元は折り紙!? トランスフォームで高さが変わる可変ホイールなら悪路もへっちゃら

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  • author 岡本玄介
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元は折り紙!? トランスフォームで高さが変わる可変ホイールなら悪路もへっちゃら
Image: Science Robotics

縮むと高く、伸びると低くなるもの、なーんだ?

難しいなぞなぞですが、答えは自動車のホイールです。このたび、ソウル国立大学と、ハーバード・工学/応用科学スクール、そして韓国のハンコックタイヤが共同開発して、折り紙に着想を得たトランスフォームするホイール「High–load capacity origami transformable wheel」を作りました。

Video: SNU BioRobotics Lab/YouTube

最初はホントにを折ってモデルを作ったんですね。そして2013年より研究が本格化し、手のひらサイズからラジコンくらいになり、2021年にはジープに装着するなど実車サイズへと進化したのでした。

210412_origamiwheel2
Image: Science Robotics

これは車体側にギュっと縮むと車高が高くなり、外側へ飛び出すように伸びると低くなるので、デコボコの悪路や砂浜などの平地も、ホイールの可変で楽に走破できるようになる、というもの。ゴム素材は使われておらず、ショックアブソーバーがなくとも、各所にある面と面の繋ぎ目の“たわみ"が衝撃を吸収します。

折り紙アーティストのモザイク折りを参考にした

この折り方は「Water bomb Tessellation」というパターンを参考にしたそうで、真っ平らの紙が複雑な折り目で幾何学的な立体になる、というものです。調べてみると、フランス人のEric Gjerdeという折り紙アーティストが考案したのだそうな。

Waterbomb tessellation
Video: happyfolding.com - enjoy origami online/YouTube

このおかげで、トランスフォーム中でもおよそ1,020kgほどの耐荷重があるとのことです。今はまだ試作の段階で、サイズは高くなったときの直径80cm×奥行き22cmと、低くなったときの直径46cm×奥行き48cmを間で伸びたり縮んだりをしますが…将来的にはゴム製のタイヤと融合させ、市場への進出を狙いたいとのことです。現状でも、すでに惑星探査や災害時の救助車両に使えそうですけどね。


ちなみにですが、以前はDARPAによるのり巻き型からおにぎり型にトランスフォームするキャタピラのタイヤというのもありました。どっちも、SF映画やロボットアニメにでも出てきそうで、男心に刺さりますね。

Source: YouTube (1, 2), Science Robotics via INTERESTING ENGINEERING, NEW ATLAS, Origami Tessellations, flicker

High–load capacity origami transformable wheel ほしい?

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