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 「スティック型SSD」は、USBメモリーとSSDの双方の利点を組み合わせた小型ストレージだ。USBメモリーのように持ち運びやしすく、USBメモリーより大容量でデータを高速に読み書きできる。バッファローの「SSD-SCTU3A」シリーズや、エレコムの「ESD-EMNR」シリーズなど、各社から発売されている。

バッファローのスティック型SSD「SSD-SCT1.0U3-BA」(量販サイトの実売価格は税込み2万1980円)
バッファローのスティック型SSD「SSD-SCT1.0U3-BA」(量販サイトの実売価格は税込み2万1980円)
(写真は筆者、記載がないものは以下同)
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 パソコンの内蔵ドライブの容量が不足したときのデータの退避や、データを複数のパソコンで利用するには、USB端子に接続する外付けストレージを使うのが一般的だろう。現在、パソコン用の外付けストレージとして、USBメモリー、外付けハードディスク(外付けHDD)、外付けSSDといった選択肢がある。

 USBメモリーは、小型かつ軽量なので持ち運びに優れる。また、ほかのストレージより安価で入手しやすい。USB端子に挿すだけで利用できるため、使い勝手も良い。だが、低価格帯の製品は、読み書きが低速な製品が多く、作業に時間がかかってしまう。また、大容量タイプや高速タイプは高価になる。

 外付けHDDは大容量で、容量単価も安い。ただし、内部で高速に回転する磁気ディスクの上をヘッダーが駆動して読み書きする複雑な機構だ。フラッシュメモリーを使う記録媒体と比べると、容量の小さいファイルを連続して読み書きするランダム読み書き速度が遅い。

 ポータブルタイプの外付けHDDなら外部電源が不要なので持ち運びもできるが、小さめの製品でもそれなりに大きく、持ち運びしにくい。また、HDDは衝撃に弱い。知らない間に振動や衝撃を与えてしまわないかと、持ち運ぶのに不安が残る。

 外付けSSDは、ポータブルタイプの外付けHDDの中身をSSDに変えた製品だ。使い勝手は外付けHDDと変わらない。SSDを搭載するので、データの読み書きは速い。また、内部機構が基板にチップのみといった単純な構造のため、HDDより衝撃に対して強い。