)。「コップクン・クラップ」は面白かった!

松永 完全にこの髪型だと思うけどね(笑)。

ピュ〜ぴる 海外に行くと面白い経験を得ますね。

--- 日本の場合は、ピュ〜ぴるさんの事を知っている方が映画を観に来るというような流れから広がっていったんですか?

松永 やっぱり、最初はそうですね。

ピュ〜ぴる 最初の方はそういうパターンでしたね。でも、ユーロスペースでは上映の中盤になってくると映画の宣伝効果でメディアに載ったり口伝で広まっていって、私の事を全く知らないで観に来てくれたっていう人も多かったと思いますけどね。年配の方もいらっしゃいましたし。

松永 僕は監督としてこれが初めての上映作品なので、松永って名前で観に来てくれたんじゃなくて、ピュ〜ぴるを知ってる人が最初にいて、観てくれた人が「感動した」とか「ピュ〜ぴるの作品って凄い!」って言ってくれた事が広まっていったんじゃないかなって思ってますね。

--- 海外での反応と日本はまた違いますよね?

松永 個人個人が具体的にどう感じたかっていう事は詳しくは分かんないですけど、Q&Aをした時の質問の内容が全然違うんですよね、日本と海外って。そういうQ&Aが自分達が唯一感じるお客さんの反応じゃないですか?日本人はね、Twitterとかでコメントしてくれたりもしますけど、外国の方はそんな事はしないので。僕とピュ〜ぴるが2人で行ったロッテルダムとテル・アヴィヴではもうちょっと突っ込んだ感じというか。

ピュ〜ぴる 「で、今はどうですか?」っていう事ですね。あの映画の先の私自身の今の気持ちに対しての質問をされたりしますね。

松永 そうだね。だからある意味、彼らの方がせっかちなのかもしれないね(笑)。「あなた、今はどうなの?」って。

ピュ〜ぴる そうそう。日本は「映画の中でこう言ってましたけど、それってどういう事なんですか?」とか言葉尻とか左脳的思考回路で質問されたりしたかな。

松永 ピュ〜ぴるという人に映画を観て出会って、「こういう生き方をした人が今どういう風に感じたりしてるのか」っていうような事を外国の方は聞いてきますね。「今、幸せですか?」とか凄いストレートに。だから、一個人として見てるのかなっていう感じがしますね。いい意味でそんなに特別には見られていない。

ピュ〜ぴる さっき言ったような私の抱えている色んな要素で世界的には認識されるんですけど、それは本当に一人の人間っていう感じが前提にあった上での質問が多い気がしますね。それが日本だとセクシャリティーに関しての方が特に頭の中に刷り込まれているので、割と右脳的思考回路で生きている私には答え辛い質問とかが多いですね。



ピュ〜ぴる
© Photo by Teruyoshi Toyota


--- 私は映画『ピュ〜ぴる』で、ピュ〜ぴるさんが2001年から2008年の間、性同一性障害を抱えながら、苦しみながら創作されていた事や恋愛やご家族との関係など様々な面を見させて頂きましたが、そういうところが全部飛んでしまったくらいにピュ〜ぴるさんの作品に衝撃を受けたんです。独創性がハンパじゃないですよね?(笑)。インパクトも強烈ですし、あのセンスがとても好きで。「見たことない、こんなの!」っていうような知らないものを知れて凄くうれしくなってしまいましたね。

松永 そうですよね。あんなの見た事ないですよね(笑)。

ピュ〜ぴる ありがとうございます(笑)。

--- ああいう作品を創った方がたまたまって言ってしまったら語弊があるかもしれないんですけど・・・。

ピュ〜ぴる 私もそう思ってて。この話自体も映画の最初の方の時期は、私も今の様ないでたちになるとは思ってなかったし、悩んでなかったんですね。その間に色んな事が起きて変わっていくのですけど、さっき言ったような色んな細かい質問、特にセクシャルな事について質問されたり、メールで個別に相談が来たりするのですけど、そういうことが原動力になってきた時期ももちろんあるのですけど、それは重要だけど今はもはや重要ではないのですよね。私が創っている物に好き嫌いがあるのは色んな方がいるので当然だと思うのですけど、産み出している物がどうしようもないもの?つまらないもので、セクシャリティーが変わっていくだけのお話だったら、世界でも日本でもこんなに公開されてないと思うのですね。なので、それはこの映画に関しても、私のこれからの人生にとってもそんなに大きな要素ではないと思っていて。

