軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

陸自機事故に思う

15日に災害派遣で出動した陸自のLR2連絡機が墜落し、4名が殉職した。機長は高宮城1尉(53歳)だという。おそらく叩上げのベテランだったのだろうが、あと2年で定年退官のはずだ。残されたご遺族には謹んでお悔やみ申し上げたい。
元より他の3名の乗員、副操縦士の柳田智徳3佐(41)、整備士の岡谷隆正2曹(43)、同じく玉木宏伸3曹(28)とそのご遺族に対しても哀悼の誠をささげたい。

この日の現場周辺の天候は、霧が深く非常に悪かった。山肌に激突した状況を見て、昭和44年5月11日に、山陰の島根半島に激突して散華した3機のF86Fの現場を思い出した。
この時の編隊長は3佐(33)で二人の幼子を残し、27歳の2尉は新婚半年で新妻と老母を遺し、24歳の1曹は未婚で実母と養母の二人を遺して逝った。
墜落現場周辺の皆さんが3人を弔い、今では立派な延命地蔵尊が建立されて毎年供養が行われている。
10回忌で現場を訪れた時、私は新婚半年で逝ったSのご母堂の手を引いて山道を登ったが、途中の休憩時にご母堂は「佐藤さん、息子はいいところで死んでくれました。」といったので耳を疑った。「墜落場所がここでなかったら、犬畜生呼ばわりされていただろうに、こんなに手厚くお参りしていただいて本当に親孝行してくれました」と言ったのであった。


安倍首相は憲法自衛隊を認めると発言した。今までは「憲法違反の組織として心ない一部の国民やメディアから罵倒」されてきたが、やっと次からは認知されるのだろうか?

以前、鹿児島県でも災害派遣中の空自ヘリが墜落して仲間が殉職している。
その昔、奄美大島でハブに噛まれた島民のために血清を運んでいた海自のP2Vが山に激突して12名が散華している。

≪事に臨んでは身の危険を顧みず≫任務に就き、散華した仲間は多い。
今回も、悪天候だから他の官庁は敬遠し、自衛隊に要請した。
要請を受け、出動命令が下れば、自衛官は黙々と任務に就く。

そして出動命令を受けた乗組員は、どんなに悪天であっても、何とかして任務を遂行しようと努力する。

しかしながら、本人は自ら選んだ“職業”だから、ある意味本懐だろうが、残された家族はたまったものではない。その上軍人ではないから、戦死しても靖国に祭られることもない。


今回の場合も、命令した側は、「無理するな」と一言付け足すべきだったろう。あるいは現地の天候を見て断っても良かったかもしれない。しかし「国民の負託を受けている自衛隊」である。上級者も、高宮城1尉以下乗組員は、多分≪決行≫しただろうが…


憲法違反?であっても、国防の任務は誰かがやらねばならない。だから歴代総理は隊員に対して国防を「崇高な使命」だと訓示してくれているが、ほとんどがリップサービスなのであって、ほとんど実の処遇に生かされてはいないのだ。

今回の4名も、せめて派遣要請者はもとより地元民による手厚い供養が行われることを期待したい。


ところで、台湾関係者から「台湾民政府がワシントンで台湾の自決権を訴えたという情報を知っていますか?」と電話が来た。
検索したら、共同通信が5月8日に次のような記事を配信していた。

≪台湾民政府がワシントンでのPolitico Newsとの共同開催パーティーで台湾の自決権を訴え  配信元:共同通信PRワイヤー  2017年5月8日
【ワシントン2017年5月4日PR Newswire=共同通信JBN】教育的、政策提言グループである台湾民政府(Taiwan Civil Government、TCG)は5月3日、首都ワシントンのニュージアムでPoliticco Playbook Powerlist Receptionを共催した。このパーティートランプ大統領のワシントンで最も力と影響力のある人々とグループの顔合わせになった。
このイベントは米議会、政府関係者、ソートリーダーに台湾人の歴史と苦境、そして変化の必要性を知らせる1週間にわたるキャンペーンの一環として行われた。100人を超える台湾人からなる代表団はワシントンで、台湾の自決問題について高いレベルの会合を行った。
代表団長はTCGの創設者でリーダーのロジャー・リン博士夫人であるジュリアン・リン氏だった。リン氏はこのPowerlistイベントで、ワシントンで最も力のある数百人の参加者を前に台湾人が置かれている現状について心を打つ発言をし、米国や世界がいま直ちに行動を起こす必要性を強調した。

「台湾は世界で最強の経済国のひとつであり、米国の強力な同盟国である。台湾は世界11位の経済力を有し、アジアでは5位で年間2850億ドルの輸出を達成している。台湾は1兆1000億ドルのGDPがあり、技術、防衛、電気通信産業のリーダーでもある。しかし、台湾は世界のコミュニティーで承認された国家ではなく、国連にも認められていない。五輪ですら台湾としてではなく中国台北の旗の下で行進している!」

リン氏は夫のリン博士に代わり「台湾人はこうした自由と保護がなければ無国籍に留まり、国際的に認められた政府を持つこともないままになる。わたしたちは70年以上もの間、政治的れん獄の中で生活しており、われわれは今すぐに、国籍を選ぶ権利を持っている」と述べた。

リン氏は変化の必要性を強調し「わたしたちは、世界における台湾のステータスを正常化するためトランプ政権、米議会、ワシントンのニューガードとともに建設的に取り組む用意ができている。米国や世界のいたるところで目にしているように、いまこそ変化の時だ」と語った。
TCGは2008年に創設された。現在メンバーは6万人を超え、台湾全土に60のオフィスがある。TCGの詳細はwww.taiwancivilgovernment.com を参照。≫


これだけでは理解ができないというと、台湾人の現状は「無国籍」であるから、彼らは国籍を選ぶ権利を持っているのだという。
そしてそのほとんどは旧日本国民であるから、日本人のパスポートを望んでいるのだともいう。


18年前に樺太を訪問した時、これと同じような話を聞いたことを思い出した。
ガイドの元日本国籍の韓国人だったかと思う。今はロシアのパスポートを持つが、本来自分たちが持っていた国籍を望んでいるのであり、ソ連やロシア国籍は望んでいないといった。
彼らは、日本敗戦とともに本土か半島に帰国したかったのだが、ソ連に拒否されて残留させられたのである。
日本人は日本に帰国したのに、韓国人が「日本人=敗戦国民」ではないというのがソ連の言い分だったといった。
台湾人の叫びもこれと同様であろう。日本領だった台湾に、シナ大陸の敗残兵が乗り込んできて、旧日本国民を弾圧したのでその多くが米国に逃れた。
樺太では、当時のソ連政府は、彼らが高齢になって消滅するまで待つつもりだったのだろう。
国籍とはそれほど大切なものだが、今の日本人は幸せすぎて感じていない、と友人は言った。そして台湾民政府の仲間たちは、元の日本国民として“臣民たる”国籍を希望するものが大半だとも言った。

このニュースはほとんどの日本人は知らないだろうが、日本政府にも責任の一端はある、と言われた。
どうだろう。希望者は日本人として認知したら…。
外務省は問題を抱えたくないかもしれないが…


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