1回のつぶやきで3,000回以上RTされると、何が起こるのか

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起業後、925日目。今日は、「1回のつぶやきで3,000回以上RTされると、何が起こるのか?」について。

昨年10月のエントリー「プレゼン資料の作り方」において、

最近の僕のもっぱらの興味は、「140文字以内でいかにたくさんRTしてもらえるか」というスキルだ。新しい分野なので、特に体系化されてないと思う。

と発言したのだが、血の滲むようなTweetの日々の中(ウソ)、ついに成果を出した。結論から言うと、日本のTwitter史上に輝く特大ホームランを放った。

ちなみに、有名人の方々は、1回のつぶやきでどれくらいRTされているのだろうか?以下、日本で最もフォロワー数の多いお三方にご登場頂いた。(ソース:me you

いやあ、どなたも名だたる方々。恐縮だ。

まず、フォロワー数日本第3位の堀江貴文さんの最もRTされたつぶやき(ソース:favstar

いやあ、スゴい。短いつぶやき(これ良くできている)とそのリンク先で1677RT。さすがだ。関係ないが、僕は堀江さんが出す本は、ほぼ全部買って読んでいる。

次に、フォロワー数日本第2位のガチャピンさんの最もRTされたTweet(ソース:favstar

「ガチャピンの前歯って乾かないの?」に対して、「乾くよ」で832RT。
さすが、歌って踊れて、スポーツまでできる国民的キャラクター。

最後、いよいよ天下の孫正義さん。日本第1位のフォロワー数は、堂々の1,182,535人。
以下、孫正義(@masason)さんの最もRTされたTweet(ソース:favstar
プロフィール画像を作ってくれた方に対して、「依頼した覚えは…」というユーモアあふれる回答で2,209RT。

ちなみに、リンク先のプロフィール画像は、

 

 

 

 

面白い。。これはRTされますわ。

さあ、前置きが長くなったが、対する僕(@YANOTAKASHI)。
ちなみに、僕のフォロワー数は1800人ほど。上のお三方とは比べるべくもない。

僕(@YANOTAKASHI)の最もRTされたTweet(ソース:favstar

されもされたり、3,339RT。日本のTwitter史上に輝く特大ホームランを放ったことが、ご理解頂けたと思う。以上、導入部おわり。

さて、本題である「 1回のつぶやきで3000回以上RTされると、何が起こるのか?」
実際に起こったことをまとめてみた。

1:3日間の長きに渡り、RTされ続ける。
2:全然縁がなさそうな人から、RTされまくる。@も頂く。
3:頂いた@を元にコミュニケーションを図るも、いまいち噛み合ない。

1:3日間の長きに渡り、RTされ続ける。

通常、RTは短時間になされる。具体的には、全体の92%は1時間以内になされる(ソース:「Replies and Retweets on Twitter」by sysomos)。しかし、僕が3000回以上RTされたときは、3日間(72時間)もの長きに渡って、RTされ続けた。

確かに、1時間ほどで第1波となるRTは終了する。しかし、「終わったかな?」と思ったところで第2波がくる。また1時間くらいで第2波がおさまって、「終わったかな?」と思うと第3波が来る。最終的には第何波まで来たのか分からなくなったが、気がついたら、3日間RTされ続けたという具合だ。

さらに、この第2波、第3波を起こすタイミングときっかけを観察すると、大きな波を起こすのは、決まって影響力を持つ著名人によるRTだ。僕の場合、例えば、日テレの元「電波少年」プロデューサーである土屋さん(@TSUTIYA_ON_LINE)からコメント付きRTを頂いたときなんかは、大きいRTの波が起きた。

2:全然縁がなさそうな人から、RTされまくる。@も頂く。

 

通常、RTは自分のフォロワーとそのまたフォロワーぐらいの範囲でなされる。しかし、僕が3,000回以上RTされたときは、全然縁がなさそうな人達からRTされまくった。具体的には、僕が所属する「クラスタ」と全然関係ない人達からRTおよび@コメントを頂いた。

「クラスタ」とは、 英語で「ぶどうなどの房」を意味する。転じて、数個から数百個単位での集まりのことを呼ぶ。つまり、分類できる何らかの集合体のことで、特定の所属や趣味や思考の人たちをまとめて「◯◯クラスタ」と呼んでいる。ただし、Twitterは広く浅いソーシャルグラフが特徴なので、どこからどこまでが一つのクラスタと言えるのかは非常に分かりにくい。また、人は社会的な動物なので、相手によって自分の役割を変えるし、相手が自分に期待する役割も違う。

