デザインもサウンドもヨシ!なスピーカー。買うかどうかは使い方しだい:Sonos Roamレビュー

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デザインもサウンドもヨシ!なスピーカー。買うかどうかは使い方しだい:Sonos Roamレビュー

レビューきた!

発表直前リークでますます気になってたSonos(ソノス)の新スピーカーSonos Roam。SonosのポータブルスピーカーといえばSonos Moveがありますが、これを機にRoam導入してみようかなという人はいるはず。値段的に見てもSonos製品としては安価だし。日本では今夏発売予定ですが、米国では4月20日発売で、今予約販売を受け付け中。米Gizmodo編集部が一足先に使ってみたので、レビュー見てみましょう!


私のSonosスピーカーの思い出で忘れられないのが、ブルックリンで開催されたとある屋上BBQパーティー。パーティーのホストが、パーティーのためにプレイリストまで作っていたにもかかわらず、屋上にはWi-Fiがなくて曲がかからなかったという思い出。音が鳴らないままそこにあるだけの、スマートスピーカーは情けなかったですね。

こういう悲劇が起きないためにと2年前にリリースされたのがBluetooth対応のSonosスピーカーSonos Move。ただ、400ドルという価格に完全ポータブルとは言い切れない仕様(デカイし重いし)に、手放しで喜ぶことはできませんでした。だからこそ大きな期待を寄せていたのがSonos Roam。BluetoothとWifi両方に対応したポータブルスピーカーです。

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Sonos Roam

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Photo: Victoria Song/Gizmod

これは何?:Sonos初と言っていい真のポータブルスピーカー

価格:169ドル(約1万9600円/日本価格は未発表)

いいところ:軽い。音がいい。Sonosスピーカーとしては手が届きやすい。Roamから他のSonosスピーカーに音を送れる。

残念なところ:傷がつきやすい。アドバンス連携機能がスムーズじゃない。

6.6インチ✕2.4インチ(約17✕6センチ)のボディは、手のひらに収まりがいいサイズ。三角型と表面のマット加工で持ち運びしやすい。1ポンド(約450グラム)弱という重さも、重すぎず軽すぎず、持ったときにちょうどいい感じがします。横置きも縦置きも、どちらもできるのもいいですね(片面に小さなゴム製の脚があるのでどっちを下にして置くべきかわかりやすい)。

ルックスよし、サウンドよし

デザインはさすがSonosです。背面にUSB-C充電ポートと電源ボタン。上部にはマイク用ボタン、音量コントロール、再生・停止ボタン。マイクのON/Bluethoo or Wifi接続/充電中を表示するためのLEDライト3つあり。防水防塵レベルはIP67。水の入ったボウルに30分ほどつけてみましたが、その後も問題なく動きました。なので、プールサイドでもそこそこ安心して使えると思います。

先に気になったところ3つを言うと、まず傷?汚れ?がつきやすいこと。レビューしたのはルナーホワイトですが、バックパックに鍵などと一緒にいれていたらすぐ汚れがついてしまいました。一応、湿ったタオルでこすったらすぐ消えましたけど。黒の方なら問題なかったかも…。次に、Roamはポータブルスピーカーなので、どこかにかけておけるようなループがついていたらよかったなってこと。キャンプなどのアウトドア、またはハイキングやサイキングなど移動中の相棒としても使えたらさらにいいと思うので、ループかストラップがあればもっとよかったのに。最後に、電源ボタンが押しにくい。存在が薄すぎて、押してても「あれ、今押してる?」と微妙な気持ちになることも。気になったこと、以上3つ。まぁどれも些細なことです。だって、サウンドクオリティがいいので。

Roamはこのサイズのスピーカーにしては、音質が損なわれておらず、ここはさすがSonosというべきところ。Hクラスのアンプが2つ、ツイーターが1つ、さらにカスタムレーストラック型のミッドウーファーまでついてます。EQ設定をいじるまでもなく、しっかりベース強めの音がするのは、このサイズのスピーカーではレア。

Sonos MoveとUltimate Ears Boom 3と比較してみましたが、両者のちょうど中間に位置するという印象を受けました。Moveの方が音はリッチで大きいのは否めないながらも、Roamもなかなか悪くない。屋外でも頑張っていましたが、私の家(2LDK)は十分大きな音で満たしてくれました。Boom 3の音量も音質も申し分ないのですが、Romeの方が音が詰まった感じがしました。特にベース重めの曲を聞くとハッキリ違いがでます。ディア・リパの『Physical』、ジョージの『Slow Dancing in the Dark』は、Roamでは振動が伝わるほど。

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Photo: Victoria Song/Gizmod

Roamのイコライザーのデフォ設定は先述のとおりベース重めですが、だからと言ってミッド・ハイサウンドが軽いわけではありません。フィービー・ブリジャーズの『I Know the End』のトランペットのパートはクリアだし、ブリトニーの『Toxic』のウィスパーボイスもしっかりです。また、音量のシフトも問題なし。

