成河、サッカー日本代表に珍エール「相手の手にボールを蹴って、１人減らせ！」

　俳優の成河（そんは、３７）が２７日、東京・ＤＤＤ青山クロスシアターで、舞台「フリー・コミティッド」（２８日～７月２２日）の公開稽古を行った。

　初の一人舞台で全３８役に挑戦するとあって、「とにかく肺活量が鍛えられました」と苦労をにじませた。

　２０００年に米ニューヨークで初演され、米国、英国で何度も再演された人気作。今回が日本初演で、千葉哲也氏（５４）が演出する。売れない俳優で、米マンハッタンの人気レストランの予約電話受付係のサムをはじめ、社交界夫人、ゲイの美容師、大柄なフランス人女性、下っ端のマフィアなど風変わりな役を演じる。

　成河は初日を翌日に控え、「まだ現実感ない。お客さんが共演者だと思う。お客さんに活力いただければ、楽しい１か月になる。楽しみです」と意欲満々。これまで経験したことない３８役を演じることについて、「今、この年でできるムチャを散々詰め込んだ。あくまで３８役を使ってサムを表現する」と説明し、「いろんな角度から楽しんでほしい」とアピールした。

　小学生時代にサッカーを経験したといい、自身の舞台初日と同日に行われるサッカーＷ杯の日本代表のポーランド戦について、「まずは相手の手に向けてボールを蹴って、１人減らすこと」と、前半開始直後に数的優位に立ったコロンビア戦の再現を期待した。

　◆成河（そんは）１９８１年３月２６日、東京都生まれ。３７歳。２００２年「北区つかこうへい劇団」に入団し、０３年舞台「飛龍伝」でデビュー。以降、舞台を中心に活動。０８年文化庁芸術祭の演劇部門新人賞、１１年には読売演劇大賞で優秀男優賞を受賞。ドラマは１４年ＮＨＫ連続テレビ小説「マッサン」、映画は１５年「脳内ポイズンベリー」、１７年「美女と野獣」（吹き替え版声優）など。１６８センチ。