オープンソースとLinuxを導入すべき10の業界を紹介

Jack Wallen (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2011-04-27 08:00

 読者はLinuxやオープンソースを活用している企業をいくつ挙げられるだろうか?あるいは業界は?オープンソースを使っている組織の数を聞けば、多くの人がおどろくはずだ。しかし、もっとも成功しているのはどの分野だろうか?オープンソースを導入したら、もっとも恩恵を受けるのはどの業界だろうか?

 わたしは、オープンソースソフトウェアの利用に向いているのはどの業界かを挙げてみるのも、面白いかもしれないと考えた。そういった業界の中には、すでにオープンソースを(一定の水準では)活用しているところもあるが、まったく使っていない業界もある。そして、オープンソースから受ける恩恵は業界によってさまざまだ。ある業界では費用対効果が重要だろうし、別の業界では信頼性が重要になる。では、オープンソースをもっと活用すべき業界を挙げてみよう。

1.印刷業者

 わたしは最近のコンサルティングの仕事で、Linuxが大判印刷業界で非常に役に立つという実例を見た。Linuxは、最高水準の大判印刷ソフトウェアのいくつかが利用できるだけでなく、印刷サーバとしても非常に信頼できるプラットフォームだ。しかし、大判印刷業者でなければ、オープンソースが活用できないと思うのは早計だ。どんな規模の企業でも(あるいは家庭ユーザーも)、印刷のニーズにオープンソースの信頼性や柔軟性、費用対効果の高さを生かすことはできる。また、CUPSには使いやすいウェブベースの管理ツールがあり、これも魅力だ。

2.インターネットカフェ

 米国の外に踏み出してみれば、あらゆるところでインターネットカフェを見かけるはずだ。これ以上にオープンソースソフトウェアが向いている場所があるだろうか。Linuxなら、ユーザーに使わせたくないものはすべてロックしてしまえるし、ウイルスをそれほど心配する必要もなく、海賊版ソフトウェアの問題もない。また、ライブディストリビューションを使えば、リブートしさえすればまっさらな状態で起動する。

3.ISP

 長年の間、ISPはBSD系統のOSを好んで使っている。ISPconfigなどの素晴らしいツールが利用できることを考えれば、多くのISPがオープンソースソフトウェアを使っているのも当然だろう。また、LinuxやBSDを使っている人なら、これらのOSが、オンラインで生まれ育ち、オンラインで使われるものであることを知っているはずだ。実際、これらのOSが繁栄しているのはオンラインであればこそだ。セキュリティは常に重要な問題であり、ISPをBSDのような安全なプラットフォームで運営するのは妥当なことだと言える。

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