LIFESTYLE / Travel

ベルリンの鼓動を伝える、今最もヒップなプレイスリスト。

アンダーグラウンドな雰囲気を保ちながら常に進化を遂げ、さまざまなカルチャーが生まれ続ける街、ベルリン。近年ではファッションウィークが開催され、ますますクリエイティブな人々の注目を集めている。最高級のレストランからオーガニックのファストフード、エレガントなバーから世界的に有名なテクノクラブまで、この街の今を体感できる最旬アドレスを『VOGUE』ドイツ版が勢力取材した。

アーティスティックな高級レストラン。

Grill Royal
Nobelhart & Schmutzig

Grill Royal
ベルリンに行ったら、まず絶対に訪れてほしい場所。主な理由は4つある。ベルリンで最高のステーキ、想像力をかきたてる店内のアート、スプリー川沿いの最高のロケーション、そして政治家、パーティーガールズ、アーティスト、キュレーター、エディターなど、エキサイティングな顧客たちが集まるということ。
住所/Friedrichstraße 105b

Nobelhart & Schmutzig
"ベルリンのNoma"と呼ばれるこの店は、クロイツベルグ区のこれといった特徴のないギャンブルアーケード2軒の間にある。一見すると大衆酒場のようだが、ドアベルを鳴らして中に入ると、そこにはオープンキッチンが広がっている。ミシュランの星つきの料理を堪能できることはもちろん、タイミングが良ければ、 アーティストとコラボした料理を楽しめるかもしれない。誇りを持って提供されるドイツ料理、いいとこ取りのワインリストと、最高にクールでユニークな高級ダイニングだ。
住所/Friedrichstraße 218

Katerschmaus
2010年に閉店した伝説的なパーティークラブBar25跡地にオープンしたここは、ロック・デュートサーモンや牡鹿のラグーがスペシャリテ。以前のクラブほどワイルドではないかも知れないが、ベルリン特有の雰囲気を今も多分に残している。
住所/Holzmarktstraße 25

ヒップな人々が集うテクノクラブ。

Berghain Photo: picture alliance/Getty images

Berghain
旧東西ドイツの境界にある元発電所の地にオープンした、謎に包まれた入場ポリシーで有名なクラブ。洞窟のようなエントランスをクリアして運良く中に入れれば、世界最高のテクノシーンが待っている。ラインナップをチェックして、日曜日の夜7時くらいに行くのがお勧め。スーパーモデル(カーラ・デルヴィーニュの目撃情報あり!)、芸術家(ステファノ・ピラーティはここの常連だとか)、レザーに身を包んだ男たち(ゲイクラブだった時代の名残?)など、ここには流行最先端の人々が集う。
住所/Am Wriezener Bahnhof

KitKatClub
テクノセックスクラブとして名高いここは、Berghainと人気を分かつほど常に盛況。パーティークイーンのケイト・モスは、友達が誰も一緒に行きたがらなかったので、運転手を連れて入ったほどだ。勇気を出して、思い切りセクシーな格好かフェティッシュな装いで出かけよう。ベルリンでもっとも多様でオープンマインドな人々があなたを待っている!
住所/Köpenicker Straße 76

About Blank
90年代のベルリンは、クラブキャピタルの名を欲しいがままにしたが、当時のクラブの多くは閉店してしまった。しかし、ここAbout Blankだけは今なお健在。オルタナティブで妥協の一切ないパーティーが、翌朝までエンドレスに続くのだ。夏には気持ちの良いガーデンも併設。なかでもゲイイベント「Buttons」は、いま一番クールなパーティーの一つだ。
住所/Markgrafendamm 24c

ベルリンは中東料理の隠れたメッカ。

Instagram content

This content can also be viewed on the site it originates from.

Osmans Töchter
ドネルケバブ誕生の地と言われるベルリンは、そこに住むトルコやアラブの人々がなす一大コミュニティによって、本場を凌ぐほどの中東料理のメッカとなった。中でも、トルコ人の姉妹、アルズとラーレによるOsmans Töchterは、絶品のメゼ(タパスのようなもの)で知られるレストラン。歩きながらケバブを頬張るのもいいけれど、着席して中東料理を楽しみたい人はここへ。
住所/Pappelallee 15

Aldimashqi
もともとシリアからの難民だったハサン・ジェスリーがノイケルン区にオープンした、ベルリン最高クラスのシャワルマ(ケバブのようなラップサンドのこと)が食べられる店。昔は治安の悪さで知られたノイケルン区だが、今ではボヘミアンなクロイツベルグ区と並んで、エッジの効いたストリート文化が花開いている。
住所/Reuterstraße 28

