ビッグローブは2017年4月5日、就業情報システム大手のアマノと組み、人事労務を管理するためのクラウドサービスを提供開始すると発表した。これまでアマノがパッケージ型で販売してきた人事労務管理システム「TimePro-NX」を、ビッグローブのクラウド基盤に実装。月額料金制のサービスとして展開する。

 政府主導の働き方改革で人事労務管理に対する関心が企業の間で高まるなか、両社はクラウドサービスで中堅・中小企業の需要に応える。2019年度末までに400社の導入を目指す。

 新サービスは、会計や人事などの業務システムをクラウド化できるビッグローブの「業務サーバパック」を活用して実現した。業務サーバパックは、各種システムをクラウドで利用するために必要な米マイクロソフトの「SQL Server」「RDS」「Office」といったソフトも含んでいる。TimePro-NXについても、こうしたソフトをあらかじめ組み込んだ形で提供する。

 料金には各種ソフトのライセンス利用料も含まれており、社員数150人の場合で月額4万3300円(税別、管理者3人のケース)。初期費用として別途30万円(税別)がかかる。

 なおアマノが開発したクラウド対応のタイムレコーダー「SX-250」を組み合わせて利用することも可能。新サービスで併用すれば、サーバー不要で社員の出退勤の情報をクラウド経由でTimePro-NXに取り込むことが可能で、さらに人事労務管理の手間を省ける。

 ビッグローブはこれまで、オービックビジネスコンサルタントの「奉行シリーズ」やピー・シー・エーの「PCAシリーズ」、応研の「大臣シリーズ」といったシステムを業務サーバパックでクラウド化してきた実績がある。今後さらに協業先を増やし、競合他社のクラウドサービスとの差異化を図りたいたい考え。アマノとも協業を深め、派生サービスなどを共同開発していく方針だ。