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印刷2017/05/17 05:39

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AMDの新世代データセンター向けCPU,その製品名は「EPYC」に。8コアCPUダイ×4のMCM構成で32コア64スレッド対応を実現

 北米時間2017年5月17日,AMDは投資家向け会議「2017 Financial Analyst Day」を開催。その場で,Zenマイクロアーキテクチャベースのデータセンター向けCPUにして,開発コードネーム「Naples」と呼ばれていた製品のブランド名が「EPYC」(エピック)になることを発表した。合わせて,社長兼CEOであるDr.Lisa Suがそのパッケージを披露している。

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 また,エンタープライズおよび組み込み,セミカスタム部門のSVP兼ジェネラルマネージャーであるForrest Norrod(フォレスト・ノロッド)氏は,ヒートスプレッドを外したEPYCプロセッサのパッケージも披露した。パッケージ上には4つのダイが載っているので,「CPU Complex」の4コアを2つ統合したダイが4基載るMCM(Multi-Chip Module)という理解でいいだろう。4基の「8コアCPUダイ」間は「Infinity Fabric」でつながることになる。

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 ここでちょっと気になるのは「ダイあたりのInfinity Fabric数」だ。というのも,2017 Financial Analyst DayでNorrod氏が示したスライドだと,ダイあたり2系統のInfinity Fabricを持つように描かれているのだが,これだと対角線上にあるダイ間のレイテンシが大きくなってしまうからである。性能的に望ましいのは,ダイあたり3基のInfinity Fabricを持ち,対角にあるダイとも接続するトポロジーだが……。
 もっとも,Norrods氏は意図的にスライドを簡略化した可能性もあるので,EPYCのトポロジーについては,実際の製品が出るまでは分からないと考えておいたほうがいいかもしれない。

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 統合するメモリコントローラは8chのDDR4-2400で,PCI Express Gen.3のレーン数は128。CPU自体は2-way(2ソケット)仕様をサポートするが,Norrod氏は「1ソケットでも,Intelの2ソケット構成より高速だ」とし,1ソケット構成もコスト性能および電力性能に優れた選択肢として訴求する姿勢を示している。
 なお,Norrod氏によると,x86サーバー市場では2-wayサーバーが市場の大部分を占めているとのことで,EPYCは2-way以下の市場を狙うことになる。つまり当面の間,競合がXeonで展開中の4-wayや8-wayといった大規模なサーバーには対応しないが,それでもEPYCはサーバーのメインストリーム市場で大きなシェアを占めることができるという見通しを氏は語っていた。

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 また,EPYCでは製品グレードにかかわらず,I/Oインタフェースやメモリコントローラの性能などに違いは設けないともNorrods氏は宣言している。

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 今回のイベントでAMDは,Infinity Fabricを「スローダウンしたムーアの法則を補完する技術」とアピールしていたが,MCMを使ってコア/スレッド数をスケーラブルに拡大させていくことが可能なら,ムーアの法則を補完するという表現は誇張ではないだろう。
 Norrods氏が示したロードマップによると,今後EPYCでは,7nmプロセス技術を用いて製造されるZen 2ベースの「Rome」,そして7nm+プロセス技術を採用するZen 3ベースの「Milan」が,2020年までに登場の見込みだ。

Norrods氏が示した,2020年までのEPYCロードマップ
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クラウドストレージ分野で大きなシェアを持つDropboxとAMDが,EPYCの利用においてパートナーを組むことも明らかになった。x86サーバー市場を狙うEPYCにとって,知名度の高いDropboxの後押しは非常に大きな意味を持ちそうだ
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AMDのEPYC製品情報ページ(英語)

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