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ラフィー・キャシディは、ファッション業界も注目する若手演技派女優。

現在公開中の映画『聖なる鹿殺し』に出演しているラフィー・キャシディ。バーバリー(BURBERRY)ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のフロントロウにも現れ、ファッション業界も注目の15歳に迫る。

カンヌを騒然とさせた異色作で注目。

映画『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開中。 www.finefilms.co.jp/deer (C)2017 EP Sacred Deer Limited, Channel Four Television Corporation, New Sparta Films Limited

ギリシャ悲劇をモチーフに、幸せな家庭が1人の少年の登場によって崩壊していく様子を不条理かつドラマティックに描く映画『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』(公開中)。昨年のカンヌ国際映画祭でギリシャの奇才、ヨルゴス・ランティモス監督が脚本賞を受賞した同作で、ラフィー・キャシディは心臓外科医(コリン・ファレル)と美しい妻(ニコール・キッドマン)の14歳の娘キムを演じている。両親への反発から謎の少年へ共感を募らせ、純粋さえゆえに揺れる少女像を熱演。すべてを見透かすような大きな瞳と澄んだ歌声でカンヌを魅了し、次にブレイクする英国女優として期待されている。

兄弟4人とも俳優。

2016年、兄のフィニーと映画『キャプテン・アメリカ シビル・ウォー』(16)のロンドンプレミアに出席。Photo: Shutterstock/AFLO

ラフィーはイギリスのマンチェスター生まれで現在15歳。姉1人と兄2人も俳優という環境に育ち、兄のオーディションについて行った際にスカウトされ、7歳で子役デビューした。ティム・バートン監督の映画『ダーク・シャドウ』(12)でエヴァ・グリーンの演じたアンジェリークの子ども時代、映画『スノーホワイト』(12)でクリステン・スチュワート演じるヒロインの幼少期を演じ、2015年にジョージ・クルーニー主演の映画『トゥモローランド』(15)でミステリアスな少女アテナ役で注目された。この時、ジョージと一緒に来日もしている。

24歳の姉グレース、19歳の兄フィニーはイギリスでTVを中心に活躍中。「ちょっと歳が離れているから、彼らの方が経験がある。だから、撮影現場でのプロフェッショナルとしての在り方とか、いろいろ教えてくれるの」と兄弟同士はライバルというより助け合う関係だと語る。

ファッションが大好き。キュートな着こなしでレッドカーペットを席巻。

昨年のカンヌではフローラル刺繍のミニドレスをキュートに着こなし、レッドカーペットでのスタイルも注目されたラフィー。ファッション誌にイギリスのブランド、アーデム(ERDEM)マルベリー(MULBERRY)など、またミュウミュウ(MIU MIU)ジャックムス(JACQUEMUS)などを着て登場している。「大学ではファッションを学びたい」と、女優と並行してファッションデザイナーになる夢を持つ彼女はファッションウィークにも足を運ぶ。ロンドンではバーバリー(BURBERRY)、パリではルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のショーのフロントロウに。

ナタリー・ポートマンと共演の新作ではパンクなスタイルを披露。

新作『Vox Lux(原題)』(18)の撮影でナタリー・ポートマン(右)と。Photo: Backgrid/AFLO

『聖なる鹿殺し』は今までの出演作に比べて、ダークな内容だが、「これまでやったことのない作品に挑みたかった」とチャレンジ精神旺盛。いまどきのティーンにはめずらしく、ソーシャルメディアにオフィシャルのアカウントを持たず、ストイックにキャリアを築き始めている。

現在、NYでナタリー・ポートマンの主演映画『Vox Lux』(18)を撮影中。1999年から15年間の物語で、国を揺るがすような悲劇からポップスターに成り上がった女性の目を通して21世紀のカルチャーをたどるという内容。ナタリーとともに、スタッズのついたライダースジャケットにブラックデニム、ブーツというパンクなスタイルでの撮影風景が目撃されている。