貴公俊、新十両で弟・貴源治と史上初双子関取「今まで以上に頑張りたい」

スポーツ報知
新十両に昇進する貴公俊(左)と握手を交わす貴乃花親方

 大相撲の貴乃花親方(45)=元横綱=が、劣勢が予想される日本相撲協会の理事候補選挙(1日立候補受け付け、2日投開票)で、伊勢ケ浜一門をターゲットに切り崩し工作を進めていることが31日、分かった。両国国技館で春場所(3月11日初日・エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議が行われ、弟子の貴公俊(たかよしとし、20)の新十両昇進が決まり、部屋での会見に同席。満面の笑みを浮かべ秘蔵っ子を見つめたその裏では、逆転当選への秘策を推し進めていた。

 史上初の双子関取誕生だ。春場所の新十両を決めた兄・貴公俊が喜びをかみしめた。兄弟関取は19組目。「若貴兄弟」で沸かせた師匠・貴乃花親方も隣で見守った昇進会見。無数のフラッシュを浴びて「今まで以上に頑張りたい」と気合を入れた。

 入門から5年、同じ13年春場所が初土俵の弟・貴源治は昨年夏場所で一足先に十両昇進。貴公俊は「うれしさと悔しさがあった」と本音ものぞかせた。初場所では師匠の指摘で立ち合いの腰が浮く癖を修正。幕下7枚目で5勝を挙げて念願の吉報を受け取った。

 貴乃花親方からは“土俵の鬼になれ”との指令も飛び出した。「(突き押しの)貴源治と違って貴公俊はスタミナ系。うちの師匠(初代貴ノ花)、(土俵の鬼と呼ばれた)初代の若乃花(元横綱)の親方から学んできた伝統という稽古を貴公俊はできる気がしています」と期待。兄は「自然体でどっしり構えて、いろいろな力士が来ても負けない」と応えた。兄弟の“見分け方”は兄の口の右上にあるほくろ。3月の大阪が貴乃花部屋ツインズの出発点になる。(小沼 春彦)

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