処分鶏41万羽の埋却地から悪臭液漏れ 雨天続きで埋め直し作業1カ月以上遅れる 出水・鳥インフル

 2023/07/12 11:57
埋却地からため池に漏れた液体を吸い取る作業員=2022年12月、出水市野田
埋却地からため池に漏れた液体を吸い取る作業員=2022年12月、出水市野田
 鹿児島県出水市野田の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザで殺処分した鶏の埋却地から、近くのため池に液体が漏れ出した問題で、県は11日、7月上旬予定だった埋め直しの完了が1カ月以上遅れると明らかにした。作業は今も始まっておらず、月内に住民に着手時期を説明する予定。

 移設先の竹林の伐採や整地は終わったものの、雨天続きで重機を使った埋め直し作業に取りかかれなかったという。畜産課は「着手に向け最終調整中で、近くスケジュールを住民に説明する。なるべく早く作業を進めたい」とした。

 この養鶏場では県内過去最多の41万羽を処分し、大量の卵とともに埋めた。昨年12月以降、液体が漏れ出し、近隣住民が悪臭などの被害を訴えている。県は当初、3月末までに埋め直すとしていたが、埋却物の処理方法や漏出対策の再検討などに時間がかかり、完了は7月上旬にずれ込むと説明していた。