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2017年4月17日(月)

『エグリア』は住民との交流が楽しくて止め時が見つからないハートフルRPG

文:梅津爆発

 1,200円(税込)の買い切りアプリとして好評配信中のiOS/Android用RPG『エグリア ~赤いぼうしの伝説~』。配信後、実際に遊んだレビュー記事をお届けします。

『エグリア』

 『エグリア』は、ブラウニーズ×DMM.com POWERCHORD STUDIOがタッグを組んで送るオリジナルのファンタジーRPG。総監督&キャラクターグラフィックを亀岡慎一さん、背景グラフィックを津田幸治さん、音楽を下村陽子さんと弘田佳孝さんが手がけています。

 ゲームでは、ツノと記憶をなくしたレッドキャップ族の少年・チャボと、かつてたくさんの種族がともに暮らした奇跡の王国・エグリアの復興を志すエルフ族の少女・ロビン――彼らの出会いと別れの物語が展開。美しいフィールドを探検したり、家や家具を作ったり、料理で精霊を呼び出したりと、さまざまな遊び方が用意されています。基本的なゲーム内容については電撃オンラインの紹介記事をご覧ください。

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スタミナ制じゃないから思う存分好きなことができる!

 ヨルダとヒルダになら世界征服されてもいいと思っている梅津爆発です! 配信日から『エグリア』で遊んでいますが、とにかくおもしろくて止め時が見当たりません! その理由の1つは、いわゆるスタミナ制ではなく、いくらでもプレイできるから。

『エグリア』
▲世界征服を狙う双子のグレムリン、ヨルダとヒルダ。その目的のため、よろず屋を営んでコツコツ資金を集める平和的な2人。

 もちろんスタミナがなくて無制限に遊べるとしても、おもしろくなければすぐに止めたくなるもの。しかし本作は“素材を集める”、“料理や家具を作る”、“欲しがっている住民に渡す”というシンプルな構成ながら、何か目的を達成するたびに街が発展したり、住民と仲よくなって新たなクエストが発生したり、新たなキャラクターが登場したりなどの変化があるため、「次はどんなキャラクターに会えるかな?」「この卵にはどんな世界が入っているんだろう?」と先が気になってず~っと遊んでしまうのです。

『エグリア』
▲住民との仲よし度を示すラブリティが上がるたびに、話しかけたときの会話が変化。こういうちょっとした変化の積み重ねが、本作の魅力につながっていると感じました。

 また遊んでいて絶妙だと思ったのは“適度な自由度”。自由過ぎると、ゲーム初心者では何をしていいかわからなくなることが多々あります。しかし本作は基本的に“住民のお願いを叶える”か“自分のために家具や精霊を集める”のどちらかを行うだけなので、とてもわかりやすいのです。

 住民全員と少しずつ仲よくなるか、お気に入りの住民と真っ先に仲よくなるか、自宅の家具をそろえるのが先か。クエストに制限時間は(恐らく)ないので、何かに急かされることなく、自分の好きなことからノンビリと楽しめるのが素晴らしいと思いました。

『エグリア』
▲欲しがっていた家具を渡すと、ちゃんと家に置いてくれるのはうれしかったですね。

個性的なキャラクターたちとの会話がおもしろい

 住民たちと仲よくなると、クエストが発生するなどして新たな会話シーンを見ることができます。これがおもしろいんですよ! コントみたいなやりとりで笑わせてくれたり、何気ないひと言に深い人生訓が込められていたり、キャラクターたちのさまざまな面を知ることができたり。

 キャラクターと仲よくなることでアイテムがもらえたり、冒険へ連れて行った際にアイテムを発見しやすくなったりなどの特典もありますが、本作で大事なのはキャラクターとの会話を楽しむことだと思っています。

『エグリア』
▲好きな場面その1。ヴォークス族のジャズーは見ての通りの……亀?
『エグリア』
▲好きな場面その2。ゲッコー族のダーツは、ちょっとだけ厄介な性格。きっと悪気はないでしょう。
『エグリア』
▲好きな場面その3。普段はお調子者なブラウニー族のブラウンが、ダーツに言った鋭いひと言。
『エグリア』
▲好きな場面その4。適当なヒルダに振り回されながらも、クールな物言いを崩さないヨルダ。

