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低レベル汚染水の放出、きょうにも終了 福島原発

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東日本大震災で被災した東京電力の福島第1原子力発電所で、4日から始まった低レベルの放射性物質汚染水の海への放出が10日中にも終わる見通しだ。空となった集中廃棄物処理施設は改修工事などを実施する予定。2号機のタービン建屋やトレンチ(坑道)などにある高濃度汚染水の受け入れに向けた準備が進む。

福島第1原発1~3号機は、タービン建屋などに高濃度汚染水がたまっている。放射線量が高く、電源などの復旧工事に支障が出ていた。汚染水を除去できれば、原子炉の安定停止に必要な冷却システムの回復作業を再開できる。

4日から始まった低レベル汚染水の排水量は集中廃棄物処理施設から8270トンになる見込み。5、6号機からも地下水を放水、その量は1300トンになる。

集中廃棄物処理施設では汚染水を濃縮、乾燥、固化するなどして体積を圧縮して処理できる。3万トンの汚染水をためることができるという。高濃度の放射性物質を含むタービン建屋地下やトレンチのたまり水の受け入れ先として利用する。

まず移送を急ぐのが2号機のトレンチにたまった汚染水だ。原子炉内の核燃料棒を冷やす真水を注入し続けていることから、トレンチの水位は徐々に上昇する傾向がみられる。このままではあふれ出て海に漏れ出しかねないからだ。まずタービン建屋内の「復水器」というタンクに移し、その後に集中廃棄物処理施設に移し替える計画だ。

タービン建屋には、冷却システムの電源装置がある。復旧作業が必要だが、高濃度汚染水による被曝(ひばく)の危険から作業員が近づけなかった。

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