女優として大活躍中の池田エライザ

古泉智浩の漫画原作を映画化した『チェリーボーイズ』が2月17日から全国で公開。とある地方都市で”脱童貞”を目指し明後日の方向に奮闘する3人組を描く”性”春コメディだ。

その中でセクシーなヒロイン「釈笛子」として出演し、エロい台詞も堂々と放つ熱演を見せているのが池田エライザちゃんだ。

13歳でモデルデビュー、『ニコラ』専属を経て、『CanCam』専属モデルに。女優としても『みんな!エスパーだよ!』ほか出演作も相次ぐが、前回のインタビューでも披露してくれた通り、かなりの読書好きとのことで、雑誌の書評まで手がけるなど活動の幅を広げている。

先日、『CanCam』卒業を発表し、ますます今後が気になるエライザちゃんに最新作の現場から今後の活動まで前編「エロい役でも理由があれば全然やります」に続き、直撃!

―ちなみに、もし付き合うとしたら誰がいい?

池田 えーっ、考えたこともなかった(笑)! うーん、強いて言えば高杉君はカワイいかな…。でも誰とも付き合いたくないですけどね! あの3人は女性を求めているようでいて、自分たちで女性が入る隙をなくしてるので、まずは解散しないと(笑)。彼らの共依存が終わったら仲良くしようって思えますけど。

―可能性ゼロでしたか(笑)。確かに「童貞のあり方とは!」的な暑苦しい美意識がある3人組ですね。

池田 そうそう、童貞美学(笑)。

―では、自分自身はどんなタイプが好き?

池田 常識のある人が好き。常識がある上で、自分の楽しみ方を知っている人がいいですね。常識にがんじがらめだと面白くないけど、「これはダメ」っていうのはちゃんとありつつ「でも人生、面白くないとダメじゃない?」っていう部分もあるような、人としての何かを忘れないまま楽しんでいる人はいいなって思います。

―そのバランスは難しそう…。

池田 そうですね。今はコンプライアンスってものが増えてるし、「常識」というものも幅が広くって、どんどん塗りかえられて積み重なっていますよね。でも過去の常識も残っていて、誰がどの常識を基準にしているのかわからないまま人と接しなきゃいけなくて。

さらに、その常識は間違いだったりすることもあるし。でも自分なりの常識があって、それに自分でも苦しめられていない人がいいかな。

一時期「類義語辞典」を読んでいました

―好きな男性のタイプを答えるにしてはボキャブラリーが多くて驚きです…!

池田 本が好きだからですかね(笑)。昔から言葉って好きで、一時期「類義語辞典」を読んでいた時もあるんですよ。ひとつの大きいカテゴリーがあって、そこからニュアンスがどんどん広がっていくのが面白いなって。でもたくさん読みすぎて、逆に使い方がわかんなくなっちゃってた時期もありました(笑)。

―勉強しすぎて(笑)! そんな風に言葉とか国語にハマったのはいつから?

池田 昔からですね。小学生の頃からずっと小説家になりたくて自由帳にずっと書いてたり、作文とかも10枚でいいのに40枚とか書くような、ひとりで「終わんなーい」って書き続けている子供でした(笑)。伝えたいっていうのもあるし、間違えて伝わってほしくないっていうのもあるし、書きたいことが溢(あふ)れてきちゃって。

前回のインタビューではアゴタ・クリストフの『悪童日記』を読まれていましたが、最近のものでオススメはありますか?

池田 最近だと、芥川賞を獲られた『影裏(えいり)』(沼田真祐著)かな。90Pぐらいの短い作品で気怠い感じの内容なんですけど、書き手が若くて描写の視点が若いのに大人の話を描いているフレッシュさ、斬新さはすごく面白かったです。どこか火曜サスペンスのような匂いもするのに、もっとシンプルなところで話を進めようとしている矛盾も素敵だったし。

―おおっ、さすが雑誌で書評を持っているだけありますね~。ありがとうございます! 執筆も好きだということは、今後は池田エライザ著の小説も期待していい?

池田 1冊書き上げるまで耐え切れるかな~! 連載ならまだ頑張れるけど好奇心の矛先がすぐ変わっちゃうし、書いてる途中でポイっとしちゃう気がするんですよね(笑)。でも台本とかやってみたいですけどね。監督とかも!

―監督作まで意欲あり、と! 北野たけしさんのように全部自分でやっちゃうスタイルとか?

池田 やっぱり憧れますね! 自分で全部やらないにしても「こういうの、みんなで作ったら面白いんじゃないの?」とか「最近、世の中にこれ足りてないよね」とか一緒に携わったり作っていく感じ、好きなんですよ!

女優業も驀進して参ります!

―先日、専属モデルを務めてきたCanCamを卒業しましたが、新しい挑戦を始める時期にきたということ?

池田 そうですね。何かが決まっているというよりは、新しいことをやろうとしています。勉強のためにというのもあるし、自分のルーツにもっと近いこともやってみようと思っているし…。SNSに少しずつ出したりはしているので「そういうことか」って思っていただけたら!

―中でも女優業には力を入れていきたい?

池田 はい、驀(ばく)進して参ります! 3月までに映画もドラマも面白い話がいっぱいありますので。また「なんでこの仕事を選んだの?」と思われるかもしれないけど、その次の仕事で「ああ、これもやるからか」って繋がってるはずなので。

―新たな魅力も楽しみにしてます! では最後に読者にメッセージを!

池田 この作品は「誰と観にいくか」という問題は多少なりともあると思うんですけど(笑)。ひとりでお気に入りの飲み物を持っていっても、会社の同僚とか話の合いそうな人とか、学生ならサークルや部活のみんなと「ちょっと乗り込もう」ってノリでみんなで観にいくのもアリだし、カップルでいって戸惑うのも面白いと思います(笑)。

主演の3人は本当に集中力がすごくて! コメディを撮っているはずなのに、実は現場では規模の大きいミステリー映画でも撮っているようなピリピリ感もあったんですよ。でありながら、出演者もみんな芸人みたいな感じでやっているので、きっと楽しくて笑える2時間弱になると思います。

「なんだかんだでイイ話だね」ってなる自信はあるので、人生の中の2時間弱をいただけると幸いです!

―楽しみです! ありがとうございました!

(取材・文/明知真理子 撮影/鈴木大喜 (c)古泉智浩/青林工藝舎・2018東映ビデオ/マイケルギオン)

■池田エライザ(いけだ・えらいざ)1996年4月16日生まれ(21歳)福岡県出身。ドラマ・映画、広告で活躍中。『みんな!エスパーだよ!』(2015)から立て続けに映画も出演。『一礼して、キス』では初主演。今後も『となりの怪物くん』(4月27日公開)、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(8月31日公開)出演、『ルームロンダリング』(2018年公開)主演。女優としても活躍の場を広げている。

■映画『チェリーボーイズ』は2月17日より全国ロードショー中!! 詳しくは公式サイトまで!!