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衣類についた頑固なシワも、パワーのある蒸気によって一撃でケアできる「スチームアイロン」。近年は服をハンガーにかけたまま使用することが可能な衣類スチーマーも人気ですが、仕上がりの美しさから言えば、まだまだ従来型のアイロンに分があると言えるでしょう。
そこでこのページでは、スチームアイロンを購入するときに失敗が少なくなる賢い選び方を解説。さらに、信頼のおける製品を選りすぐってご紹介します。
スチームアイロンの魅力
スチームアイロンは、かけ面に設けられた蒸気孔から高温のスチーム(湯気)を噴出することで、スプレーなどを使わなくてもシワが伸ばしやすいアイロンです。
シャツの袖口やズボンの裾などのシワも伸ばしやすく、衣類はもちろんハンカチなどのシワ伸ばしにも重宝します。家庭用アイロンのスタンダード的な存在となっており、多くの人に愛用されている家電です。
ドライアイロンや衣類スチーマーとの違いは?
ドライアイロンは、スチーム機能のないアイロンのこと。スチームアイロンよりシンプルで軽量なため、少ない力でかけられますが、乾いた衣類のシワを伸ばすときは、霧吹き・スプレーを使って湿らせる必要があります。
近ごろ人気の、衣類スチーマーは、衣類をハンガーなどにかけたままスチームを当て、シワを伸ばせることが特長です。手軽に使えることがメリットですが、シャツなど丸ごと1枚のシワを伸ばす使い方は想定されていません。
スチームアイロンの選び方
スチームアイロンを選ぶ際に知っておきたいチェックポイントを解説します。
かけ面の素材・形状
アイロンの熱くなる面(生地に触れる表面)を、“かけ面”と言います。その素材によってアイロンのかけ心地と耐久性が左右されます。購入前にチェックしておくと、よりイメージに近いアイロンが選べるはずです。
【かけ面の素材別の特徴】
- フッ素=価格が安いものの、コーティングが剥(は)げやすく滑りもイマイチ
- セラミック=傷に強く長期間の使用が可能。滑りは良い反面、高価
- チタン=滑り・価格共に、フッ素とセラミックの中間。耐久性が高い
※その他に、メーカー独自の素材・コーティングの製品もあります。
アイロン本体の重さ
スチームアイロン本体の重さもチェックしましょう。かつてはプレスの圧力でシワを伸ばしていたため、重いアイロンが好まれていました。ですが、スチームアイロンは軽くてもシワを伸ばせます。
1kg以内なら軽い部類となり、1.5kgを超えると重く感じる人が増えてくるはずです。好みにもよりますが、同じような性能・価格なら、重すぎないほうが扱いやすいでしょう
スチームの量・持続時間
噴射できるスチーム量が「10g/分以上」のスチームアイロンを選べば、「スチームが弱すぎてシワが上手に伸ばせない」といった事態は避けられるはずです。予算に余裕があれば、「20g/分以上」を目安に選ぶのがおすすめです。
また、スチームが長時間連続して出せる製品であればより使いやすいはず。服の種類や枚数によって必要なスチーム時間は変わりますが、少なくても120秒ほどスチームが連続するものを選ぶと使いやすいでしょう。
立ち上がりの早さ
電源を入れ、アイロンが温まってから使えるまでの「立ち上がり時間」が短ければ、すぐに使えます。60秒程度で使えるようになるスチームアイロンもあれば、120秒近くかかる製品もあります。
ただし、立ち上がり時間が60秒を切るスチームアイロンの数は少なく、かけ面の広い製品は高性能でも温まるまでに時間を要します。立ち上がり時間とかけ面の大きさのバランスを見て選ぶとよいでしょう。
コードレスorコード付き
コードレスのほうが取り回しが良いですが、コードありのアイロンのほうが立ち上がりが早く、スチーム量も多く、しかもリーズナブルなケースが多い傾向にあります。コードの有無は、性能・価格・使い勝手のバランスを見て決めましょう。
タンクの形状
スチーム用の水を入れるタンクには、取り外せない「一体型」と取り外せる「カセット式」の2種類があります。コードのある製品には一体型が多く、コードレスのスチームアイロンはカセット式が多くなっています。
水を入れるタンクは取り外せたほうが給水に便利ですが、容量が小さくなります。使い方や好みに合わせて選ぶのがおすすめです。
おすすめのスチームアイロン10選
パナソニックは、さまざまな機能・価格のスチームアイロンを販売していますが、その中でも人気を集めているのが中間グレードのコチラ。
アイロンのかけ面は片方の先端が尖っているものが多いのですが、このアイロンはかけ面が前後対称で、前後どちら向きでも襟などの仕上げができます。ややスチーム量を抑え、かけ面にチタンを使うことで価格も抑えていますが、バランスがよく評判の高い製品です。
- 電源:コードレス
- かけ面の素材:チタン
- 立ち上がり時間:約60秒
- 重量:1kg
- タンク:カセット式(120ml)
- スチーム量:平均9.5g/分
- スチーム持続時間:最長180秒
手頃な価格で購入できるコードレススチームアイロンです。本体が700gと軽めで、本体もコンパクトなので小柄な人でも扱いやすいでしょう。特筆すべきは立ち上がりの早さ。110℃の設定ならわずか30秒で立ち上がります。朝の忙しい時間に、サッとアイロンがけするのも苦になりません。
