人気家計簿アプリ「マネーフォワード」「Zaim」「Moneytree」を家計再生コンサルタントが比較

皆さんは家計簿アプリを使っているだろうか? 利用者は若い人を中心に高齢の方もおり、それぞれ上手に使いこなしているようだ。なかでも人気で使い勝手が良いのは、総合的な機能を持ち合わせたアプリ。
PCやiPhone、Androidスマホで簡単に日々の入出金を管理できるほか、レシートを撮影しての自動記録などが無料で使えるなど、非常に高性能だ。こういったアプリを公開する会社も増えてきており、どれを選ぶとよいのか迷ってしまう。今回はその中で人気の高い「マネーフォワード」「Zaim(ザイム)」「Moneytree(マネーツリー)」を比較する。


同じようで違う機能


以下の点は3つのアプリで共通しているポイントだ。
(1)パソコン、またはスマートフォン(アプリ)で会員登録をして利用する
(2)各サービスと連携することで、金融機関の入出金やクレジットカードの利用履歴などを自動的に収集、記録する
(3)現金の支出は、レシートを写真撮影するなどして自動入力できる
(4)収集したデータを自動集計し、資産残高を表示してくれる

家計簿を自動的に記録するだけではあまり意味がないが、きちんと記録を確認する習慣をつけると、楽に自分のお金の使い方を把握でき、家計の改善につなげていくことができる。貯蓄の状況、投資の状況が一目でわかるサービス(アプリによっては有料)もあり、自分のお金の全体像をつかみやすくなっている。
マネーフォワード、Zaim、Moneytreeの比較表


実は、同じような機能がついていても、細かな使い勝手やサービスに違いがあるので、自分に合ったもの、自分が使いやすいなと感じるものを、継続的に使用することが一番良い使い方といえる。



Zaim


人気家計簿アプリ「マネーフォワード」「Zaim」「Moneytree」を家計再生コンサルタントが比較

利用者の年齢層は幅があり、まだカード決済ができない小学生なども利用している。現金で決済することが多いユーザーに好まれて利用されることが多いことが特徴だ。スマホで写真を撮り、レシートを読み込んで記録してくれるが、その精度はとても優秀。記録を続けていると家計の分析もしてくれ、節約ポイントが見えやすい。
有料会員となると広告表示がなくなったり、住んでいる場所や家計簿から、給付金が受けられる可能性のあるものを抽出し、情報を得られたり、医療費控除やセルフメディケーション税制が利用できるかのチェックもしてもらえる。
また、無料版でも家族間で家計簿を共有できるので、家庭のお金が一目瞭然になる。それを元に家族マネー会議をひらけば、ムダ支出は絞り、かけるべきところにお金をかけるというメリハリのついた家計が作りやすくなる。


マネーフォワード


人気家計簿アプリ「マネーフォワード」「Zaim」「Moneytree」を家計再生コンサルタントが比較

会社員を中心に利用者が広まり、どちらかというと男性ユーザーが多い家計簿アプリ。家計の分析などを始め、非常に多機能だ。こちらも家族間で家計簿の共有、レシート撮影からの自動登録ができるほか、FXや仮想通貨なども含め連携可能なサービスが多いので、連携機能を上手に利用すると、自動で家計簿の記録ができてしまう(無料版では10個まで登録可)。手間をかけずに家計の記録をしたい人には最適だ。その記録をもとに家計状況を振り返れば、簡単に家計の全体像を把握できるので、今まで家計簿が続かなかった人でも苦労なく家計簿を継続していける。
有料会員になると、自分の属性に近い「理想の家計割合」と自分の家計を比較することができ、資産別の内訳なども細かく把握できるなど、さらに多くのサービスを利用できる。
最近では、アプリ内にとどまらず、対面式にお金の問題を改善することを目的にしたサービスも開始し、より「家計」「個人のお金」に密着したサービスを展開している。


Moneytree


人気家計簿アプリ「マネーフォワード」「Zaim」「Moneytree」を家計再生コンサルタントが比較

無料で使える部分が多く、金融機関やポイントサービスなどと連携した自動記録や、現金の出納を管理できる。特長は、無料版でも広告表示がないこと。またデザインなどがすっきりとした、シンプルなものであることも人気のひとつだ。上記2つに比べると機能が少ないように感じるかもしれないが、多機能すぎるとどう使って良いかわからないという人には使いやすい家計簿アプリになっている。記録されたものは無料で、無制限に保存してくれるという点も大きい。
有料サービスでは、法人口座の管理や経費精算などが可能になる。


これら家計簿アプリは、少しずつ特徴は異なるが、仕組みとしては非常に便利だ。自分が使いやすいのをもの選んで利用すると良いだろう。いつもと違うお金の動き、つまりクレジットカードの使い過ぎを知らせてくれたり、ポイントの有効期限を知らせてくれたりしてくれることもありがたい。記録を活かせば、節約ポイントがよくわかり、ムダな支出が減ったという声もよく聞く。お金を効果的に使う生活が、より身近になるツールだ。
(横山光昭)