--- ピュ〜ぴるさんが創り出す世界は本当に圧倒的だと思います。リトルモアさん制作の映画のパンフレットも素晴らしいですよね?ピュ〜ぴるさんの作品集としても貴重だなあと。

ピュ〜ぴる パンフレットに載っているのは初期のニットシリーズ含め初期の作品中心ですね。

--- 今後もニットシリーズは継続されるんですか?

ピュ〜ぴる 今は編んでないんですけど、また編む日が来るかもしれないですね。

--- 私は物事をいろんな枠組みで考える事が凄く窮屈だと思っているんです。日本でももっとピュ〜ぴるさんの創作活動や作品にフォーカスされるような動きや伝わり方になって欲しいなあと。

松永 何かやっぱりね、ある程度の枠組みを作らないといけなくて。ピュ〜ぴるって人を表現する時に1つの言葉じゃなかなか表現出来ない。それは誰でもそうだと思うし、そういう要素がおもしろいって思うので、そういう事を感じてもらえたらいいなっていつも思ってるんです。いろんな国の映画祭に行ってみて本当に肌で感じるのは、映画を観てくれた方の反応っていうのが分からないものを分からないものとして、ピュ〜ぴる イズ ピュ〜ぴるみたいな感じで受け入れてくれるんですよね。だから、分からなくてもそれぞれの人が持ってる言葉の中で選別しようとしないし、無理をしない、型にはめていかないっていうところがあって。自分の価値観とかで限定し切らないから、懐が広いなって思う瞬間も凄くあるんです。だから、ちょっと偉そうかもしれないんですけど、「分からないままでいいじゃん」って思ってもらえたらいいなって思うし、その為に映画を創りたいなって思ってるんですよね。

--- 『ピュ〜ぴる』以降、ご自身の中に変化はありますか?

ピュ〜ぴる 私はないですね(笑)。本当にマイペースな人なので何も変わらないです。

--- 作風には変化が見られますよね?

ピュ〜ぴる でも、それは映画が公開されたから変わっているわけではないんですよね。創る事って凄く大変だって思いますけど、創りたくない時期もあるし、むしろそういう時の方が多くて。そんな中で「創らなきゃ。創らなきゃ。」って思っていた時期もあるのですけど、今はもうそういうところにいなくて、自身の人生の時間の中で自然に創っていきたいって考えているのです。多くのアーティストは1年に1回、ファッションのように展覧会とかの為に創作をしていたりすると思うのですけど、私はそういう流れにも乗ってないですし、所属もしてないですし。人の魂を揺さぶるようなモノを創りたいと思っているので、自分が何か奮い立っていない時は小手先のモノしか創れなくて。作品が表面的に変わっていっているのも、その時その時のしたい表現メディアを使ってやっているのですけど、根本にあるのは一人でもいいからその人の人生や苦境にいる人が私の作品で何か変わって頂ける事があるかもしれないっていう想いだけでずっと創っているのです。それは初めての個展の時から変わってないし、これからもそうだと思うし。そうじゃなかったらもうやってないと思うのですよね。私の場合は代償がとても大きいですし。女性になりたくて戸籍まで変えて、法律で今出来るところの最大限までしているし、インタビューとかでも嘘は付けないし。私がアーティストじゃなかったら、有名になってしまう事はスーパーに行く時だって人に見られたりして凄く好奇の目に晒されるし。だけど、そういうこと以上にさっきの話と同じかもしれないんですけど、アーティストとして生きる事の方が私にとってセクシャリティーの諸々な事より大きいですし、まずアーティストとしてのピュ〜ぴるが前提にあるので、今こうやってココにもいるし、この映画も現在世界中で上映されているっていう事なんですよね。ですから本当にたまたまそうだったっていう事だと思います。ただ、自身のセクシャリティーが原動力になっていた時期も確かにありました。しかしそれだけではそもそもないのです。

--- 「魂くん」がありますもんね?

