曲面ディスプレーを備えたiPhoneは、早ければ2017年にも登場する可能性があると、米Wall Street Journal(WSJ)(閲覧には有料登録が必要)が現地時間2016年11月28日に報じた。

 それによると、AppleはサプライヤーにOLED(有機EL)ディスプレーの生産量を高めることを要求するとともに、ライバルである韓国Samsung Electronicsの製品よりも高い解像度のディスプレー試作品を提供するよう求めた。

 iPhoneの販売台数が減少する中、Appleは初代機の発売から10周年となる2017年に、ヒット商品を生み出す必要に迫られているとWall Street Journalは伝えている。

 また、OLEDディスプレー搭載のiPhoneは、2017年に発売される複数のモデルの1つとなり、より高い価格が設定される可能性があると事情に詳しい関係者は話している。その一方で、このモデルは現在検討されている10以上ある試作モデルの1つであるため、製品化が見送られる可能性もあると関係者は話している。

 このほか、当初のiPhone向けOLEDディスプレーはその大半をSamsung Displayが供給する可能性があるともWall Street Journalは伝えている。スマートフォン向けOLEDディスプレーは、現在のところSamsung Displayが市場を支配しており、生産能力も高い、というのがその理由という。

 Samsungはこれまでメモリーチップなどの部品をAppleに供給してきた。だが世界のスマートフォン市場における両社の競合関係から、Appleは部品供給源の分散化を図った。これにより、Appleは現在、液晶ディスプレーを韓国LG Displayやジャパンディスプレイ、シャープに発注している。こうした理由からAppleは、新型iPhoneのOLEDディスプレーにおいても、LG、ジャパンディスプレイ、シャープの3社に生産量を高めてもらいたい考えだとWall Street Journalは伝えている。