寺島しのぶ、若松プロ再始動作に出演…10月公開「止められるか、俺たちを」

スポーツ報知
映画「止められるか、俺たちを」に出演する寺島しのぶ

 2012年に交通事故で死去した映画監督の若松孝二さん(享年76)が設立した若松プロダクション再始動第1作目となる、映画「止められるか、俺たちを」(10月13日公開、白石和彌監督)に女優の寺島しのぶ(45)、俳優の満島真之介(29)、高岡蒼佑(36)、高良健吾(30)、奥田瑛二(68)らが出演することが15日、分かった。若松さんにゆかりのある俳優陣が同作をもり立てる。

 若松プロ創成期を描く青春作。門脇麦(25)が主演し、若松さん役を井浦新(43)が務める。若松さんが手がけた映画「キャタピラー」(10年)でベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した寺島は、若松プロの復活に「万歳!若松組!」と大喜び。一方、若松さんの映画「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」(12年)で銀幕デビューした満島。ミキサーの助手役を熱演し、「我が師とのかけがえのないあの時を思い出させてくれた」と感慨深げな様子だ。

 若松さんの遺作となった映画「千年の愉楽」(13年)に出演した、高岡と高良。高岡は映画監督の故・大島渚さん(享年80)役。「―愉楽」で若松さんとともにベネツィア国際映画祭に参加した際のことに言及し、「『高岡くん、スーツの準備しておけよ』。一緒に作った作品がベネチアに招待された時の第一声。これが若松さんだ」と振り返った。完成した「止められるか―」をすでに2度鑑賞し、「僕がチラチラと横目で見つめつづけてきた若松さんが作品の中にいた」と大興奮。一方、高良は、俳優の吉澤健(72)を演じ、「この映画の登場人物達のように燃えるように生きたい。ここではないどこかへ行く夢を一緒に見た気がする」とコメントした。

 また、若松作品への出演経験はないが、白石監督作品常連の音尾琢真(42)も赤塚不二夫役で参加。「私自身は若松孝二監督とはお会いできないままでしたが、その意思を受け継いでいる仏のように優しい鬼才、白石監督を通してお会いできているような気持ちでおります」といい、「私も若松プロにいたかった、心からそう思います」と語った。

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