写真●「書撮りくんEN」の利用イメージ。ボードに書いた文字を認識してテキストデータとして扱える
写真●「書撮りくんEN」の利用イメージ。ボードに書いた文字を認識してテキストデータとして扱える
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 内田洋行は2011年4月19日、ホワイトボードに書いた内容をインターネット上で共有できるシステム製品「書撮りくんEN」を6月20日に出荷すると発表した。情報を保存・共有するクラウドサービス「Evernote」の開発元である米エバーノートなどと協業し、ボードに書いた内容をネット上で共有できるようにするほか、手書きの文字を認識してテキストとして格納・検索できる機能などを提供する(写真)。

 書撮りくんENは、板面のスキャン機能を備えたホワイトボード「書撮りくんMCII」シリーズ、Evernoteと情報を送受信するためのタブレット端末、Evernoteの有料アカウント、クラウド型の手書き文字認識サービスで構成する。手書き文字認識サービスとして、オーリッドが提供する「O-RID-KYBER」を使う。

 書撮りくんMCIIを使うと、ボタン操作でボードをスキャンして文字を画像化する。これを専用ソフトを搭載したタブレット端末を通じてEvernoteに投稿する。タブレット端末は米グーグルの無償OS「Android」搭載機を採用、Evernoteに画像を投稿するソフトなどは独自に開発した。

 会議の議事録を蓄積して社内で共有したり、会議に出席できない社員が社外から内容を閲覧したりする用途を見込む。内田洋行の柏原孝社長は、「場所に制約されず個人のパフォーマンスを最大限に高めることが重要になる」と強調。今後も会議や社内りん議などを効率化するクラウドサービスを開発し、シリーズ化して提供する方針を打ち出した。

 価格はホワイトボードの種類により異なるが、30万~40万円。ほかに、EvernoteとO-RID-KYBERの利用料金を内田洋行に支払う必要がある。「月額2000円程度を検討している」(内田洋行)。3年リースで支払額を月額1万円の定額にするプランも用意するほか、緊急時のレンタルサービスも検討しているという。

 6月の製品発売に先行して、5月10日から書撮りくんMCIIのユーザーなどに向けて、サービスを試用できるソフトを無償提供する予定。