Kanaan
イスラエルとパレスチナの食の伝統文化を融合したフュージョン料理を提供するこの店では、フムスとマラアワフ、ファラフェルをぜひオーダーしてみて。野外のテーブルもあり、心地いい夏の夜風にあたりながら食事を堪能することもできる。もしKanaanが満席のときは、近くにあるレストランBabelもおすすめだ。
住所/Kopenhagener Straße 17

お洒落して行きたいエレガントなバー。

Kantine Kohlmann

Kantine Kohlmann
中産階級化によって、退廃的な外観は失われつつあるものの、クロイツベルグ区とその隣のフリードリヒスハイン区は今でもベルリンのナイトライフの中心だ。この地区にはベルリンで最高のバーがいくつもあり、Kantine Kohlmannもそのうちの1つ。クロイツベルグ区の真ん中を通るスカリツァー通り沿いに位置し、オリジナルカクテルなどを暖炉のそばで楽しむことができる。照明を落とした地下室風の内装もスタイリッシュ。
住所/Skalitzer Straße 64

Schwarze Traube
クロイツベルグ区の中心にあるここは、最近のベルリンのクールなバーのお決まりである、エントランスでドアベルを鳴らすスタイル。中に入るとそこは黒一色で、ドリンクメニューすらない。注文はすべてバーテンダーが客の好みを聞き、それに合うドリンクを提案してくれるというこだわりだ。
住所/Wrangelstraße 24

Monkey Bar
シャルロッテンブルク区を含む西部地区では、ここ数年、一種のルネサンスが起こっている。それを象徴するヒップなホテル、25Hours Hotel Bikini Berlinのトップフロアに、このバーはある。一般的にベルリンでは、ホテルのバーはあまり人気ではないが、Monkey Barだけは例外。そこからみえる街の眺めは、センセーショナルといえるほど! 近隣にはバーの名前の由来にもなった動物園もあるせいか、地元の人々からも愛されている。
住所/Budapester Straße 40

夜遅くまで食事ができるレストラン。

Paris Bar

Beuster
他のバーレストランにない明らかなアドバンテージは、そのロケーション。ヴェサー通りの真ん中に位置し、ノイケルン区のバーを巡る夜の始まりに最適なのだ。料理は、タルタルステーキなどのクラシックなフレンチビストロで、ベルリンで最高の"フロゼ"(=フローズンロゼ)もここの名物。
住所/Weserstraße 32

Ora
1日のうち、いつ行っても楽しめる場所というのは貴重な存在。でも、元々薬局だったという建物にある、このエレガントで素朴なバーはまさにそれ。静かなアフタヌーンコーヒーにも、リラックスしたディナーにも、夜遅くのドリンクにも最適な、何度でも訪れたくなる使い勝手のよい店だ。
住所/Oranienplatz 14

Paris Bar
シャルロッテンブルグ区には、時間帯によって客層の異なるクラシックな西ベルリンの名店がいくつかある。Paris Barもその一つ。ステーキフリットやオイスターが人気で、高級なものから手頃なものまで、ワインの種類も豊富。壁にかかっているエキセントリックなアートコレクションにも注目だ。
住所/Kantstraße 152

行く価値ありのアジア料理の店。

Khwan

Ryōtei
ベルリンのアジア料理界をリードするクチ家がオーナー。彼らは、ベルリンで一番と言われる寿司屋、Kuchiを二軒所有しているだけではなく、カント通りにもFunky FischとRyōteiというレベルの高いレストランを経営している。Ryōteiでは、アジア版タコスとでも呼ぶべき、アジア料理の新アレンジを堪能できる。
住所/Kantstraße 135

Khwan
ベルリンのタイ料理に新しい解釈を与えたのが、フリードリヒスハイン区にあるKhwan。タイと言えば……のカレーをあえて避け、直火で調理されたタイの地方料理を中心に提供している。ここでの一番人気は、詰め物入りのヨーロッパヘダイのグリルだそう。
住所/Revaler Straße 99

Omoni
今のところ、知る人ぞ知る隠れた名店。その存在が拡散されるのは時間の問題だろう。日本料理と韓国料理のフュージョンレストランで、野草のサラダからさっと揚げたマグロまで、日本では味わえない様々なトッピングをのせた丼物がお勧めだ。
住所/Kopenhagener Straße 12

いつも賑わう人気のバー。

Instagram content

This content can also be viewed on the site it originates from.