ピュ〜ぴる そうそう。何かね、人の内面の世界が好きなのですよね。とても着飾ってる男性や女性を見ても、ヴィジュアル的に面白い物や変わった音楽をやっている人がいてもそういうものにはあまり惹かれなくて。素朴でもいいからハートにくるもの。古くてもいいし、流行ってなくてもいいから、そういう絵だったり音楽だったり・・・人間でもね、自分が一緒に寄り添っていたいのはそういう人達や物事ですね。

--- 今はそのような気持ちで生活していく中で生まれる表現したい欲求に素直にいるという状態なんですよね?

ピュ〜ぴる そうですね。前は何かに取り憑かれたような脅迫感で創っていたのですけど、今は強迫感も落ち着いていて取り憑かれ感がないのです。今はアートとは全く別で普段着れるリラックスした服をデザインしたりもしているのですけど、それは“DAYS OF PYUUPIRU”という自分のブランドとして近々ネット上でも発表して、販売しようと思っていたりもして。今興味がある事が必ずしもアートじゃないかもしれないし、アートかもしれない・・・でもそれは自分の中で全部繋がっているのですけど、いわゆる空間で何かを発表してっていう世界だけじゃなくて、最近は興味がある事が増えてきているのですよね。だから、本当に自然にね、例えば「あ、今日はTシャツ作りたいな。デザインしたいな。」って思ったらするっていう感じでマイペースに。アート作品と呼ばれるモノもしかりです。

DAYS OF PYUUPIRU

--- ピュ〜ぴるさんのそのような今後もすごくたのしみです。

ピュ〜ぴる 何かね、優しいエッセンスっていうのかな?自分の中に今まで穏やかな日常っていうのが無かったのですけど、今はそれが生活の中にあって、そういうモノを形に出来たらなあってすごく想っているのですよね。もちろんそこにはただキレイなだけではなかったりする自分の美意識みたいな毒とかがあると思うんですけど、事故とか病気とかなくね、70歳とか80歳まで生きていたら、最期は本当に単純に美しいもの・・・おばあちゃんとかアートとかに興味がない方が見ても「わあ、キレイ!」って素直に言ってもらえるような意味とかコンセプトもないような圧倒的に美しいモノを私が死ぬまでに自分の人生で創れたらいいなあとは思ってるんですよね。今はその過渡期なのだろうなって自分をどこか俯瞰で見ているのです。だから、自分でも自身がどうなっていくのかも分からなくて。

--- だから、楽しくもあるんですよね?

ピュ〜ぴる そうですね。ただ「やめよう」って思った事はなくて、常に心の中にはあるし、新しい作品を楽しみにしてくれている方もいらっしゃるので、自分が死なない限りは誰かの魂を揺さぶれるモノを創りたいと思いますね。

--- 松永さんは本作の為に撮ったテープが600本くらいあり、それを1本1本文字起こしして、ピュ〜ぴるさんの発言を書き出していったそうですが、私も取材させて頂いたものを自分で文字起こしするので凄く分かるんですが・・・これはもう膨大な作業ですよね?(笑)。

松永 大変でしたね(笑)。もうその一言に尽きますけど・・・でも、こうやって形になって、ピュ〜ぴるが今言ってたみたいに表現したい事とか伝えた事、何かを変えたいっていう想いがやっぱり自分にもあるんですよね。職業的にお金を稼ぐ手段として映画を創りたいと思っているわけでは全くなくて。だから、自分がやれる事とかやりたい事として映画を創って何かを伝えていきたいので今は全然他の事は考えられないですけど、もしかしたらね、本を書く事とか・・・例えば、公園をデザインしたいとかって思ったりするんですよ(笑)。

