市街地の一等地「本港区」どうなる? 利活用アイデア234件 雑貨店が壁一面に展示 PDF997ページ分を一目で 鹿児島市

 2023/07/10 11:33
壁一面に張られた本港区エリアの利活用案=鹿児島市東千石町
壁一面に張られた本港区エリアの利活用案=鹿児島市東千石町
 鹿児島市東千石町の雑貨店OWLに、県が公募した鹿児島港本港区エリアの利活用アイデア全234件がずらりと展示されている。代表取締役の馬場拓見さん(43)は「意見の多様性に価値がある。これだけたくさんの異なる声があると体感してほしい」と話している。17日まで。

 馬場さんは、2018年から、季節や時事ネタを取り入れた展示を行ってきた。友人が利活用アイデアを提出したことを交流サイト(SNS)で知り、他の意見にも興味を持ったという。

 県は全ての案をホームページに掲載しているが、PDFで997ページに上り、「パソコンでさえも見るのは苦労するし、後方にある意見ほど見にくくなる」と、展示することを決めた。「フラットな視点で見られることを大切にした。“こんな街になったらいいな”という七夕飾りのような展示」と思いを語る。

 壁一面の展示には、市街地の日常を描くイラストレーター・ヨシサコツバサさんの作品も取り入れ、親しみを感じられるように工夫した。街づくりを考える際のヒントになればと、建築や都市に関する書籍50タイトルも並べている。

 利活用アイデアは、本港区エリアの全体像を議論する県検討委員会が参考にする目的で県が募った。24日は北ふ頭旅客ターミナルで公開プレゼンテーションがある。

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