ひたちなか市沖で高級食材の伊勢エビが捕れることを知ってもらおうと、同市観光協会(海野泰司会長)は22日、同市磯崎町の磯崎漁港で「伊勢えび浜焼き祭り」を開いた。近隣住民ら約50人が参加して地元の味を楽しんだ。

同市では6〜9月にかけて伊勢エビ漁が行われ、例年7トンほど水揚げされるが、一般にはあまり知られていないのが現状。市の新たな観光資源として普及させ、販路拡大を目指す一環で、今回初めて開いた。

新型コロナウイルス対策のため、参加者は事前申し込みのあった市内在住の家族16組に限定した。

会場では、通常サイズよりやや大きい全長約30センチの伊勢エビ約130匹を、原価に近い価格で提供。参加者は縦二つにさばかれた伊勢エビを炭火で焼いて高級食材を味わった。ほかに一口サイズのアワビやサザエ、伊勢エビ汁なども提供され、参加者は地元の海産物に舌鼓を打った。

家族4人で参加した同市磯崎町の菊池蒼(あおい)君(5)と悠(はるか)君(5)兄弟は「身がプリプリしておいしい。甘かった」と笑顔を見せた。

同市観光協会の海野会長は「多くの人に喜んでもらい、手応えを感じている。夏の伊勢エビを観光の一つの目玉にしたい」、磯崎漁協の岡田英男組合長も「地元の皆さんをはじめ、多くの人に伊勢エビが捕れることを知ってもらえるようPRしていく」と意気込んだ。