食べられます? 人間ゼラチン

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食べられます? 人間ゼラチン

ある意味うんこバーガー母乳アイス以上の衝撃かも。

世界で年間30万トン生産され、ゼリー、マシュマロ、飴など無数の製品に使われている身近なゼラチンですが、今どきの獣のゼラチンは感染リスクがあって昔ほど安全じゃないので、いっそ人間のゼラチンで代用したらいいんじゃないか、という斬新なアプローチからの研究が着々と進んでいますよ!

清華大学(Tsinghua University)のJinchun Chen准教授が同僚と一緒にアメリカ化学会(ACS)発行「Journal of Agriculture and Food Chemistry」に発表したもの。

なんでも動物から作るゼラチン(牛・豚の骨・皮が主原料)には狂牛病などの伝染病を広める可能性もあって、人によってはネガティブな免疫系反応が出ちゃうらしいんですね? で、これに代わるものをアレコレ探してるんだけど、そのひとつが人間遺伝子組み換えゼラチン、というわけ。

人間ゼラチンと言っても動物のゼラチンみたいに骨・皮・腱なんかをグツグツ煮詰めて作るんじゃないですよ? 人間のゼラチン遺伝子をイースト菌株に注入するんです。こうすれば家畜のゼラチンのように塊ごとにバラつきもなく、様々な属性を制御可能なゼラチンが生成できるらしいのです。

Chen准教授らはその手法を開発・デモし、人間イーストのゼラチンが他のゼラチンに比べどうなのか、粘性などの属性を目下テスト中です。とりあえず薬の錠剤カプセルなど医療目的の利用を念頭に開発しているんですが、この手法ならもしかして大量生産で商利用も夢じゃない、とChen准教授たちは期待を膨らませていますよ。

これは広義のカニバリズムになってしまうのかな?

「あれは家畜起源だから」とゼリー食べないベーガンは、どうするんでしょうね。

[Eurekalertvia PopSci]

Image Credit: Steven Depolo

satomi(米版