だから、自分のクラスタを自覚することは難しいのだが、自分がフォロワーから登録されているリストの名前を見ると、かなり見えてくる。例えば、僕のクラスタはこんな感じだろう。

・地域 … 東京都渋谷区、静岡県浜松市
・所属 … ハロ、オプト、慶応大学
・地位 … 起業家、社長、経営者
・仕事 … ソーシャルメディアマーケティング、広告、コンサルティング
・趣味 … ゲーム、読書、演劇
・興味 … 新卒就活、グローバル化、哲学、社会学、教育

通常、RTは自分のフォロワーとそのまたフォロワーぐらいの範囲でなされるものだが、より細かく見ると、「自分が所属するクラスタ」(所属や趣味や思考)と同じような人が共感してくれた場合、RTがなされる。身も蓋もないことを言うと、知らない人からRTされた場合においても、大抵は自分と所属や趣味や思考が似ている人からRTされているのだ。

しかし、3,000回以上のRTになると、僕のクラスタとはかけ離れた「縁のなさそうな人」からもRTされる。第2波、第3波を起こす影響力を持つ著名人の方々が「僕と関係のあるクラスタと僕と関係がないクラスタを結ぶコネクタ」の役割を果たして、RTするからだ。

3,000回以上RTされると、自分と全然縁がなさそうな人からもRTされる。そして、@もされる。

3:頂いた@を元にコミュニケーションを図るも、いまいち噛み合ない。

僕は好奇心旺盛 且つ 仕事の専門がソーシャルメディアマーケティングなので、この自分と全然縁がなさそうな人達と@を介して会話をしてみた。

すると、僕のつぶやきに共感してRTや@をくれた人達にも関わらず、いまいち話が噛み合ないのだ。具体的には、僕が地震や原発の話題を振っても、「それって何ですか?」みたいなコメントを頂いたり、延々自分の考えを語られたりした。

しかし、考えて見れば当たり前で、僕のクラスタとかけ離れた人達なので、共通の知識とか体験とか趣味志向性がないから、会話が成立しにくいのだ。成立しても、浅いやりとりになってしまう。

恐らく、僕がつぶやいた内容と彼らのプロフィールや登録されているリストを見るに、極端な話、「住んでいる場所=東日本」ぐらいしか共通項がなかったのだと思う。

以上、3に関しては、ちょっと悲しい体験だったが、原因は、僕の人としての度量とコミュニケーション能力によるものだと思われる。

ずーっとごく狭い集団の中(ごく一部の友達やサークル、ゼミなど)でのみコミュニケーションを図ってきた学生は、コミュニケーション能力が低い傾向にある。具体的には、社会人や外国人、自分とは違う価値観や立場を持った人とは話が噛み合わなくなる。僕が今回体験したことも、似たようなものだ。

つまり、3,000回以上RTされると、そこそこに色んな人達とお付き合させてもらってきたと思う僕でも、コミュニケーション力の低さを痛感せざるを得ないほど、普段は関わりがないクラスタの人達と出会う。ハッキリ言ってしまえば、大変なことになる。

以上、僕が体験したことをまとめた。ココから、「だから何?」というお話。

ソーシャルメディアマーケティングの本質は、「一方的に自社や自社の商品について語る」ことではなく、「知り合う」ことだ。

そこで、ソーシャルメディアマーケティングに取り組んでいる企業のご担当者の方々へ問いたい。

自分とは住んでる場所も、所属も、地位も、仕事も、趣味も、興味も、さらには、知識も体験も異なる人達と正面から向き合い、「知り合い」になる覚悟はあるだろうか?

そういう人達からも自社や自社の商品について知ってもらい、共感され、愛されるためには、それ相応の覚悟が必要になる。一方的に知ってもらい、共感され、愛されたいというのは、虫の良い話だろう。

こちらからお客様へ聞きに行き、共感し、愛する時間と手間、そして何より、気持ちが必要だ。

知り合うことは、人間関係をつくることだから、それなりに「煩わしい」のだ。

 

 

それでも、「知り合い」になりますか?
ソーシャルメディアマーケティングやりますか?

「煩わしい」と思っている限りは、辞めた方が良い。

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