グーグル、Chromeでの「広告ブロック」を来年導入

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Glassdoor

グーグルは来年、広告を自動的にブロックする機能をChromeブラウザに追加する。この新機能により、デジタル広告業界を代表する団体「Interactive Advertising Bureau」などがメンバーとして参加する「Coalition for Better Ads」がふさわしくないとみなした広告がブロックされる。ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。

実際、「ふさわしくない広告」とはどのような広告を指すのか? 同団体は、音声付きの自動再生動画広告 、全画面表示されるカウントダウンタイマー付きの広告(本来のサイトが表示されるまで数秒待たなければならない広告) 、点滅するアニメーション効果付きのモバイル広告など、消費者が不快だと感じるデスクトップ広告の4種類、モバイル広告の8種類を指している。

グーグルは、これらの不快な広告を一掃することによって、ウェブをクリーンな状態に保ちたいと考えている。これはフェアな環境を望んでいる消費者そしてパブリッシャーの両者にとって良いことだ。 この新方針によって、グーグルのサイトはほとんど影響を受けないだろうが、「Googleディスプレイネットワーク」の一部としてグーグルが広告を販売するパブリッシャーは、広告枠の一部を削除しなくてはならない可能性もあると、グーグル社の製品管理ディレクター、スコット・スペンサー(Scott Spencer)氏は言う。

業界におけるグーグルの圧倒的な影響力を考慮すると、今回のこの動きは手荒で、グーグルの優位性をさらに高めるものだという見解も多くある。だが今回のケースについて、スペンサー氏は、デジタルメディア業界全体にとって良いことは、グーグルにとっても良いことだ、と説明している。

「ウェブ上には、ユーザーを不快な気持ちにさせる広告が確かに存在する。それらの広告は、ユーザーをアドブロッカーの使用へと向かわせる最悪の存在だ」と彼はBusiness Insiderに答えた。「広告がブロックされることは、エコシステム全体にとって脅威である。それは良質なパブリッシャーに対する攻撃であり、グーグルもオープンウェブなしでは存在し得ない。今回の変更はやむを得ないことだ」(スペンサー氏)

では、他のアドブロッカーに対するグーグルの対応に何か変更はあるのだろうか? 来年リリースされる新しいChromeブラウザにユーザーが適応し、より多くのパブリッシャーが秩序ある対応を示すことで、AdBlock Plusなどのアドブロッカーをダウンロードする人は減少するだろう、とグーグルは見込んでいる。

もちろん、グーグルは、自社広告がAdBlock Plusによってブロックされないことを条件とした、AdBlock Plusの開発元との提携を認めている。その関係性に関して、「何も変わりはない」とスペンサー氏は述べた。

source:Glassdoor

[原文:Google is about to start blocking annoying ads so you don't have to]

(翻訳:まいるす・ゑびす)

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