米Facebookは現地時間2017年4月15日、不正行為を特定するシステムの強化により、広範なスパム活動を行ったアカウントを特定したと発表した。また4月13日には、フランスで3万以上の偽アカウントに対処したことを明らかにした。

 Facebookによると、不正な「いいね!」やコメントを付けるスパム活動はバングラデシュやインドネシア、サウジアラビアといった国のアカウントから実行されていた。人気の高いPage(ブランド向け公式ページ)に「いいね!」を付与して新たな友達とのつながりを獲得し、スパムコメントを送信する。

 大量のアカウントを作成する従来の手法とは異なり、高度な技術を使って、複数のアカウントが同一の調整役のもとでスパム活動していることが分からないよう偽装する。

 Facebookはこうした不正活動の大部分を特定し、不正な「いいね!」を大量に削除した。また、同じスパム活動に関与しているとみられる他のアカウントも、パートナーの協力で特定済みという。

 フランスでの偽アカウントの特定は、同社が取り組んでいる虚偽ニュース対策の一環。Facebookは偽情報の拡散防止策として、ユーザーによる報告手段の簡素化や、外部チェック機関との協力による新たな手法のテストを昨年12月より実施し、先月、米国で正式実装したようだと報じられた。

 またFacebookは、米Googleがオンラインニュース関連の非営利団体らと共同で立ち上げた虚偽ニュース対策プロジェクト「CrossCheck」にも協力している。CrossCheckは、大統領選を控えたフランスでオンライン上のデマ、噂、虚偽情報を迅速に指摘し、誤解や混乱を招かない正確な報道の実現を目指す。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]