2009年のアカデミー賞でまとったアルマーニ プリヴェ(ARMANI PRIVÉ)のドレスは、アン・ハサウェイの女性らしいボディラインを流れるように包みこみ、ミニマルなデザインが繊細なシルバーの煌めきをより一層引き立てた。ジュエリー類はあえて控えめにし、ベアトップのマーメイドラインが美しいドレスを主役にしたスタイリングで最高にゴージャスな瞬間を彩った。
『ダークナイト ライジング』(12)のロンドンプレミアには、グッチ(GUCCI)のホルターネックのドレスで登場。首もとにフラワーのデコレーションがあしらわれたゴールドのビーズドレスは、彼女の整った顔と小さい頭を際立たせる。アクセサリーは最小限に抑え、ティファニー(TIFFANY & CO.)のブレスレットとイヤリングで控えめに。
『マイ・インターン』(15)のロンドンプレミアでは、ブラックドレスにシンプルなポニーテールでエレガンスを追求。ジョナサン・シンカイ(JONATHAN SIMKHAI)のエンブロイダリーレースドレスは、ウェストの絞り具合と裾部分のフレアな広がりのコントラストが美しい。耳元で揺れるエメラルドのイヤリングで、洗練されたルックに色を添えて。
ロンドンとは一転、NYで行われたプレミアではフラッパーな要素をふんだんに取り入れたロダルテ(RODARTE)のアシンメトリードレスをチョイス。スパンコールや、裾にあしらわれたフェザー、胸もとのシアーなメッシュをミックスさせたアーティスティックなデザインでレッドカーペットを席巻した。仕上げはジミー チュウ(JIMMY CHOO)のサンダルで完璧!
ヴァレンティノ(VALENTINO)のネイティブアメリカンのモチーフを取り入れたフォークロアのスカートは、存在感が抜群。アンはシアーなレースブラウスとパンプスを合わせ、シティライクなコーディネイトに仕上げた。
第一子を出産後、初めての公の場となったのは『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(16)のプレミアだった。久々のレッドカーペットに選んだのは、クリストファー・ケイン(CHRISTOPHER KANE)のファンタジックなプリントドレス。どこかミステリアスなこちらのドレスは、アリスの不思議な世界観にぴったりだけど、なんといっても特筆すべきはツタの葉のようなストラップ。ちょっとしたディテールで女性らしさがぐっと増すので見逃せない!
映画『シンクロナイズドモンスター』(16)のアフターパーティーにアンがチョイスしたのは、ヴィンテージのオスカー・デ・ラ・レンタ(OSCAR DE LA RENTA)のドレス。フラワーモチーフといい布地といい、アジアンテイストを感じさせる60年代のレトロな一着は新鮮な表情を見せてくれる。
クラシックなボウタイブラウスにスカートといった装いは難易度こそ高くないものの、ディテール次第で格別の着こなしに見せることができる。落ち着いたフューシャピンクのトップはイヴ・サンローランのヴィンテージ、右サイドにカラフルなプリントが施されたアシンメトリーのスカートは、ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)だ。
チプリアーニ・ウォール・ストリートで行われたアメリカで最も権威のある文学賞の一つとして知られる、全米図書賞の授賞式へ。ホルストン(HALSTON)のタキシードドレスは華美な装飾のないシンプルなシルエットだが、耳もとの大振りなフリンジイヤリングがフラッパーな遊び心を加えている。
メタリックな輝きを放つワンショルダードレスはオーストラリア出身のデザイナー、マーティン・グラント(MARTIN GRANT)によるデザイン。足首まで巻き上げられた、ジャンヴィト ロッシ(GIANVITO ROSSI)のサンダル、ウォッチなどをゴールドにまとめて、ゴージャスに着飾った。
『オーシャンズ8』(18)のプレミアにて。一面に抽象的なプリントが施されたボリューミーなホルターネックドレスはジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)によるもの。ヘアはセンターパートのストレートでシンプルに。
全身を暖色系でまとめたコーディネートはどちらかというと秋冬向きのだが、アナ スイ(ANNA SUI)のレトロなトップとロシャス(ROCHAS)のシンプル&モダンなスカートの対比がユニークだ。カレン ウォーカー(KAREN WALKER)のスウェードパンプス、ガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)のバッグはイエローで統一。
ラルフローレン(RALPH LAUREN)設立50周年を記念した節目のショーには、クールなパンツスーツで来場した。ウエスト周りを覆うカマーバンドがフォーマル&マニッシュな印象。モノトーンでまとめたコーディネートに、シルバーのクラッチバッグが輝きを添え、祝賀気分を盛り上げた。
米国最大のLGBT人権団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン(HRC)」から表彰されたアン。ガラディナーには、ヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)による、軽やかなチュールで覆われた、美しいシルク・ジョーゼットのコルセットドレスを着用。耳もとにはショパール(CHOPARD)のジュエリーを合わせて。
トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)とゼンデイヤがコラボした、2019年春夏コレクション「トミーxゼンデイヤ」を纏ってイベントに出席。多様性と自由がキーとなっているコレクションらしく、ホワイトドレスにグレンチェックのジャケットという、フェミニティ&マスキュリンがミックスされたスタイルだ。
Netflixのオリジナル映画『セレニティー:平穏の海』(19)のプロモーションに選んだのは、ピーター・ペトロフ(PETER PETROV)のダークなサーモンピンクのスーツ。アンの白肌と絶妙にマッチするピンクは、シーズンを問わずパワーカラーになりそうだ。
サンク・ア・セプト(CINQ A SEPT)のメタリックスーツでトークショー番組に出演したこの日。白のインナーで爽やかさをアピールしながらも、プレイフルなクリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)の虹色パンプスでコーデにスパイスを効かせた。
昨年5月、アンはついにスターの証でもあるハリウッドの殿堂「ウォーク・オブ・フェーム」に仲間入りした。黒色の花とチェーンがプリントされたエッジィと可憐が同居するヴァレンティノ(VALENTINO)のドレスで晴れの日を祝福。このころはまだ公に妊娠発表をしていなかったが、すでに彼女の中には新しい命が宿っていたのだ。