ゲーマーに対するステレオタイプなイメージは、ネオンが点灯するキーボード、使い古したジョイスティック、それからボブルヘッド人形でよく知られFunkoのPopシリーズのコレクションに漫画プリントのジャージなどなど。ですが今後、ファッションが仮想現実の世界へとどんどん参入しようとしているトレンドが見えています。

つまりは、このイメージはアンコンシャス・バイアスとなり、時代の流れに取り残された人になりかねません。彼らこそが、「スタイリッシュのマジョリティになりつつある」と言える可能性は大なのです。

ゲームの世界では1000万円を超える高級車も、さらに等身大を高く見積もったアバターも手頃な価格で電子決済さえすれば具現化でき、それを自分が飽きるまで永続的に楽しめる実に愉快な世界でもあります。一方でファッションは、短いスパンで断続的にトレンドが移り変わる世界であり、いゆわる「外部的お披露目」を基本姿勢としたマーケット。その逆に、いわゆる「内部的お披露目」でコンソール上におけるコミュニケーションを重ねてきた(かつて「PCヲタク」と呼ばれていたような)ギークな人々にとって、そのマーケットと重なり合うタイミングと面積…つまり相性はかなり薄かったと言えるのです。唯一、この両者に接点が見えたのは『あつまれどうぶつの森』でした。

Dior(ディオール)が
ゲーマーとファッションの
接点を拡大する

このたびフランスを代表するトップメゾン「Dior(ディオール)」が、PlayStation 4とPlayStation 5専用ビデオゲーム『グランツーリスモ7』との新たなコラボレーションを発表しました。『グランツーリスモ7』は、株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの子会社である、ポリフォニー・デジタルが製作を手掛け、身近な市販車から希少なクルマや伝説のレーシングカーなどでサーキット走行やチューンナップ、カスタマイズなどができるビデオゲームであり、業界のカルト的存在です。

キム・ジョーンズと「グランツーリスモ7」の  新たなコラボレーションを発表
Dior

そこで「ディオール」のメンズ アーティスティック ディレクターのキム・ジョーンズは、メゾンのアイコンを落とし込んだドライビングギア(レーシングスーツ)の「skins(スキンズ)」をデザインし、ヴィンテージカーであるデ・トマソ「マングスタ」のカスタマイズを手掛けたのです。

キム・ジョーンズと「グランツーリスモ7」の  新たなコラボレーションを発表
Dior

2022年8月25日(木)に発売される『グランツーリスモ7』のために特別にデザインされたこの初のバーチャルカプセルコレクションには、イエローとグレーのスーツ、それに合わせたグローブ、「ディオール」のウィンター 2022-2023 メンズ コレクションで披露された「DIORIZON(ディオリゾン)」に再解釈を加えたシューズ、およびブルーとグレーのヘルメットなど、ドライバーのワードローブが丸ごと入っているということ。アクセサリーにはメゾンのアイコン「ディオール オブリーク」のモチーフが施され、スーツやボディワークにはイニシャルの「CD Diamond」と「Christian Dior Atelier Avenue Montaigne」のパッチがあしらわれています。

また、これらアウトフィットとレーシングカーにデザインされた番号「47」は、クリスチャン・ディオールが初めてファッションショーを行い、ニュールックとメゾンの成功を確かなものにした「1947年」にちなんでいるということ。

「ディオール」は、業界の垣根を越え革新的な冒険にでることで、車とゲームという熱狂的なファンを持つ世界に、ファッションという新たな選択肢を提示してくれたのです。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Teaser: The ‘Gran Turismo 7’ Virtual Racing Capsule by Kim Jones
Teaser: The ‘Gran Turismo 7’ Virtual Racing Capsule by Kim Jones thumnail
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ディオール公式サイト グランツーリスモ公式サイト

Source / ESQUIRE IT
※この翻訳は抄訳です。