大阪市は、同市中央区の戎橋筋(えびすばしすじ)と心斎橋筋エリアを新たに「路上喫煙禁止地区」に指定する方針を固めた。多くの訪日外国人でにぎわうミナミのメーンストリートであることから、国際観光都市の地位を確立する上で環境対策や景観整備が不可欠なためだ。市は2025年国際博覧会(万博)の誘致でもアピールになるとみて、平成30年度中の指定を目指す。
大阪市は公共エリアでの喫煙マナー向上に向け、平成19年に路上喫煙防止条例を施行。同年7月に御堂筋のJR大阪駅南側-南海難波駅北側間(約4キロ)と市役所・市中央公会堂周辺を、27年2月にJR京橋駅周辺を禁止地区に指定している。
違反者には過料として千円を課し、10年間で計約7万件を徴収。市によると、禁止地区での通行者全体のうち喫煙する通行者の割合を示す路上喫煙率は条例施行前(18年度)の2・57%から、昨年9月時点で0・16%に下がっており、一定の効果が表れている。