グーグル日本法人は2017年6月14日、Google Cloudをテーマにしたイベント「Google Cloud Next'17 in Tokyo」を東京都内で開催した。同イベントは2017年6月15日まで。14日の基調講演では、米グーグルでGoogle Cloud統括バイスプレジデントを務めるダイアン・グリーン氏が登壇し、日本でクラウドサービスを強化する方針を強調した。

Google Cloud統括バイスプレジデントのダイアン・グリーン氏
Google Cloud統括バイスプレジデントのダイアン・グリーン氏
[画像のクリックで拡大表示]

 ダイアン・グリーン氏は、日本においてGoogle Cloudに関連するサービスを有料で利用する顧客は2016年から70%増加しているとし、その成長ぶりを語った。同氏はGoogle Cloudの成功例として米ナイアンティック(Niantic)を挙げ、「ポケモンGOはコンテナベース開発の素晴らしい例だ」と紹介した。

 IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)として提供する「Google Cloud Platform(GCP)」については、GCPで仮想マシンを構築できる「Google Computing Engine(GCE)」の伸びを紹介した。グーグルは2016年11月から東京にデータセンター(DC)を開設し「東京GCPリージョン」として運用を開始している。同リージョンの運用開始後、GCPの新規ユーザーによるGCEの利用は毎月平均で21%増えているという。「GCPはどんな負荷増大があっても対応できる」(ダイアン・グリーン氏)。

 「G Suite」を活用した働き方改革にも触れた。G Suiteはクラウド上で提供するグループウエアで、GmailやGoogleカレンダーなど一般消費者も利用するアプリケーションも含む。

 グーグルはGCPやG Suiteを導入する協業企業として、新たにファミリーマートやNTTコミュニケーションズを発表。ファミリーマートの澤田貴司社長は「ファミリーマートは今まで店舗の拡大などに注力してきた。これからは新技術に投資したい」とした。

 NTTコミュニケーションズは同社のDCをグーグルのDCと専用線で接続し、新サービスの開発などに取り組むという。

ファミリーマートの澤田貴司社長
ファミリーマートの澤田貴司社長
[画像のクリックで拡大表示]
NTTコミュニケーションズの森林正彰クラウドサービス部長
NTTコミュニケーションズの森林正彰クラウドサービス部長
[画像のクリックで拡大表示]
■変更履歴
当初記事でダイアン・グリーン氏の役職名に誤りがありました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2017/6/15 14:00]