オランダ 転職を数回繰り返すのはよくあること

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エリートはジョブホッパー

オランダでは、”Toppertjes zijn jobhoppers”「エリートはジョブホッパーである」と言われているようです。

Toppertjes はトップの人、成績優秀で仕事も何でもこなせる人、いわゆるエリートのこと。

そして jobhopper は、仕事を転々とする人、転職を繰り返す人のこと。
動詞は jobhoppen です。

最近は変わってきているのかもしれませんが、転職は日本ではまだまだあまりポジティブなイメージはないでしょう。

あまりにもその回数が多いと、企業の採用担当者には良い印象を与えることができないようで、書類選考で落とされることがまだまだ数多くあるようです。

2 – 3回ぐらいの転職で、日本だと jobhopper と言われてしまうのでしょうか?

オランダでは5年から7年ごとぐらいに転職、ですから一生の間に5回から10回ぐらい転職するのはよくあることです。2 – 3回程度で jobhopper と言われること全くないです。

もちろん一つの企業の中で10数年も働く人もいますが、非常に数少ないです。


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Bedrijven kunnen beter niet de beste kandidaat voor een vacature kiezen. Van een zesje heb je vaak meer plezier dan van een topper.

「人を選ぶ際に、企業は最優秀の候補者を選ぶようなことはしないほうが良い。優秀なエリートよりも普通の人のほうが、しばしば満足できるものである。」

zesje は、オランダの試験の合格点である 6点を取る人のことです。日本の試験だと「優良可」の「可」に相当しますね。

つまり優秀なエリートではなく合格点ぎりぎりの普通の人です。エリートを採用するよりも、普通の人を採用したほうが企業にとってはメリットが多いとのこと。

エリート toppertjes

Gezocht: jonge, dynamische, hoogopgeleide duizendpoot met minstens drie jaar relevante werkervaring, talenkennis en een uitgebreid netwerk. Het schaap met de vijf poten: dat is wat alle bedrijven zoeken. En dat ze, als het al bestaat, steeds minder vaak vinden nu de arbeidsmarkt krapper wordt.

「求人:若くて行動力があって、関係職種に少なくとも三年の経験のある高学歴で何でもでき、そして複数の言語を扱うことができて、幅広いネットワークを持った人。5本足の羊(特別な技量を持った人)、これが全ての企業の求める人である。そして、そのような人がたとえ存在したとしても、現在の狭い求人市場では見つけるのがどんどん難しくなっている。」

確かにこのような人はほとんどいないでしょうね。

Dat het niet eens slim is om naar de ideale kandidaat te zoeken, blijkt uit het onderzoek. Binnen een jaar is 16 procent van de ‘ideale’ kandidaten alweer vertrokken. Bij een deel van de 226 onderzochte bedrijven lag dat percentage zelfs tussen de 30 en 40 procent.
Bedrijven leggen de lat vaak erg hoog tijdens de wervings- en selectie-procedure, verklaart de onderzoeker. Als ze die topper dan eenmaal gestrikt hebben, blijkt die de baan op zijn sloffen aan te kunnen. Dat is saai, dus gaat ie kijken of het gras elders groener is.

「理想の候補者を探すことが賢いことではないことが、ある調査で明らかになった。一年以内に16%の「理想の」候補者は、再び会社を去ることになる。調査した226社の一部では、その比率を30%から40%としたところもあった。
企業は、選考期間中はその基準をしばしば高いところに置くと、調査員は説明する。企業はエリートを一旦は捕まえるが、エリートはその仕事が楽なものであることが明らかになる。そうなると、仕事はつまらなくなり、彼は、また別のところの芝生が青いかどうかを見たくなるのである。」

優秀な人、いわゆるエリートはどんな仕事も簡単にできてしまい、すぐに面白くなくなってしまう、そして新天地を求めて転職を繰り返すようです。エリートにも悩みはあるようですが、凡人には全く分からない悩みですね。

小生も日本だと jobhopper の分類に入れられてしまうかもしれませんが、たった一度の人生ですから楽しく過ごしたい、と思って何度か転職しました。

でも、オランダの基準では少ないほうです。いろいろな会社を中から見るのはとても興味深いですね。

最初の転職の時には既に中高年という分類に入っていましたので、日本だと受け入れてくれる企業はほとんどなかったです。

でも、オランダだと年齢で差別されることはなく、経験や実績を見て採用してくれる企業はありました。

自由平等の社会、希望の持てる社会、オランダの良さの一つです。

知人の娘さんもまだ25歳なのに既に3社目。「若いうちはいろいろ経験した方がいい」と周りも皆ポジティブです。

上にもちょっと書きましたが、日本で転職回数の多い人は何か問題があるのだろう、と日本企業の採用担当者はマイナスに考えるようです。

オランダでは、いろいろな経験をつんできたのだろう、とプラスに考えてくれます。

マイナス思考とプラス思考。減点主義と加点主義と言ってもいいですね。もう根本的に考え方が違います。

これらの原点は、農耕民族と狩猟民族の違いなのでしょうか?

異端を村八分にする村社会と異端(移民等)を受け入れるオープンな社会・・・、ヨーロッパ人と酒を飲んだときの格好の「肴」になります。


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