超音波技術で風速200m/秒。効果バツグンなファンレスカード型冷却デバイス #CES2024

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  • author 武者良太
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超音波技術で風速200m/秒。効果バツグンなファンレスカード型冷却デバイス #CES2024

ノートPC、スマートフォン、XRヘッドセットの冷却に最適

性能が高まり続けているCPUSoCですが、そのぶん発熱量も多い。長時間、本領発揮し続けるには冷却機構も重要ですが、アッツアツの半導体を効率よく冷却するにはファンサイズを大きくする(筐体サイズも大きくなる)か、回転数を上げないとダメ(騒音も大きくなる)。

この問題をクリアしてくれそうなカード型の冷却デバイスが、Frore Systemsの「AIRJET」です。

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Image: ギズモード・ジャパン

カードの内部には薄い膜が入っており、超音波で振動させることで風を作ります。その風速はなんと200m/秒半導体の表面に大量の風を送り続け、熱を取り続けてくれるんですね。

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Image: ギズモード・ジャパン

デモ用に用意されたのはMacBook Air M2のカスタム品。3機のAIRJETが、みるみるうちにM2チップの熱をとっていく。クロックを上げても大丈夫。実際に2倍のパフォーマンスを発揮しており、薄いMacBook AirでもMacBook Proなみの処理性能を発揮していました。

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Image: ギズモード・ジャパン

可動部品がなく、薄くできるから、スマートフォンやXRヘッドセットにも搭載できそう。部品としての寿命が気になるところですが、モバイルデバイス・ウェアラブルデバイスをより高いクロックで長時間動かせるようになれば、デスクトップのパフォーマンスに近づけることができるかも。

Source: Frore Systems