「無冠の王者」ガルシアのマスターズ優勝から松山英樹が学ぶべきこと

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

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 18年――なんと長い年月だろう。セルヒオ・ガルシア(37歳/スペイン)がメジャー初挑戦からタイトルをつかむまでに要した時間である。

 今季メジャー初戦のマスターズは、ジャスティン・ローズ(36歳/イングランド)とのプレーオフを制して、ガルシアが初めて頂点に立った。


マスターズを制し、ついにメジャータイトルを手にしたガルシアマスターズを制し、ついにメジャータイトルを手にしたガルシア
 過ぎ去ってしまえば、あっという間の時間かもしれない。だが、例えば日本中が最も期待している松山英樹(25歳)が、初のメジャー勝利に18年という時間を要するとしたら......あと15年後。そう考えると、18年は本当に気が遠くなるような時間だ。

 今回のマスターズは、メジャーを勝つことがどれほど大変なことか、改めて考えさせられる一戦となった。

――もうメジャーは勝てない、そう思ったことはあるか?

 勝利を飾ったあと、そう聞かれたガルシアはしばしうつむいて、ある一点を見つめていた。そして、「正直言って......ある」と吐露すると、こう語り出した。

「どういうわけだか、メジャーになると僕が自滅するか、誰かが想定外の好プレーをして勝利をさらっていった。そのつど、僕はいいプレーヤーだけど、でもメジャーを勝つには十分なプレーヤーではないんだと思った。

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