--- 公園を。

松永 ピュ〜ぴると一緒にやったらおもしろいんじゃないかなとかって思うんですよ。でも、「作品がやっと劇場公開出来ました」っていう時にそういう事をやると「チャラチャラしてる」って言われかねないじゃないですか?別にチャラチャラしてるとは言われないかもしれないですけど(笑)、やりたい事とか伝えたい事は1つだけど、方法論はたくさんあって。でも、今は映画を創り続けたいからまだまだこれからですけど、監督として1本出せた事は凄く大きい事ですよね。本当に自主制作だと思うんですよ、『ピュ〜ぴる』の創り方としては。でも、こうやっていろんな人に取り上げてもらったり、いろんなところに呼んでもらったりしてくれた事に凄く感謝してますね。作品を創っても、世に出そうとしてくれる人がいないと世に出ない現実ってあるじゃないですか?劇場であったり、宣伝、配給の事も含めて、ピュ〜ぴるとの信頼関係で撮ってるだけでは済まない問題が凄くたくさん出てくる。それはパンフレットにしてもそうで、僕が「作りたいです」って言っても、「そうか」ってすぐに作ってくれるわけじゃなくて、そこには映画を観て共感してくれたっていう気持ちがあるからなんですよね。だから、僕はピュ〜ぴるとはまた違って、これを創った事で凄くいろんな経験をさせて頂きましたし、次に何かを創ったら「『ピュ〜ぴる』を創った人が創った作品なんだ」って観に来てくれる人が一人はいるかもしれないっていう、何者かを認知してもらえるっていう事でも凄く大きいですし、もっともっと多くの方に伝えられるようになりたいと思いますね。

--- ピュ〜ぴるさんは以前のユーロスペースの公開時に本作の「エンディングの部分くらいしか観ていない」とお話されていたと思うのですが、今でもまだご覧になってないですか?

ピュ〜ぴる ユーロスペースの上映最終日の何日か前に舞台に登壇する事があったんですけど、その前にちょっとだけ早く行って一番前でやっと全部観ました。

--- いかがでしたか?

ピュ〜ぴる 懐かしいっていう感情は凄くありますよね。2005年のあの後に自分の日常に更に色んな事が起きていて、それが『ピュ〜ぴる』の続編になると思うのですけど、たぶん多くの人よりも6年前がとても遠く感じているのかもしれないですね。ちょっと違う話をしちゃうと、全身麻酔を伴う性別適合手術をタイでしたのですね。そこからパスポートとか自分の状況、人が私を呼ぶ時の呼ばれ方とか扱いが変わったりもしましたし、今は婚約者と一緒に住んでいるのですけど、そういう色んな事があの頃と大転換していて。子供の頃からあらかじめ諦めていた出来ないだろうっていうような事を頑張ってやって来てた時期でもあるので、濃密すぎて記憶がちょっと飛んでいるのですよね。思い出せない事がいっぱいあって。それは何のせいかちょっと分からないのですけど、時期的に抹消しようとしている潜在意識なのか手術で身体を変えているからなのか分かんないのですけど、とても遠い時間に感じていますね。

--- 松永さんは改めていかがですか?懐かしさなどはありますか?

松永 ピュ〜ぴるよりも僕の方が撮ってる時期に関しての記憶はありますね。僕は600本のテープを観て編集の事をずーっと考えてて、1日に6時間とか7時間とか文字起こしとかの作業をしてたので本当に物理的に頭痛とか吐き気がするくらいの量だったんですよね。最初に撮った2001年の頃のピュ〜ぴるを観た時は観ながら笑いましたけどね(笑)。「うわー、全然違うよ」って。だから、そういう意味では懐かしいのかもしれないですし、続編の編集を始めた時に今撮り溜めたテープをもう1回取り込んで文字起こしをする時にはまた懐かしいって思えるのかもしれないし、「ああ、あの時こんな事言ってたんだな」とかそういうのはあるんでしょうけど、映画を観て懐かしさはないですね。どっちかっていうと編集の事を考えちゃいますかね。作品になったものと過程とはまたちょっと別の想いですね。



ピュ〜ぴる
© Photo by Masayuki Yoshinaga


--- これから『ピュ〜ぴる』をご覧になる方に対してはいかがですか?

