朝日放送テレビ(ABCテレビ)は2020年10月27日、CM放送中に各視聴エリアで異なるテロップと2次元バーコードを放送画面上に表示して、視聴エリア別のWebページへ誘導することで各種アナリティクスデータを収集し、スポンサーのエリアマーケティングに活用する「プレアドレッサブルTV」の実証実験を10月5日から18日までの期間に実施したと発表した。今回の実証実験は、朝日放送グループホールディングスの協力を得て実施した。

 今回の実証実験では、広告主であるエー・ビー・シー開発(ABC開発)のCM放送時に、データ放送を用いてテレビ受像機に設定されている視聴エリア情報から市区町村単位のエリア別WebページのURL情報を含んだ2次元バーコードを自動で生成した。14パターンの来場者プレゼント情報テロップと2次元バーコードを放送画面上に表示できるようにして、各エリアの視聴者が2次元バーコードからエリア別Webページに遷移し、最寄りの住宅展示場など視聴エリアごとにローカライズされた情報を閲覧できるようにした。

 データの収集にはGoogle Analyticsを活用した。エリア別Webページへの流入状況やWebサイト内でのユーザーの行動データを取得した。「個人を特定できるデータは使用・収集していない」としている。

 収集したデータを活用しマーケティング分析を行い、その結果を広告主へ提供した。例えば、CM放送枠ごとのWebページ流入数やビデオリサーチのアクチュアル個人視聴率データなどから、興味や関心が高い視聴者層の解析を実施した。また、エリア別Webページへの流入数をもとに、人口比や推定視聴台数比のコンバージョン率から、住宅展示場に興味や関心が高いエリアを市区町村単位で解析した。

今回の「プレアドレッサブルTV」実証実験のイメージ
今回の「プレアドレッサブルTV」実証実験のイメージ
(発表資料から)
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