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中国2大ネット大手「テンセント」 SNSやゲームに続いて狙う新たな“鉱脈”とは(1/3 ページ)

» 2020年01月31日 09時00分 公開
[山谷剛史ITmedia]

 中国の2大インターネット企業といえば、「アリババ(阿里巴巴)」と「テンセント(騰訊)」だ。前回紹介したアリババに続き、今回はテンセントについて、直近の決算情報(2019年第3四半期)などから、どんな企業か読み解いていこう。

photo 中国大手ネット企業のテンセント(騰訊)

 テンセントは、中国のインターネット黎明期の2000年代前半より、インスタントメッセンジャー「QQ」で一躍有名になった企業であり、同じくインスタントメッセンジャーの「WeChat(微信)」でSNSの王者となった企業だ。PCやスマートフォン向けのオンラインゲームや、動画や音楽などのコンテンツ配信にも非常に強い企業である。

 かつては中国内外のサービスを頻繁に模倣し、中国国内からも多くの批判を受けていたが、現在は人気ゲームを続々とリリース。正規版コンテンツを配信する企業として知られている他、キャッシュレス決済サービス「WeChatPay(微信支付)」でフィンテックを普及させるなど、金融分野でも活躍。さらに、さまざまなアプリを個別にインストールしなくても、WeCaht上で起動できるミニアプリ(微信小程序)を真っ先に普及させ、中国のインターネットを代表する企業となっている。

photo テンセントが提供しているサービスの例(公式サイトより)
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