松永 それってすごく難しいんですよね(笑)。こういう風にインタビューをして頂いたものを読んでもらって映画を観てもらいたい。山本政志(監督)さんとかがね、「とにかく来い!」みたいにおっしゃってますけど(笑)、本当にそれに尽きるんですよね。とにかく劇場に観に来て欲しいし、観ていない人に何を言えばいいのかっていうのが本当に突き詰めていくと分からない。100人いたら100人、捉え方が違うじゃないですか?「ピュ〜ぴるのアートの素晴らしさを観て欲しい」とか「同じような悩みがある人がいたら観て欲しい」とかいろいろあるんですよ。例えばね、「8年間情熱をかけていればあなたも映画監督になれるかもしれませんよ?」とかね(笑)。でも、本当に何を言えば来てくれるのかって本当に分からないなっていうのは実感で。今でもまだピュ〜ぴるを撮ってますけど、自分の人生の中でもう11年っていう時間をかけて凄く真剣に向き合って撮ってると思ってるので、劇場まで来てもらって、ある人の90分っていう時間を1000いくらっていうお金、対価を払う価値はあると思ってます。もう本当に上手く言えないですけど、真剣に創ったものだからこそ、「来て下さい」と。

『Three☆Points』 山本政志監督 インタビュー

--- 『ピュ〜ぴる』を観ないと続編へもつながらないですしね?(笑)。

ピュ〜ぴる そうそう(笑)。

松永 そうですよ(笑)。お客さんが入らないと続編が公開してもらえないかもしれないですよね、物理的に。「作品はおもしろいけど公開しても・・・」って言われちゃうかもしれない(笑)。

ピュ〜ぴる 次も観たければ今観に来てって(笑)。

松永 次を公開するために観に来て下さいって(笑)。でもね、ピュ〜ぴるみたいな人が生きてるって分かる事で豊かになるんじゃないかなって思うんですよね。特に3月11日を境に物を創る人のいろんな価値観が揺らいでもいるじゃないですか?今はもう自分で自分の価値観を見つけていかなきゃいけない時代なんですよね。そういう意味でもピュ〜ぴるの人生が今まで知らなかったような人生かもしれないし、そういうものを観たら勇気を貰う人も多くいるだろうし、「自分は自分でいいんだ」って思ってもらえて、自分の価値観で自分を信じて生きてもらえるようになるんじゃないかなと。こういう時だからこそ本当に観て欲しいですね。同じ作品でも去年観てくれた時と今年ではこうもいろんな事があると作品の価値とか意味、感じ方が違うと思うんですよね。そういう意味でも観るに耐え得るものだと(笑)、信じてますね。

--- ピュ〜ぴるさんはいかがですか?

ピュ〜ぴる 私は基本的には監督と一緒ですけど、やっぱり「劇場に来て!」って感じですね(笑)。自分にとって恥ずかしい事が人間って成長していく過程の中で過去にいっぱいあるじゃないですか?言ってる言葉が稚拙だったり、私の場合は外見も全く違ったりして。だから、最初の頃に映画を観れなかった理由っていうのはそういう自分の恥ずかしい部分を観るのが怖かったし、それが人に晒されてる今の現状みたいなものが怖くて受け入れられなかったのですけど、ある時からは自分が物を創っている時に「伝えたい」っていう想いと一緒でこの映画を通して、何か伝わる事があるのであれば顔が変とか、言っている事が幼いとかそういうのは表層の話でどうでもいいんだって思って、そう思えた時から「もっと観て欲しい」って思えるようになったんですよね。最初はもっとね、「もう観られたくない!」とかそういう気持ちがないわけじゃなかったんですけど、今は何かを感じてもらえる可能性のある映画だと思うのでぜひ観に来て欲しいです。でも、色んな先入観があると思うのですよね。性同一性障害とかアートムービーとかドキュメントっていう事だったりで情報としては知っててもそこで躊躇する方もいると思うし、自分がお客さんだったら映画を観に行くか選ぶ時にそういう判断ってあると思うのですけど、先入観とかを全部一旦置いておいて、「とりあえず、観に行きましょう!」っていう(笑)。

--- 「松永大司×ピュ〜ぴる オールナイト」というイベントも7月16日に決定しましたね?

