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AMD,16コア32スレッド対応の「Ryzen Threadripper」を2017年夏に発売
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印刷2017/05/17 06:27

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AMD,16コア32スレッド対応の「Ryzen Threadripper」を2017年夏に発売

 北米時間2017年5月17日,AMDの投資家向け会議「2017 Financial Analyst Day」において,コンピューティングおよびグラフィックス担当のSVP兼ジェネラルマネージャーであるJim Anderson氏は,16コア32スレッド対応のデスクトップPC向けCPU「Ryzen Threadripper」を2017年夏に発売すると発表した。


こちらはヒートスプレッダを取り外した状態のEPYC。4基のシリコンダイを確認できる
画像集 No.003のサムネイル画像 / AMD,16コア32スレッド対応の「Ryzen Threadripper」を2017年夏に発売
 Anderson氏が明らかにしたのは製品名とコア数,発売予定時期だけだが,同じイベントの中で,開発コードネーム「Naples」(ネイプルス)と呼ばれてきたデータセンター向け製品が「EPYC」という名称になり,さらに同製品がCPUパッケージ上で複数のシリコンを実装するMulti-Chip Module(以下,MCM)技術を採用すると明らかになったことは(関連記事),Ryzen Threadripperの仕様を推測するヒントになるだろう。もっとはっきり言うと,Ryzen Threadripperも,EPYCと同じようにMCMを採用するプロセッサになることは,ほぼ確定と言っていい。

 ちなみにEPYCの場合,8コアのCPUを集積するダイ4基の間をAMD独自インタフェース「Infinity Fabric」で接続して32コア構成としつつ,8chのDDR4-2400メモリコントローラと128レーンのPCI Express(以下,PCIe) Gen.3を備える。ダイ1基あたりだと4分の1になるので,メモリコントローラが2ch,PCIe Gen.3レーン数が32という計算だ。現行製品であるRyzen 7およびRyzen 5だとPCIe Gen.3レーン数は24だから,PCIe Gen.3レーン部分はEPYCで拡張が入っているということなのだろう。

 いずれにせよ,Ryzen ThreadripperがEPYCと同じようにInfinity Fabricで2基のシリコンダイをつないでワンパッケージ化し,16コアCPUにしているとするなら,EPYCと同じシリコンダイを採用すると考えるのが自然だ。となるとRyzen Threadripperは,8コアのCPUを集積するダイを2基,MCMで1つのパッケージ上にまとめたものであり,4chのDDR4-2400メモリコントローラと合計64のPCIe Gen.3レーンを備えるものという推測が成り立つ。

 気になるのは,Ryzen Threadripperのプラットフォームがどうなるかだ。今回のイベントでは,この点について一切の言及がなかったが,Ryzen Threadripperのスペックが上記のとおりであれば,Ryzen 7およびRyzen 5が採用するAM4プラットフォームという可能性は,メモリアクセス周りをちょっと考えただけでもあり得ないと分かるはずである。
 最も可能性が高いのは,Ryzen ThreadripperとEPYC(の1ソケットモデル)が同じソケットを採用するというものだろう。IntelにおけるLGA2011v3に相当するようなプラットフォームがRyzen Threadripperのために登場するというのは,とても自然に思える。

 いずれにせよ,Ryzen Threadripperは,一般PCユーザー向けとしてはかなり規模の大きなCPU製品になるだろう。価格は当然,その規模に見合うものになるはずだが,トップエンドの性能を望むPCユーザーにとって今年の夏は楽しくも悩ましい季節になりそうだ。

よく「HEDT」(High End DeskTop)と略される,ウルトラハイエンド市場をRyzen Threadripperは狙う
画像集 No.002のサムネイル画像 / AMD,16コア32スレッド対応の「Ryzen Threadripper」を2017年夏に発売

AMD公式Webサイト

  • 関連タイトル:

    Ryzen(Zen,Zen+)

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