浜岡原発「再開」問題 枝野長官「地元意見や科学的知見を参考に」

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 浜岡原子力発電所3号機の運転再開を巡る議論が活発化している。これに関して、枝野幸男官房長官は2011年4月29日午後の会見で、同原発の再稼動が国の防災対策を審議する中央防災会議での検討結果だけには縛られず、地元の意見や科学的知見を参考にするという認識を示した。

 浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)は東海地震の想定震源域上に位置しており、東日本大震災が発生する以前から耐震安全性をめぐる論争が続いてきた。しかし、中部電力は今月28日、定期検査中の同原発3号機について、7月をめどに運転を再開させる考えを発表した。また、これに先駆けた27日には、防災の基本計画作成や重要事項の審議を行う政府の中央防災会議(会長・菅直人首相)が、東日本大震災の発生後初めて開かれ専門調査会の設置を決めており、既に地震対策大綱が作られている東海地震の対策も見直す見通しだ。

 これに関して、ニコニコ動画の七尾功記者が「中央防災会議で出た結論は浜岡原発3号機再開の可否の判断材料になるのか」と質問。枝野長官は、

「今回の地震、津波を受けて様々な検討をすると思うので、参考になるようなことが含まれれば当然参考にする。そうでなければ参考にしない」

 とした上で、

「中央防災会議の専門部会の検討結果がいつ頃出るかということもある。だから、少なくともそれを待ってどうこうするということは考えていない。むしろ地元のみなさんの意見とか、様々な科学的知見や分析が前提になる。それまでに中央防災会議のほうで意見が出て、関連することがあれば当然参考にする」

 と述べた。

◇関連サイト
[ニコニコ生放送]七尾記者による枝野長官への質問から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv48067684?ref=news#5:45

(三好尚紀)

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