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建築はもちろん!あの映画のマスクを作りにヴェネチアへ。【サマートラベル/5 Things To Do】

「水の都」と呼ばれるイタリアのヴェネチアは、小説や映画の舞台として古くからクリエイティブな人々を引き寄せてきた。そこで今回はイギリス人作家で、英『ガーディアン』紙で建築や映画について書いているクリストファー・ビーンランド氏に、ヴェネチアでこの夏できることBEST 5をピックアップしてもらった。 トム・クルーズニコール・キッドマン主演の映画『アイズ・ワイド・シャット』(1999)で使われたあのヴェネチアン・マスクが買えるうえ、作れる(!)店舗もチェック!

1.ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展に行く。

16th International Architecture Exhibition - La Biennale di Venezia, FREESPACE Photo:Italo Rondinella Courtesy: La Biennale di Venezia
Photo by Andrea Avezzù Courtesy: La Biennale di Venezia
Installation view of Architectural Ethnography in the Japan Pavilion of 16th Venice Architecture Biennale, 2018 ©︎ Andrea Sarti/CAST1466, photo coutesy of the Japan Foundation
Installation view of Architectural Ethnography in the Japan Pavilion of 16th Venice Architecture Biennale, 2018 ©︎ Andrea Sarti/CAST1466, photo coutesy of the Japan Foundation

世界有数の国際建築展、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展は、ヴェネチアの中でも閑静で風光明媚なジャルディーニとアルセナーレ周辺の会場で2年ごとに開催。今年の建築展の日本館キュレーターはアトリエ・ワンの貝島桃代が務めている。ロラン・シュトルダー、井関悠で構成されるキュレーターチームと共に手がけた日本館には、「建築の民族誌」をテーマにした美しいドローイングが多数展示されている。

第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(16th International Architecture Exhibition – La Biennale di Venezia) 開催期間/2018年11月25日まで
http://www.labiennale.org/en

2. 映画『アイズ・ワイド・シャット』にも出てきたマスクを提供した店で、マスクを作る!

Photo: Photofest/AFLO

スタンリー・キューブリック監督の遺作となった映画『アイズ・ワイド・シャット』の貴重なシーンでは、ヴェネチアン・マスクをかぶった謎の集まりにトム・クルーズが演じる主人公が参加する。

Photo: Courtesy of Ca Macana

実は、映画で使われたマスクはヴェネチア市内に2店舗ある「カ マカーナ(CA MACANA)」のものなのだ。ヴェネチアン・マスクは、ヴェネチアの運河と同じぐらいこの都市の「顔」として有名。そんなマスクを1984年の創業以来作り続けている「カ マカーナ」の店内には職人たちの手によってつくられたカーニバル用のマスクがたくさん展示されているうえ、それらを購入することができる。

Photo: Courtesy of Ca Macana
Photo: Courtesy of Ca Macana

さらに、実際に自分でマスクを作ってみるという貴重な体験もできるのだ。

Photo: Courtesy of Ca Macana

カ マカーナ(CA MACANA)
Dorsoduro 3172 30123 Venice, Italy
https://www.camacana.com

3. ルーフトップのレストランで食事をする。

ヴェネチア・ラグーンのプライベートアイランドに位置するJWマリオットは、セレブが好んで滞在そして食事を楽しむ場所。「サグラ・ルーフトップ・レストラン(Sagra Rooftop Restaurant)」でこの景色を見ながらいただくシャンパーニュとフリットは絶品。同ホテル内にあるミシュラン星つきレストラン「Dopolavoro」では、ヴェネト地域の料理をぜひ!

レストラン「Dopolavoro」のヴェネト料理もトライ。

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JWマリオット ベニスリゾート&スパ(J W Mariott Venice Resort & Spa)
Isola delle Rose, Laguna di San Marco, Venice 30133 Italy
https://www.marriott.co.jp/hotels/travel/vcejw-jw-marriott-venice-resort-and-spa

4. ペギー・グッゲンハイムのコレクション前で記念撮影をする。

Photo: Getty Images

元祖アメリカのソーシャライトで20世紀を代表するアート・コレクターだったペギー・グッゲンハイム。そんな彼女がかつて住んでいた邸宅にある静かで落ち着いた庭園は、彫刻でいっぱいだ。ピカソやダリなど現代アーティストの作品も数多くある。観光客で溢れる街中の喧騒から離れた空間はまるで別世界。彫刻がいたる所にあるので、今の言葉で言えば「インスタ映えするセルフィースポット」に最適かもしれない。

マリノ・マリーニの彫刻の隣に立つペギー・グッゲンハイム。Photo: AFLO
生涯アートを愛したペギー・グッゲンハイム。Photo by Tony Vaccaro/Hulton Archive/Getty Images

81歳で亡くなるまでヴェネチアで暮らしたペギー・グッゲンハイムは、多くのアメリカ人現代アーティストを発掘したことでも有名。映画『ポロック 2人だけのアトリエ』(2000)では女優エイミー・マディガンが彼女を演じ、ポロックにアーティストとしてのチャンスを与えた人物でもある。

ヴェネチアにあるペギー・グッゲンハイム・コレクションの入り口付近には、この有名なマリノ・マリーニの作品が今もある。

ペギー・グッゲンハイム・コレクション(Peggy Guggenheim Collection)
Dorsoduro 701-704 , 30123 Venice, Italy
http://www.guggenheim-venice.it/inglese/default.html

5. ヴィヴァルディが演奏をした元劇場に泊まる。

NH_Palazzo_Barocci_Venezia

大運河を見下ろす立派な建物は1700年代には裕福な家族が暮らす大邸宅だったという。その後劇場となり、ヴェネチア出身の作曲家でヴァイオリニストのアントニオ・ヴィヴァルディが自身の名作の数々を演奏し、キャリアを始めた場所としても知られている。1890年に現在の建物となり、今ではヴェネチアを代表する高級ホテルの一つ。

NH パラッツォ バロッチ(NH Collection Venezia Palazzo Barocci)
San Marco, Corte dell'Albero 3878 A
https://www.nh-collection.com/hotel/nh-collection-venezia-palazzo-barocci

Text: Christopher Beanland