ピュ〜ぴる 私の中のさっき言った事と一緒なんですけど、作品を展示して発表して販売してっていういわゆる作家としての活動だけではない広がりが今面白いなあって自分の立ち位置では考えていて、その1つが人の映画に役者として出る事なのですけど、豊田利晃監督からオファーを受けて撮影した『Monsters Club』っていう作品があるのですね。それはこれから公開されるのですけど、オールナイトのイベントの時に本邦初公開で「Novelle unit VP ver.」としてその予告編的なイメージムービーとして流れます。

豊田利晃 1969年大阪府出身。9歳から17歳まで新進棋士奨励会に所属。阪本順治監督の『王手』(91)で脚本家デビュー。千原ジュニア主演作『ポルノスター』(98)で監督デビュー。4人の格闘家を追ったドキュメンタリー『アンチェイン』(01)を経て、松本大洋原作の『青い春』(02)がヒット。以後、『ナインソウルズ』(03)、『空中庭園』(05)、『蘇りの血』(10)を発表。

  

松永 ぜひね。

ピュ〜ぴる うん。このVer.はここでしかたぶん観れないので。

松永 豊田さんはピュ〜ぴるを撮ってるけど、僕がピュ〜ぴるを撮ったのとはまた全然違う撮り方でしたね。「ああ、すごいキレイだなあ。いいなあ。」って思いましたね。ここでしか観られないから貴重ですよ。

ピュ〜ぴる まだ公にされてないので、絶対来た方がいいと思います(笑)。

--- 松永さんは2010年作品の『おとこのこ』とご自身が出演しているピンク映画が2本上映されますよね?(笑)。

松永 そうです(笑)。ピンク映画に2本出ているという。本当にね、自分で「観に来て下さい」って言えないんですけどね(笑)、恥ずかしくて。しかも、2本とも主役なんで(笑)。でも、サトウトシキさんの『手錠』って作品はピンク映画の中でも傑作って呼ばれていて。ポレポレの方が凄い好きな映画みたいで、「ぜひ上映したい」って言って下さって。僕の心境としては自分の出演作なので恥ずかしいんですけど、映画としてはいい作品なので。あと『おとこのこ』はフィクションなんですけど、凄く観て欲しい作品ですね。ドキュメンタリーとはまた違うものになってると思うので。

サトウトシキ 1981年に日活芸術学院卒業。フリーの助監督としてピンク映画の世界に入り、1989年『獣−けだもの−』で監督デビュー。独自の世界観のある映画監督として、ピンク映画の枠を超えてミニシアター系のファンから支持される。佐藤寿保瀬々敬久佐野和宏らと共にピンク四天王と呼ばれている。11年に青春Hシリーズ『イチジクコバチ』を監督も。 現在、日本映画学校で教鞭をとる。

--- いろいろと見所のあるイベントですね。

松永 そうなんですよ。非常に濃いラインナップになっているので本当にありがたいですよね。

--- 松永さんが今撮られているものとして、1つは緊縛師もの、もう1つは日本の総合格闘家のドキュメンタリーとありました。

松永 そうです、そうです。今も撮り続けてるんですけどね。

--- その2本が進行しつつ、『ピュ〜ぴる』の続編を。

松永 そうですね。ピュ〜ぴるを撮り続けているので、次も世に出せたらいいなって思ってます。映画は映画館で観て欲しいんですよね。知らない人と同じ空間を共有するって、やっぱり凄く貴重だなって思いますよね。映画祭に行って、自分の映画の最後の10分とかだけは劇場に入って、お客さんを見てるのが好きなんですよね。映画の中で完全に無音になる瞬間があって、それをみんなが固唾を飲んで全く何の音もせずに時間が流れてる瞬間とかを見ると「ああ、すごいな」って思って。そういう緊張感とか集中力で一緒に観てもらえたらいいなって思っちゃいますよね。家だと日常が入ってきちゃうから。

ピュ〜ぴる 私は古今東西世界中のあらゆる神様に扮する神のシリーズを今年はずっと創っています。ポートレートシリーズが『ピュ〜ぴる』の映画の最後の方にもちょっとだけ出て来ますけど、あれは人生のあるリアルな物語としてあるのですけど、この神シリーズはさらに進化したポートレートになっていると思いますね。そういう事をやりつつ映画にも出たり、自分のブランドを立ち上げたりっていうことを今はしています。

--- 『ピュ〜ぴる』はポレポレ東中野の後も、札幌シアターキノ、富山 フォルツァ総曲輪、石川 金沢シネモンド、京都シネマ、広島サロンシネマ、佐賀シアターシエマが近日公開で、宮城 チネ・ラヴィータ(7/9〜22)、群馬 シネマテークたかさき(7/30〜8/12)、兵庫 神戸アートビレッジセンター(7/2〜15)と公開が続々決まっていますよね?

