阪神矢野燿大監督(50)が、ドラフト3位の木浪聖也内野手(25)と同1位の近本光司外野手(24)に残り15試合も1、2番コンビを任せる方針を示した。

3位広島に3・5差で、5位中日も0・5差に接近。今日10日のヤクルト戦に負ければ、自力CSが消滅する可能性もある正念場だ。球団71年ぶりの新人ダブル100安打も射程圏の好調新人コンビに、逆転CS牽引を託す。

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いよいよ残り15試合。矢野監督が「キナチカ」に最後まで1、2番コンビを任せる方針を示した。

矢野監督 内容もしっかりある。左投手でも、そんなに苦にする感じは(木浪)聖也も見えない。そういうところで機能してくれたらいいなと思う。チャンスは多くなればなるほど得点できやすいし、それがウチの野球だと思うんでね。

3位広島とは3・5差開き、5位中日も0・5差に迫る。今日10日のヤクルト戦に負ければ3球団目の通算5000敗で、自力CSが消滅する可能性もある。だがチームの誰もがネバーギブアップ。逆転CSへの突破口こじ明けをキナチカに託す。

71年ぶりの快挙にも手が届きそうだ。阪神の新人選手2人がシーズン100安打以上を放てば、1948年(昭23)の後藤次男(129本)、別当薫(114本)以来71年ぶり。近本はすでに141本放っており、木浪は現在84安打。残り試合を考えると、十分な射程圏内だ。

木浪 1番(打者)は塁に出ないといけないですし、粘りも必要なのでいろいろ工夫していきたい。(100安打へ)やることは変わらない。目標ではありますけど、結果だけ見ていてもダメなので。1番はチームが勝つこと。勝ちつつ(100安打に)近づけたらと思います。

逆転CS牽引へ気合十分。10日の先発は左腕高橋だが「(左投手も)そこまで苦手とはしてないですね」と強気だ。

新人安打で単独3位の近本は、セ・リーグ記録の長嶋茂雄まで「12本」と迫る。「いつも通り、勝つ(という気持ち)しかありません」と無心で勝利を追う。 矢野監督は「戦う気持ちを見せていく。一戦必勝でいきます」と天国と地獄を分ける7連戦に総力をつぎ込む。初回から1番木浪&2番近本コンビで、流れを呼び込みたい。【真柴健】