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《新型コロナ》予防対策、15言語に翻訳 つくばのボランティア「母国語で安心を」

新型コロナウイルス感染防止対策チラシの翻訳を行っている山田真保さん(左)とスンダラム・ラジェシュリさん=つくば市吾妻
新型コロナウイルス感染防止対策チラシの翻訳を行っている山田真保さん(左)とスンダラム・ラジェシュリさん=つくば市吾妻


新型コロナウイルスの感染防止対策を記したチラシの翻訳を、つくば市のグループがボランティアで手掛けている。呼び掛けたのは産業技術総合研究所(産総研)契約職員の山田真保さん(46)。友人や市内の外国人らの協力を得て、15言語に翻訳した。山田さんは「母国語を通じて、安心して予防のポイントを知ってもらいたい」と思いを込める。

基になったチラシは、京都大ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授が発信した情報を、同大生の岡田裕子さんがまとめたもの。ウイルスを他人に移さないよう、手洗いや換気、マスク着用を啓発する内容だ。岡田さんは会員制交流サイト(SNS)を通じて翻訳の協力者を募集。山田さんは呼び掛けに応じ、4月から作業を手伝っている。

山田さんらのグループはこれまでに、中国語や韓国語、フランス語に加え、パキスタンなどで話されるウルドゥー語、スリランカのシンハラ語といった日本ではあまりなじみのない言語にも翻訳した。山田さんが友人や市内の外国人コミュニティーに声を掛け、各言語の話者に依頼。翻訳者は仕事や家事の合間を縫って作業しているという。

ヒンディー語とタミル語への翻訳を担当した産総研研究員、スンダラム・ラジェシュリさん(34)=インド出身=は「全ての外国人にとって、簡単にまとまった情報が必要だと思った」と参加の動機を明かす。

翻訳された文章をチラシにレイアウトする作業は山田さんが担当。「右から左に書く言語もあるので、そのときはデザインも反対にする」などの工夫も施す。

山田さんのグループは今後も翻訳を続ける方針で、現在はクメール語、ベンガル語の翻訳者を募集している。

チラシは特設サイト(https://o202n006.wixsite.com/fiyer)から無料でダウンロードできる。10日時点で22言語24種類が掲載されている。

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