大雨の影響? えびの高原の赤子川が白濁 硫黄山の火山活動との関連は不明

 2023/07/12 08:03
白く濁った赤子川の上流部=11日、えびの市のえびの高原
白く濁った赤子川の上流部=11日、えびの市のえびの高原
 えびの市のえびの高原・硫黄山近くを流れる赤子川上流部で水が白く濁る状況が続いていることが11日、分かった。宮崎県は、活発化する火山活動との因果関係は不明としている。

 県が白濁化を確認したのは5日。上流部に整備している水質改善施設で、通常2.3~2.5pHある水素イオン濃度が2.0に低下し、酸性が強まっていた。

 県は3日までに降った大雨で硫黄山周辺の堆積物が川に流入したためとみて、7、8の両日、石灰石を追加投入した。追加投入後、水素イオン濃度は従来の水準に戻りつつある。

 赤子川は下流で長江川、鹿児島県の川内川へと流れ込む。市農地整備課では長江川の4カ所で水質を検査しているが、「現時点で稲作に影響が出るような数字は確認されていない」としている。

 硫黄山の噴火警戒レベルは7日、山体浅部に膨張の傾向がみられることなどから1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げられた。