一日5時間の通勤時間を活性化するための意識のありよう

ちょっといま、困っています。

4月から大幅に生活が変わり、これまでの約4-5倍の長さになった通勤時間をどのように活用するかに頭を悩ませているのです。

これまでわたしは職場に近い場所に住んでいるか、車通勤に向いている場所で働いていましたので、電車通勤は本当に久しぶりのことになります。しかしそれにしても、事情があっていきなりゼロから1日5時間の電車通勤ですから、なかなか順応できません。

通勤自体がつらいというよりは、比較的座ることができて、まとまった時間もあるのに、それを活用しきれない状態が続いています。そんなことを考えていたら、ちょうど勝間さんもそれに近い話をブログにしていました。

8時間以上家の外にいると、そこにすべての気力を吸い取られ、家に戻って時間が合っても、ブログを書く気力がありません。

そう考えると、フルタイムの仕事を持っていて、かつ、ブログを定期的に更新するというのは至難の業のように感じます。

1日8時間以上家にいないと、なかなかブログが進みません。フルタイムの別の仕事をもっていて、かつ、ブログを書き続けられる人がすごすぎる これなんですよね。生活時間に余裕 = Slack がないと、常に時間の使い方にあらかじめ意味を与えて活性を高めておかないと、なにもできずにそれは過ぎ去ってしまいます。

時間を無駄にしているというよりは、その時間に意味を与えて、なにかを注ぎ込むにも事前の準備や余裕が必要なのです。

次にやってくる時間に、常に備える

そうはいっても、文句をいっていても始まりませんので、なんとか工夫で乗り越えようとして、少しずつ手応えを感じ始めているところです。

それは単に移動時間に読書をしてインプットを増やそうといったことや、スマートフォンでブログの下書きをしてアウトプットの効率化をしようという以上の、生活の強度を維持するための思考方法の訓練に近いものがあります。

たとえば、長い移動時間に本を開くことは容易ですが、とりとめもなく本を読んでもなかなかそれが頭に入らなかったり、集中力が散漫になっていて熟考できていない印象が拭えません。

すると必要になるのは、移動の前に「これから読む数十ページになにを期待しているのか」という問いかけや、移動後に1ツイート分の文章でいいので「いま、自分は何を読んだのか」という振り返りをDay Oneに書き込むといった、時間差で自分の行動を反省する手続きです。

そうした自分の行動の反省は、やはりやろうと思っているだけではなかなか実践できませんので、あらかじめ一枚の情報カードを用意しておいたり、付箋に「これから移動時間中に考えること」といった表題を書いておいて、あとでその下にメモを書き込むことで実現しています。

まるでブログの表題だけをかいておけば、あとで内容を埋めるのが楽になるような、そうした手段で時間に色を付け、意識をそこに留めて、すべてがただ流れ去らないようにしています。

まだこうした工夫は始まったところですので、また数週間たちましたら、また記事化できればと思います。また、今回の大きな変化への対応の様子は note の「ライフハック・ジャーナル」で今週からまとめ始める予定です。

思ったよりも、ハック的なものというよりは、意識の持ちようというエセー的な内容になりそうですが、よろしければご購読ください。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。