Chausseestraße 131
Larryと呼ばれていた時代もあったが、アドレス以外の名前を持たないバー。今はなき伝説のバー、King Sizeの後継者的存在だ。ここはベルリンのクールな人たちにとって、他のバーが閑散として退屈なときに向かうべき場所。だから皆、ベルリンの夜はついChausseestraße 131に足が向いてしまうのだ。
住所/Chausseestraße 131

Café Warschau
ノイケルン区の「太陽通り(ゾンネンアレー)」はバーめぐりに最適だけれど、その中でも名物店と呼ばれるだけの存在感を放つのがここ。ベルリンの壁が崩壊した直後の1990年にオープンした老舗で、豊富なウォッカセレクションは見逃せない。アート展を開催することも。
住所/Sonnenallee 27

Möbel Olfe
コットブッサー・トーア駅至近にあるこのゲイバーはいつも人で溢れかえっていて、知らない人同士でもすぐに打ち解ける雰囲気がある。ドリンクの価格がリーズナブルなのも心強い。バーカウンターの上に飾られたモルモットの剥製が象徴的だ。ここで飲んだ後、クロイツベルグ区のクリエイティブな人たちが集まるCafé KottiやLugosiに移動して、朝までハシゴするが通の楽しみ方。
住所/Reichenberger Straße 177

いい音に出合えるナイトクラブ。

St. Georg

St. Georg
残念ながら、ベルリンのクラブで良質で本物のヒップホップクラブを聴くのはそう簡単ではない。でもラッキーなことに、St.Georgでは、VVarhollaやthe duo Hoe_miesのようなDJたちがプレイし、ヴァレリー・メヴェグのようなトレンドメーカーがパーティーを楽しんでいる。もしここ以外でヒップホップを楽しみたいなら、お勧めは街の西側にある808。その夜誰がDJをしているかは、事前にチェックしよう。
住所/Ritterstraße 26

Heideglühen
ベルリンには野外クラブが沢山ある。ヴェディング地区にあるHeideglühenもそのうちの一つ。丘の上にいくつかの小屋が建ち並び、夏は最高に気持ちがいい。音楽のチョイスはハッピーハウスからモダンファンクまで幅広く、どれも日中のパーティーにぴったり。他に挙げるなら、フリードリヒスハイン区のSisyphosやノイケルン区のGriessmühleも、ここと同じように自由な雰囲気だ。
住所/Heidestraße 5

8MM
エレクトリック音楽が大勢を占めるベルリンでは数少ない、正統派ロックの名店。ミッテ区中心部に位置する8MMは、ギターサウンドの中心とも言える存在だ。サイケデリックや70年代ロック、ポストパンクやビートが好きなら、ここで間違いないだろう。
住所/Schönhauser Allee 177b

暑い夏を満喫する都会のプール。

Soho House
Badeschiff

Badeschiff
最高のサマーパーティは夜だけのものじゃない。Badeschiffの醍醐味は、スプリー川の中に作られたプールで日光浴を楽しみながら音楽を聴き、ベルリンテレビ塔「アレックス」の勇姿を眺められること。きっとゆったりとした日中のパーティーが楽しめるはず。
住所/Eichenstraße 4

Haubentaucher
大都会ベルリンは“水遊び”で知られる場所でないことは確か。ミュンヘン周辺の湖はもっと綺麗だし、ハンブルグはすぐそこに海がある。でも大丈夫。ベルリンには、Haubentaucherがあるのだから! ワルシャワ通り至近の列車工場跡地にできた複合施設、RAW Geländeに作られた大型プールで、ベルリン随一の水遊びスポットとして賑わっている。
住所/Revaler Straße 99

Soho House
ロンドンやNY、ハリウッドにもある有名な会員制サロンが、8年前にベルリンに進出。アレクサンダー広場からすぐの好立地だ。ここの目玉はベルリンに数少ない屋上プールで、ラッキーにも会員の人は、夏の遊び場オプションとしてインプットしておいて。
住所/Torstraße 1

メニューも豊富な絶品ファストフード。

Salt n Bone

Chicago Williams BBQ
長い夜遊びの前後にファストフードが食べたくなったら、迷わずChicago Williams BBQへ。ベルリンの真ん中で、ハンバーガーやフライドポテトだけではないアメリカのソウルフードを頬張ることができる。そのセレクションは、スペアリブ、パストラミ、プルドポークサンドイッチやマカロニ&チーズなど。
住所/Hannoversche Straße 2

Witty’s
オーガニックフードがすっかり定着したとはいえ、ベルリンっ子はこの街の食文化のトレードマーク、カレーソーセージも大好き。もしどちらも諦められないなら、シェーネベルグ区にあるWitty’sへ。ここはクラシックなドイツのファストフード、しかも全てオーガニックというスペシャルカードだ。
住所/Wittenbergplatz 5

Salt n Bone
ここは世界各国のメニューを提供する、ファストフードの楽園。フィッシュ&チップスからハンバーガー、チキンウィング、スペアリブ、そしてサンドイッチ、さらには韓国風味のハンバーガーまで網羅しており、ファストフードの世界一周旅行が楽しめる。 相性ぴったりのビールのセレクションも充実している。
住所/Schliemannstraße 31

Text: Hella Schneider