松永 ちょうどポレポレと同じ7月9日から宮城のチネ・ラヴィータでも上映が始まりますね。本来ならば全部の場所に挨拶に行きたいんですけど、都内じゃないとなかなか僕達が挨拶に行けなくて申し訳ないんですけど、お近くに『ピュ〜ぴる』が巡回して来た時はぜひ、劇場に足を運んで頂けるとうれしいです。

--- 本日はありがとうございました。

松永&ピュ〜ぴる ありがとうございました。

(おわり)



『ピュ〜ぴる』 吉祥寺バウスシアターにて東京再凱旋上映&イベントも続々決定!


吉祥寺バウスシアター(10/8〜10/21)

10/08(土) 松永監督・ピュ〜ぴる舞台挨拶<サイン会>
10/09(日) 松永大司監督短編『かぞく』上映
10/10(月) 松永監督短編『かぞく』監督・出演者トークショー
10/11(火) 松永大司監督短編『かぞく』上映
10/12(水) 松永監督・ピュ〜ぴる舞台挨拶<サイン会>
10/13(木) 松永大司監督短編『かぞく』上映
10/14(金) 松永大司監督短編『かぞく』上映
10/15(土) 松永監督・ピュ〜ぴる舞台挨拶<サイン会>
10/16(日) 松永大司監督短編『かぞく』上映
10/17(月) 松永大司監督短編『かぞく』上映
10/18(火) 松永大司監督短編『かぞく』上映
10/19(水) 松永大司監督短編『かぞく』上映
10/20(木) 松永大司監督短編『かぞく』上映
10/21(金) 松永監督・ピュ〜ぴる舞台挨拶<サイン会>


他、石川シネモンド(9/24〜10/7)、香川 レインボー映画祭 (10/9 一日上映)、新潟シネ・ウインド(11/12〜11/25)、京都シネマ(11/19〜12/2)、沖縄 桜坂劇場(11/19〜12/2)、高知 藁工ミュージアム(12月完成予定→12/25 一日上映)、広島サロンシネマ(近日公開)


『ピュ〜ぴる』 凱旋ロードショー&インタビュー記念!サイン入り「魂くん」&パンフレットを各1名様にプレゼント!


ご希望の賞品を選択後、「コメント欄」には本インタビューの感想、あなたが好きなアート、気になる公開予定作品等を全角でご記入下さい(いくつでも可)。続いて、必要項目をオンラインにて登録し、ご応募下さい。

※応募締切 2011年7月31日(日)

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※応募の受付は、終了いたしました。たくさんのご応募、ありがとうございました。


監督・撮影・編集:松永大司
出演:ピュ〜ぴる

2010年/日本/カラー/デジタル/4:3/93分

配給・宣伝:マジックアワー

他、詳細はオフィシャルサイトにて!http://www.p2001.com/index.html

© 2011 『ピュ〜ぴる』製作委員会

profile

松永大司 (まつながだいし)

1974年生まれ。東京都出身。大学卒業後、俳優として『ウォーターボーイズ』(矢口史靖/01)、『手錠』(サトウトシキ/02)などに出演。その後、『ハッピーフライト』(矢口史靖/08)、『蛇にピアス』(蜷川幸雄/08)のメイキング監督やテレビドラマ「レスキューファイアー」(テレビ東京系/09-10)の監督を務める。本作が本格的劇場公開デビュー作となる。


ピュ〜ぴる(ぴゅ〜ぴる)

10代の頃に独学で洋裁を始め、様々なコスチュームを制作。1997年頃から自分でデザインしたキャラクターのコスチュームを布や毛糸で作るようになる。自らそれを身につけ、キャラクターになりきるパフォーマンスを主にクラブで行なう。2003年に開いた初めての個展の後、NYのカルチャー誌「ペーパー・マガジン」やイタリア版「VOGUE」にも作品が掲載され、国内外から注目を集める。2005年横浜トリエンナーレに参加。10年10月〜11年1月、オランダ・ロッテルダムのボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館にて作品が展示された。