 ちなみにキャラクターの会話だけじゃなく、アイテムやモンスターの説明までゆる~い感じで、いくら読んでも飽きません。

『エグリア』
『エグリア』
『エグリア』
▲アイテムやモンスターはもちろん、家具にまでユーモアあふれる説明文が書かれています。

モンスターを倒すのも逃げるのも自由

 毎ターンサイコロを使って進むフィールドにも『エグリア』らしい自由さがあります。それは、フィールドにいるモンスターを倒しても倒さなくてもいいところ。なぜならほとんどのフィールドではモンスターを倒さなくてもゴールへ到達できますし、経験値やコインもモンスターを倒さなくても入手できるからです。

『エグリア』
▲モンスターを倒さなくても、くあぞーに変えられてしまっても、ゴールへ到達できればステージクリア!

 もしゴール前の狭い道をモンスターが塞いでいたとしても、うまく広い道へ誘導できれば、戦わなくても大丈夫な場合が多かったりします。そんなときに力になってくれるのが精霊たち。

 精霊を連れて行けば、離れた位置から敵を攻撃したり、眠らせたり、自分のサイコロの出目を操作したりできるルーンが使えます。ルーンを駆使して、アイテムを集めつついかに敵から逃げるかを考えるのは、他のゲームにはあまりない体験でおもしろかったです。

『エグリア』
▲自分とモンスターの間に木を挟むように動けば、1歩ずつしか動けないモンスターには絶対に追いつかれません。……みたいなことを考えながらゴールを目指すのが楽しいです。

 もちろんモンスターを倒してもいいのですが、本作にはこちらが手を出すと手痛い反撃をしてくるモンスターが結構います。こちらのレベルが低いと、その反撃を1、2度受けただけでHPがなくなってゲームオーバーになることも。やたらとケンカを売る者には手痛いしっぺ返しがあるというメッセージなのかもしれません!

『エグリア』
『エグリア』
▲木だと思ったらモンスターだったり、弱いパルコかと思ったら怖いバルコだったり。これがゲームオーバーになる理由のツートップ。
『エグリア』
▲ローディング中のTIPSにも“モンスターが元々居た場所に侵入する方が悪い”みたいなことが書かれています。

個性豊かな精霊たちを思いきり育成できる

 主人公の力になってくれる精霊たちも、住民たちと同じくらい個性豊かでおしゃべり! 初対面時の挨拶に始まり、メニュー画面やポテト(経験値獲得アイテム)をあげたあとなど、いたるところでしゃべってくれます。

『エグリア』
『エグリア』
▲個性豊かな精霊たちは、サービス開始時点で70体存在します。

 極めつけは精霊がたっぷり語ってくれる“スピリトーク”。精霊の個性がよくわかる内容になっていて、しかも進化前と進化後で話がつながっていることも多いため、気に入った精霊は進化させたくなるんです。特定の精霊がそろうことで発生する“スピリトーク”もあるので、相当なボリュームがあります。

 なお進化させた精霊はレアリティに関係なくレベル100まで育てられるため、愛情込めて育てればすべての精霊が十分な戦力になるのもうれしいですね。

『エグリア』
▲執事体質な“忠誠”の精霊、グリンシンズ。サラッと「忌敵の抹消」と言っちゃうあたり、相当強そう!
『エグリア』
▲口を包帯で縛って言葉を発さない“言の葉”の精霊、シヨウ。他の精霊と違って、なかなか話してくれません。その理由とは!?
『エグリア』
▲水たまりに映った星を食べちゃう“道楽”の精霊、ヴィルディ。罰としてビンに閉じ込められているのに、全然気にしていないビン詰め精霊。
『エグリア』
▲何となくノリが気に入ったのでヴィルディを進化させたら、赤ワインの飲みすぎなのか真っ赤になっちゃった!

 ゲームの多様化が進む現在でも、RPGと言えばバトルや育成の楽しさを前面に押し出す作品が多いです。しかし『エグリア』は住民や精霊との“コミュニケーション”がおもしろさの軸となっている珍しいRPGです。

 “スタミナや期間限定イベントに追われながら、モンスターを倒してパーティを強化し、さらに強いモンスターを倒しに行く”というサイクルにちょっと疲れた方が、のんびり遊ぶのに最適なゲームとなっています。今回の記事で少しでも気になった方は、ぜひプレイしてみてください。絶対に1,200円以上の価値はありますよ!

(C) DMM.com POWERCHORD STUDIO / BROWNIES

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