韓国Samsung Electronicsは、今週末に発売するスマートフォンの最新フラッグシップ機「Galaxy S8」および「Galaxy S8+」のデジタルアシスタント専用ボタンを別の機能に置き換えられないようにしたと、複数の米メディア(The VergeZDNetなど)が現地時間2017年4月17日に報じた。

 Galaxy S8およびS8+は4月21日に出荷を開始する予定で、一部開発者はすでにレビュー用端末を入手している。

 開発者向けのコミュニティサイト「XDA Developers」によると、Galaxy S8およびS8+に搭載されるデジタルアシスタント「Bixby」専用の物理ボタンは、他の機能やアプリケーションの起動用に変更することが可能だったが、SamsungがOTAアップデートを実施してこれを無効にしたという。

 Bixbyは、自然な会話言葉で複数のアプリケーションにわたる操作が行える「Voice」、写真に撮った商品や建物などを認識して関連情報を表示する「Vision」、ユーザーの行動や習慣に合わせて適切な情報を提示する「Home」、リマインダーを設定する「Reminder」で構成される。

 しかしこのうちVoiceがGalaxy S8およびS8+の発売に間に合わないことが、先週明らかになった。Voiceは晩春以降、ソフトウエアアップデートで利用可能になる見通し。

 開発者らは4月4日の時点で、Bixbyボタンを他の機能に変更できることを確認していた。Bixby Voiceが使えないのであれば、同ボタンをAndroidのパーソナルアシスタント「Google Assistant」やカメラ機能向けに置き換える案が論じられていた。

 Android関連の情報サイト「Droid Life」や「AndroidHeadlines」によると、Samsungの米国向けマーケティング責任者であるPhilip Berne氏が、ボタンの機能変更を無効にしたことをツイートで認めた。同氏は「(ボタンの機能置き換えは)システムレベルの行為に関わるため、これを変更した。置き換えが絶対にないとは言いきれないが、われわれは正式にはサポートしない」と述べている。