- 電源:コードレス
- かけ面の素材:フッ素加工
- 立ち上がり時間:約30秒
- 重量:0.7kg
- タンク:一体型(180ml)
- スチーム量:―
- スチーム持続時間:―
比較的リーズナブルながら、性能のバランスがよいコードレスアイロンです。スチーム量は5ml/分とやや弱めですが、スチームの持続時間が最長2分あり、頑固なシワもしっかり伸ばせるでしょう。かけ面は先端が尖っていて、ボタン周りなどのシワも伸ばしやすくなっています。チタン加工で滑りもスムーズです。
- 電源:コードレス
- かけ面の素材:チタン
- 立ち上がり時間:―
- 重量:0.9kg
- タンク:カセット式(80ml)
- スチーム量:約5ml/分
- スチーム持続時間:最長120秒
軽量&高機能ながら、かけ面をフッ素加工とすることで手の届きやすい価格に抑えた製品です。重さはたったの880gと、コードレスアイロンでは最軽量クラス。しかも80g/分という強烈なジェットスチームで、頑固なシワもサッとほぐしてくれます。
- 電源:コードレス
- かけ面の素材:フッ素
- 立ち上がり時間:約60秒
- 重量:0.88kg
- タンク:カセット式(80ml)
- スチーム量:8g/分、ジェット:80g/分
- スチーム持続時間:-
上位機種に迫る性能の、コストパフォーマンスに優れた商品です。最大15g/分、平均13g/分のスチーム量は上位機種と同じ、スチーム持続時間も約3分と長く、同価格帯の製品で随一の性能です。押しても引いてもスムーズにアイロンがけができるかけ面の形状や、火傷を防ぐ工夫など細やかな配慮もされており、誰にとっても使いやすいアイロンといえるでしょう。
- 電源:コードレス
- かけ面の素材:セラミック
- 立ち上がり時間:―
- 重量:1.1kg
- タンク:カセット式(160ml)
- スチーム量:平均13g/分
- スチーム持続時間:最長180秒
かけ面の一箇所からではなく、全面からスチームが出るアイロンです。スチーム量は最大15g/分、平均でも13g/分と十分な量で、持続時間も180秒あるので、シャツなどのシワもじっくり伸ばせるでしょう。前後両方が尖ったかけ面で、アイロンがけのテクニックがなくてもスイスイかけられます。アイロンがけが苦手な人にもおすすめです。
- 電源:コードレス
- かけ面の素材:ニッケル
- 立ち上がり時間:―
- 重量:1.1kg
- タンク:カセット式(160ml)
- スチーム量:平均13g/分
- スチーム持続時間:最長180秒
アイロンはめったに使わないけれど、いざというときのために一つ持っておきたい…。そう思う人におすすめしたいのが、このsirocaのスチームアイロンです。
大変シンプルなスチームアイロンで、価格も2000円程度と手頃。機能としては最低限ですがパワフルスチーム機能があるので、頑固なシワを狙って伸ばせます。780gという軽さも、扱いやすさにつながっています。
- 電源:コード式
- かけ面の素材:フッ素
- 立ち上がり時間:―
- 重量:780g
- タンク:一体型(210ml)
- スチーム量:―
- コード長さ:1.8m
東芝もさまざまなアイロンを販売していますが、コード付きタイプでもっとも高機能なのがコチラ。衣類スチーマーのようにハンガーに吊るしたままジェットスチーム機能を使える「倍増ショット」やコード式では珍しいカセット式タンク、本体内に巻き取れる電源コードなど使い勝手も良好です。
- 電源:コード式
- かけ面の素材:セラミック系
- 立ち上がり時間:―
- 重量:1.1g
- タンク:カセット式(80ml)
- スチーム量:9g/分
- スチームジェット量:0.7g/2秒
- コード長さ:1.6m
ティファールの家庭用コード付きアイロンでは、最上級となる製品です。かけ心地の良さにこだわり、独自の2層エナメルコーティングを施しています。しかも、かけ面のお手入れは通常の場合は不要。110g/分という強烈なジェットスチーム機能で、頑固なシワも一発で伸びます。
- 電源:コード式
- かけ面の素材:セラミック系
- 立ち上がり時間:-
- 重量:1.45kg
- タンク:一体型(300ml)
- スチーム量:25g/分
- スチームジェット量:110g/分
- コード長さ:2.0m
クラシカルな見た目のコチラは、しっかりシワが伸びると評判のロングセラー製品。最新製品のような便利機能はありませんが、アイロンとしての基本設計に優れており、その実力はプロも評価するほど。
部屋に置いておいても絵になるビジュアルも、実に魅力的です。
- 電源:コード式
- かけ面の素材:フッ素系
- 立ち上がり時間:―
- 重量:1.5kg
- タンク:一体型
- スチーム量:―
- コード長さ:1.8m
まとめ
スチームアイロンのシェアは、パナソニックとティファールに二分されると言っても過言ではありません。この2社は公表しているスペック(性能)が多く、「実際に使ってみないとわからない…」という不確実な要素が大分少なくなっています。今回、おすすめとして選んだ製品は性能が公表されていて、口コミでの評判も良い製品ばかり。この記事を参考に、ご自分に最適なスチームアイロンを見つけてください。