豪華クルーズ船のデッキの空気、大気汚染がひどい大都市と同レベル

クルーズ船

豪華なクルーズ船のデッキの空気は、大気汚染が激しい都市の空気と同じくら汚染されている。。

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  • 豪華なクルーズ船のデッキの空気は、北京、チリの首都サンティアゴなど、大気汚染で知られる都市と同じくらい汚染されている可能性がある。ジョンズ・ホプキンズ大学の研究で明らかになった。
  • 研究によると、煙突の後ろ ── バスケットボールコート、ランニングトラックなどのエクササイズエリアがあるところが、煙突の前よりも汚染がひどかった。

豪華なクルーズ船のデッキの空気は、北京、チリの首都サンティアゴなど、大気汚染で知られる都市と同じくらい汚染されている可能性がある。ジョンズ・ホプキンズ大学の研究で明らかになった。

研究では4隻のクルーズ船 ── カーニバルリバティ号、カーニバルフリーダム号、ホーランドアメリカ アムステルダム号、エメラルド・プリンセス号 ── のデッキの大気汚染レベルを船の煙突の前後で測定した。

その結果、4隻のデッキ上の粒子状汚染物質の濃度は、北京、サンティアゴ、ベルギーのアントワープと同じレベルだった(研究では、粒子状汚染物質を「空気中に漂っている小さな固体、もしくは液滴」と定義)。

研究によると、煙突の後ろ ── バスケットボールコート、ランニングトラックなどのエクササイズエリアがあるところの汚染が、煙突の前よりもひどかった。

調査対象となった4隻の中では、エメラルド・プリンセス号が煙突の前も後ろも粒子状汚染物質の濃度が最も高かった。

研究によると、粒子状汚染物質は心臓や肺に悪影響を及ぼす可能性がある。特に直径10マイクロメートル以下の粒子状汚染物質は肺の奥まで入り込んでしまう。

クルーズ船の排気に含まれる粒子状汚染物質のほとんどは、直径1マイクロメートル以下。アテローム性動脈硬化や重度の喘息を引き起こすことにつながりかねない。

[原文:The air on cruise ships can be as polluted as the air in Beijing, new study claims

(翻訳、編集:増田隆幸)

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