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オーガニック王国・サンフランシスコのローカルショッピング。|MEET with LOCALS

グルメ編でも登場したように、食のみならずオーガニックや自然由来の製品が豊富なサンフランシスコには、どこか自然回帰させてくれそうなアイテムが揃っている。日本ではなかなか手に入らないような珍しいオーガニックアイテムを求めて、老舗のコープ「アザー・アベニュー」を訪れた。

サンフランシスコのベイエリアを象徴する、オーガニックカルチャー。

ミート ウィズ ローカルズ

食品流通への不信から、サンフランシスコを中心に”Food Conspiracy”というムーブメントが興った60年代。その当時から今も残るコープである「アザー・アベニュー」は、のんびりとした雰囲気に満ちたサンフランシスコの北西エリア、アウター・サンセットにある。

「”Food Conspiracy”はサンフランシスコらしい現象だ。カリフォルニアとこの街の文化を象徴してる」と話すのは、ワークオーナーであるクリス・ジュリアン。1960年代のリベラルな思想が生んだこのコープシステムは、地域密着と自然食品を理想としたスーパーマーケットで、ローカルのオーガニック商品を農産物などの食品に限らず、ビールやワイン、布製品に至るまで幅広く取り揃える。

今や、世界のITの中心地となったサンフランシスコ。AirbnbやUBER、twitterなどグローバルIT企業のヘッドオフィスが集まり、人々のライフスタイルを変えるイノベーションを生みだしている。「サンフランシスコの文化は変わった」と話すクリスだが、そういったイノベーションを生み出す根底には、この時代から脈々と受け継がれているカリフォルニアの自由な思想があるのだ。

コープで働く人々は皆がオーナーで組織の上下関係がなく、共同体として水平な関係性で働いている。そのような組織のあり方を生み出したのもまた、サンフランシスコらしい。当時からのローカルな文化を受け継ぐ老舗のコープで、そんな背景に思いを馳せながら、ここにしかないオーガニックアイテムを探してみては。

「アザー・アベニュー」の前に延びる、ジュダ・ストリートを少し下れば、どこまでも続くビーチと太平洋が広がる。サンフランシスコの中でも、他のエリアとまた違ったどこかノスタルジックでゆったりとしたローカルな空気が流れるのも、このエリアの特徴。この街の雰囲気とお店のコンセプトも、とてもよくマッチしている。

農業が盛んなカリフォルニアならではのカラフルや野菜類などは、眺めているだけでも楽しい。他にもオーガニックやフェアトレードのチョコレートなど、お土産になりそうなものもたくさん。

お店前のストリートで撮影をしていると、後ろに突然、星条旗を振りながら通り過ぎる人が。こんなユニークなサプライズがあるのも、カリフォルニアらしい。

Other Avenues
930 Judah Street, San Francisco, CA 94122
https://www.otheravenues.coop

Videographer: Aaron Ryder Editor: Eri Imamura Special Thanks to Ben Davis