ベネフィット・ワンは2017年6月1日、定額制の企業向け研修サービス「ベネアカデミー」を開始すると発表した。契約企業の社員は、動画教材によるeラーニングと対面型の研修を種類や回数の制限なく受講できる。料金は契約ID数によって異なり、1001以上の場合で1ID当たり月額500円(税別)。別途、3万円(税別)の入会金が必要。

 eラーニングは、ビジネスマナーや文書作成、コミュニケーション、リーダーシップなど52のカテゴリー、661講座をそろえる。講座は、講師による講義動画とテスト問題で構成。1講座の平均時間は10分程度で、スマートフォンやタブレットでも試聴できる。移動中などのすき間時間にも手軽に学べるようにした。オプションで「ITパスポート試験対策」など専門的なコンテンツも提供する。

ベネアカデミーの特徴
ベネアカデミーの特徴
[画像のクリックで拡大表示]
PCのほか、タブレットやスマートフォンでも受講可能
PCのほか、タブレットやスマートフォンでも受講可能
[画像のクリックで拡大表示]

 2017年10月からは、平日に毎日、対面型研修を開催する。ロジカルシンキングや英語、経営戦略などのテーマについて専門の講師が対面で講義する。まず東京で30名規模で開催し、人数や開催地などを順次拡大する計画。研修の様子はインターネット経由でライブ配信する。地方在住者など研修会場までの移動が難しい人でも試聴できる。

 研修の受講状況は、企業の人事担当者などの管理者が確認できる。管理画面から受講した講座の内容やテスト結果などが見られる。

 ベネフィット・ワンは飲食店や宿泊施設などを優待価格で利用できる企業向け福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」を国内7448の企業・団体に提供している。顧客には自社で手厚い福利厚生サービスを用意するのが難しい中小企業が多い。「そうした企業は福利厚生と社員の教育研修について課題を抱えている。ベネフィット・ステーションとベネアカデミーを一緒に提案していく」(白石徳生代表取締役社長)。働き方の多様化や企業でのモバイル端末の普及が進むなか、場所を選ばず手元のスマートフォンで受講できる教育サービスは支持を集めると期待する。

ベネフィット・ワンの白石徳生代表取締役社長
ベネフィット・ワンの白石徳生代表取締役社長
[画像のクリックで拡大表示]

 2017年度中に累計会員数3万5000人、契約社数200社の獲得が目標。2020年度にはそれぞれ100万人、3000社を目指すという。