Sonos自慢の周辺環境に応じてモードを自動で変えるTrueplay機能もついています。試しにバスルームに置いたり、寝室の棚に置いたりして聞いてみましたが、音に大きな違いは感じませんでした。つまり、これはTrueplayが効いてるってことなのかな。屋外では、音波が跳ね返るものがないので上手く機能せず。この点は、屋外でどこに立っていても音を全方位にビームしてくれるBoom 3の方が優れているかと。Roamを屋外で使う場合、自分の方にむけとかないとダメですね。

ネットワークが売りのSonosにしては接続が弱い

デザインよし、音よしなのですが、残念だったのは接続。思ったよりもスムーズにいかなかったです。

Roamって言うから、もっとローミングしてくれるかと期待したんですけどね。Sonosいわく、家ではホームネットワークに自動でつながり、外ではスマホとペアリングしてくれることになってますが、現実はそううまくいかず。

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左から、Sonos Move、Sonos Roam、UE Boom 3。
Photo: Victoria Song/Gizmod

MoveはWi-fi/Bluetoothの切り替えがいまいちでしたが、これが残念なことにRoamにも引き継がれてしまっています。Sonos S2アプリで音楽を聴きながら外に出ると、再生中の曲が終わると静寂。しーん。手動でBluetoothに繋ぎ直さないとダメでした。繋ぎ直すのは電源ボタン長押しするだけなので、大した手間ではないのですが、それでも自動で切り替えとはほど遠いのでガッカリ。

帰宅後のBluetoothからWi-fiの切り替えも間がありましたね。RoamはAmazonのAlexaとGoogle Assistant対応ですが、これはBluetooth接続時は使えず。つまり、屋外ではデジタルアシスタントは使えないということです。

とはいえ、接続いまいち問題は、人によっては大きな問題ではないかと。例えば、私はスピーカーもって家からでることはあまりないし、マンションなので屋内外を行き来するBBQパーティーやプールパーティーもしないし。屋外にスピーカー持っていくときは、現場についてからスイッチいれるタイプなので、切り替えうんぬんはそんなに気になりませんし、重要視しません。

ただ、一軒家の人など、お庭によく出る人は、切り替えがうまくいかないとイライラすると思うので、各ユーザー自分の使用状況を考えてから購入を決めるのがよし。(毎回電源ボタン長押しやってられない!って人は向いてない。)

特筆すべき面白い機能はサウンド・スワップ機能。再生・停止ボタンを長押しすると、Roam以外にSonosスピーカーを所持している場合、そっちに音を飛ばせます。Roamをバスルームで使いつつ、台所のSonosスピーカーに音を飛ばすことも、再び長押しで音を戻すこともできます。また、両方のSonosスピーカーの再生・停止ボタンを押すことで、どちらからも同時に再生が可能。これは住んでいる家の大きさによっては、かなり使える機能だと思います。

スワップ機能自体は秀逸なのですが、使い勝手はいまいち。というのも、音を飛ばすときはRoamからやらないとダメなんです。また、Sonos S2アプリを介さねばならず、例えばAirPlay 2使っちゃうとスワップは始動せず。問題は、Sonos S2アプリよりAirPlay 2の方が使いやすいことなんですよね。ライブラリにいれとかないとApple Music上の検索できないとか、ちょいちょい不便があるんですよ。

ポータブルスピーカーとして高価いけど価値はある

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Photo: Victoria Song/Gizmod

最後にバッテリー。バッテリーもちは連続再生10時間。スリープモードなら10日間。レビュー期間2週間で10時間ぶっつづけで音楽はかけたことはなかったので、充電したのは1回だけでした。RoamにはUSB-A/USB-Cケーブルが付いてきますが、馬力ある(10W)アダプターが必要かと。ノートPCからiPhone付属のケーブルで充電してたら日が暮れます。Sonosは別売り49ドルのワイヤレス充電器もだしてますが、すでにあれば手持ちのもので十分です。

169ドルのRoamは、Sonosの商品ラインの中では安価です。とはいえ、他社のBluetoothスピーカーと比べると高い。最大のライバルと思われるUE Boom 3は150ドルなので、やっぱりRoamの方が高い。購入の決め手は、Sonos Roamの音が好きかどうか(完全に個人それぞれの好み)と、あとは使用状況です。

UE Boom 3とRoamどちらも使ってみて、個人的にはRoamの方が好きでした。理由はこっちの音の方が好みだったから(あと私の使い方だと接続問題に大きく影響されないから)。タフ&バッテリーもちの長さならばUE Boom 3。ハンズフリーオプションもあるしね。すでにSonosユーザーの人、もしくはSonosに興味あって初めて見たい人には、Roamをオススメしますよ。

Source: Sonos

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